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台湾2大人気タイトル、「神魔之塔」と「刀塔伝奇」が会場で対決
ユーザーを楽しませ、圧倒的な人気を得たのは「神魔之塔」
(2015/1/31 09:37)
今回のTaipei Game Show 2015で大きな存在感を放っていたのが、香港のMad Headのスマートフォン向けパズルRPG「神魔之塔」と、中国Lemon Gameのスマートフォン向けパズルRPG「刀塔伝奇」だ。2つのタイトルはSCETブースを挟むように巨大なブースを構えていた。
今回のTaipei Game Show 2015で大きな存在感を放っていたのが、香港のMad Headのスマートフォン向けパズルRPG「神魔之塔」と、中国Lemon Gameのスマートフォン向けアクションRPG「刀塔伝奇」だ。2つのタイトルはSCETブースを挟むように巨大なブースを構えていた。
しかし、ブースに限れば、その人気が全く違うのだ。「神魔之塔」は常に人がごった返し、活気にあふれているのに対し、「刀塔伝奇」の方はイベントの時はステージに人が集まるものの、それ以外はガラガラなのである。この違いは興味深い。どうしてここまで評価が違ってしまったのか、注目してみたい。
「神魔之塔」はドロップを指で動かして色を合わせると、それがモンスターの攻撃力になるというゲーム性、見た目など、ガンホーの「パズル&ドラゴンズ」に見た目がそっくりなゲームである。台湾、香港で大きな人気を博し、昨年のTaipei Game Show 2014でも大規模なブースで存在感をアピールし、今年はさらに大きく、SCETブースに劣らないほどにユーザーを集めていた。
「神魔之塔」は2013年にサービスを開始し、台湾では「パズル&ドラゴンズ」より早くスタートして注目を集めた。サービス開始当初は「『パズドラ』のパクリだ」といわれたものの、その後「パズル&ドラゴンズ」が上陸しても長い間ランキングのトップに君臨し続けた。「台湾ユーザーはゲームに飽きやすくすぐ新作を求める」という評価を覆した。
「神魔之塔」について、ユーザーに話を聞いたのだが、「神魔之塔」の魅力は“ゲーム性”であるという。ゲームバランスがよく、のめり込める。絵柄も独特で、きちんとした世界観を感じる。実際話を聞いたユーザーは、今でもずっと「神魔之塔」をプレイし続けているという。
一方の「刀塔伝奇」はジャンルは異なり、プレーヤーは様々なキャラクターから数人を選んでパーティを組み、画面左から右に進軍していく。感覚的には「チェインクロニクル」の敵側を操作するような感じで、マップを守っている敵パーティをすべて倒せばクリアとなる。「刀塔伝奇」は台湾では2014年8月にサービスを開始し、台湾のスマートフォン向けゲームランキングのトップに躍り出た。「神魔之塔」のライバルといえる存在だ。
しかし、会場でははっきりと人気の明暗がわかれた。これは「神魔之塔」のイベントの取り組みが非常に優秀なためだ。一番の人気を集めているのが、「ランキングバトル」である。4人1組でゲームの特定のダンジョンのタイムアタックを行ない、勝敗を決し、その結果で報酬が変わる。その結果は時間ごとにランキングとして張り出し、来場者の挑戦心をあおる。対戦大会としてのステージも人気だ。
このランキング大会は参加するだけで課金アイテム「魔法石」がもらえ、クリアタイムが優勝だとさらにいいプレゼントがもらえる。このバトルに参加しようというユーザーはものすごく、計測コーナーに近づけないほどの人気だった。
このほか、ゲーム画面を模した撮影台があり、モンスターの位置する場所に顔が出せたり、巨大なガチャマシーンでガチャを回せたりといくつものコーナーがあって、様々なアトラクションに挑戦できる。巨大なステージも、コンパニオンのダンスから、芸人のおもしろトーク、ゲーム大会など多彩でこちらも楽しい。
もう1つ、ゲーム内のイラストの原画を展示するコーナーもあるところに好感を持った。「神魔之塔」は非常にファンの心をくすぐる、工夫を凝らしたステージを展開しているのだ。
一方、「刀塔伝奇」はまずコーナーは試遊のみで、隙間が目立つ。イベントも露出度の高いコンパニオンが踊ってものを投げるという、アジア圏で非常にオーソドックスな要素しかなく、コンパニオンが踊っていないときは人が全然いなかった。ステージ構成に関して言えば、イベントのディレクターの経験不足か、研究不足というところが目立ったと感じた。「神魔之塔」のユーザーへのサービスはとても感心させられた。台湾メーカーが、このブースの演出や要素を学び、今後のイベントに活かしてほしい。