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【スマホアプリ今日の1本】高倉健風“漁師”の劇画ゲーム「ネヅキ漁」
昭和的人情話と“サンドワーム漁”のギャップがユニークなシネマティック・フィッシング
(2015/1/15 00:00)
セピア色で描かれた高倉健風の壮年の男性と、バックに映る漁船らしきビジュアル。そして「ネヅキ漁」という赤の太文字で書かれたタイトル名。iOS/Android「ネヅキ漁」は、そんな昭和映画にオマージュを捧げたタイトル画面でスタートする。
なんとも思わせぶりなタイトル画面であるが、内容は砂地に生息する架空の生物「サンドワーム」(ゲーム内ではネヅキと呼ばれる)を対象とした漁師の物語となっている。ゲームは4話構成で、話の終わりに「ネヅキ漁」のミニゲームが挟まれ、これをクリアすることで物語を進められる。
舞台はいかにも日本の地方の漁村といった感じなのだが、何しろ“漁”の対象がサンドワームということで、設定は限りなく怪獣ものに近い。設定自体は荒唐無稽なのに、ゲーム内では引退寸前のネヅキ漁の名人であるヒサオのもとに、訳ありの青年ヤスが弟子入りを求めて訪ねてくる……という人情話が展開されていくのもギャップが効いていて面白く、ベタな展開がいい味を出している。
ゲームはネヅキに銛を打ち込んで釣り上げるまでが表現されており、左右に動く砂埃に向かって銛を打ち込んだ後は、リールを巻いてワイヤーの長さが残り0mになればクリア。リールを巻いている最中はネヅキとプレーヤーによるワイヤーの引っ張り合いになるため、ワイヤーが切れないように調整しながらリールを巻く必要がある。ネヅキの大きさによって難易度が異なるため、大物がかかったときはそれなりに辛抱強いプレイが求められる。
なおストーリーモードをすべてクリアすると、失敗するまで無限に漁が楽しめる「フリーモード」が出現する。雑魚から大物まで、ネヅキ漁を心ゆくまで楽しめるので、ストーリーをひと通り楽しんで気に入ったらこちらをプレイすると良いだろう。
ストーリーそのものは20分もかからないとても短いものとなっているが、設定と語り口にはオリジナリティがにじみ出ているので、開発のCygamesにはこれからも面白いタイトルの制作を期待したい。