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SCEK、4年ぶりのG-STAR出展で韓国のゲームファンにPS4をアピール

グローバルでの勢いを韓国にも。ハングル版の充実や韓国メーカーとの協業も発表

11月20日~23日開催



会場:韓国釜山BEXCO

 ソニー・コンピュータエンタテインメントの韓国法人Sony Computer Entertainment Korea(SCEK)は、11月20日より韓国釜山で開催されているゲームショウ「G-STAR 2014」に出展し、多数のプレイステーション 4タイトルやPlayStation Vitaタイトルを公開した。初日の11月20日にはオープニングセレモニーが開催され、ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジアでアジア市場を統括するデピュティプレジデントの織田博之氏、SCEKプレジデントの川内史郎氏が登壇し、SCEKの新たな戦略が発表された。

SCEKブース
ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジア デピュティプレジデントの織田博之
SCEKプレジデントの川内史郎氏
PSフランチャイズで人気のキャラクターのコスプレをしたコンパニオン達
パートナーとして発表された韓国デベロッパー達

 場所を問わずゲームショウへの出展には積極的なSCEグループだが、SCEKのG-STARの出展は実に4年ぶりとなる。韓国市場は、参入そのものは他のアジア地域よりもむしろ早かったものの、PCオンラインゲームが圧倒的に強い市場として長年苦杯を舐めてきた。織田氏の前任に当たる安田哲彦氏の時代から韓国市場を任されてきた川内氏は、昨年12月のPS4韓国ローンチの挨拶で、それまでの韓国ビジネスを振り返り、挨拶の途中で男泣きするというハプニングも発生したほどで、その川内氏に対する韓国ゲームファンの温かい拍手は、PCオンラインゲーム一辺倒からの市場性の変化と、SCEKの長年の努力が実った瞬間だったと言える。

 韓国でのPS4は、他の地域と同様にビジネス的に成功し、SCEKは韓国のゲームファンに数多くの韓国語ローカライズタイトルという手土産をひっさげてG-STARに帰って来た。

 初日の発表会で最初に登壇した織田氏は、PS4のローンチから約1年が経過し、全世界ですでに1,000万台以上のセルスルーという、プレイステーション史上最速のスピードでPS4の普及が進んでいることについてユーザーの支援に感謝を述べつつ、プレイステーションが20周年を迎えたことや、韓国ローカライズタイトルに力を入れていることなどについて言及し、これからもエキサイティングなタイトルを届けていきたいと挨拶。後ろの大型モニターには、韓国語版タイトルのロゴが画面一杯に表示され、「これ以外にも用意している」とアピールした。

 続いて登壇した川内氏は、発表会冒頭で流されたPS4韓国ローンチの映像について、「見ていたら感動が蘇ってきましたが、今日は泣かない」と宣言し、今回のG-STAR出展は「韓国ユーザーの熱い応援の賜であり、SCEK設立以来最大規模の出展ができた」と、嬉しさを隠しきれない様子で語った。

 その後、ステージプランについて紹介が行なわれた。今回の趣向でユニークなのは、PS4のリモートプレイに対応したソニーのスマートフォンXperia Z3を、ソニーコーナーで参考出展しているところと、韓国では珍しい即売エリアを設け、PS4やPS Vita本体や、対応ゲームソフト、そしてPS4の「ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城」特別モデルの予約受付を行なっていたところ。

 ソフトウェアでは、18禁向けコーナーをたっぷり確保し、日本や欧米より規制の厳しい韓国においても、欧米で人気のタイトルをたっぷりプレイできる環境を整えていたことと、まだ数は少なかったものの、韓国オリジナルタイトルの出展も行なわれていた。

 川内氏は、発表会の最後に、「Kingdom Underfire II」をPS4向けに開発しているBlueSideをはじめ韓国パートナー6社を発表し、4人の関係者が登壇し、それぞれ抱負を述べた。BlueSideとSmileGate以外は、PS4のインディープログラムを使った参入となるが、コンシューマーゲームに対する風向きは確実に変わってきていると感じられた。引き続きSCEKブースのステージイベントや、川内氏へのインタビューの模様を別稿にてお届けしていくのでお楽しみに。

【スクリーンショット】
豊富な韓国ローカライズタイトル
PSフランチャイズは20周年に
SCEKブースは、18禁コーナーが広めなのがポイント
韓国向けのサプライズは、「SLEEPING DOGS」の韓国語版を2015年2月にリリースするという発表

【Xperia Z3】
発表会ではソニーコリアより、Xperia Z3のプレゼンテーションも実施された

【SCEKブース】
イベントも実施され人気だった「DRIVECLUB」
ブースの中央で目立っていた「JUSTDANCE」
「FF零式」は、LGとのコラボレーションで、LGの大型湾曲モニターで試遊することができた
PS Vita試遊エリア
インディーコーナーはすべて韓国産タイトル
子供に大人気だった「Minecraft PS4 Edition」
ソニーも共同でブースを出展していた
Xperia Z3

【18禁コーナー】
日本でいうCEROレーティングZに相当するタイトルが集められた18禁コーナー
18禁コーナーのユニークな点は、バイオレンス表現のみならずセクシャルな表現も対象になるところ。具体的には「デカ盛り 閃乱カグラ」や「DEAD OR ALIVE 5 Last Round」などが対象となる

(中村聖司)