ニュース
EA、「ドラゴンエイジ:インクイジション」のメディア向け体験会を開催
破滅を食い止めるため世界を旅する、オープンワールドRPGの詳細が明らかに!
(2014/11/3 23:00)
エレクトロニック・アーツは11月27日発売の「ドラゴンエイジ:インクイジション」のメディア向け体験会を開催した。このイベントは、11月4日に開催される、ユーザー向けスペシャルイベント「スカイホールド 審問会の秘密会議」に先がけて行なわれたもので、ゲームの序盤を体験できた。
「ドラゴンエイジ:インクイジション」はPS4/PS3/Xbox One/Xbox 360/Windows PC向けアクションRPGで、価格はパッケージ版は8,300円で、PC版限定となるダウンロード版が7,600円いずれも税別となっている。今回はPS4版のスクリーンショットと共に、明らかになったゲームの内容を紹介していきたい。
魔法への恐怖、異世界の侵略におびえる世界。謎の力を秘めた主人公は何をなすのか?
「ドラゴンエイジ:インクイジション」は、「ドラゴンエイジ・オリジンズ」、「ドラゴンエイジ2」に続くシリーズ3作目にあたる。“剣と魔法”というテーマを正面から扱った骨太で、ダークな世界観が最大の特徴だ。
「ドラゴンエイジ」シリーズは“魔法”が大きなキーワードとなっている。この世界における魔法は、生まれたときに突然開花する才能で、常人にはない強力な力をもたらす。精霊や悪魔と繋がりやすい魔法は、時に暴走し大きな被害をもたらした。人々は「テンプル騎士団」を組織し、徹底して魔法を管理しようとする。魔法使い達も自治管理組織を立ち上げるものの、魔法使いは偏見と恐怖の目を向けられ続けている。
そしてこの世界は大きな危機を迎えていた。異世界からの“悪魔”により侵略を受けているのだ。しかしエルフ、ドワーフ、人間、そして角を持つ“クナリ族”の各種族は対立や差別が絶えず、魔法への恐れも強いままだ。魔法使い達と戦士達は大いなる災いに備えて会議をしようとするが、謎の爆発が全てを吹き飛ばしてしまった。
「ドラゴンエイジ:インクイジション」はこの爆発から物語が始まる。プレーヤーキャラクター(主人公)はこの爆発に巻き込まれ唯一生き残った。この爆発をきっかけに世界の様々な場所で“裂け目”が生じ、そこから異世界の怪物が現われ始めた。生き残った彼(彼女)は手に謎の“印”を持ち、裂け目をふさぐ能力を持っていることが明らかになる。会議の壊滅により大きな混乱に見舞われた世界。今はプレーヤーキャラクターに協力を要請し、この世界の秩序を取り戻す努力をするしかない。有志達は「審問会」を結成。混乱を収めるための戦いを開始する……。
「ドラゴンエイジ:インクイジション」は主人公としてエルフ、ドワーフ、人間、クナリ族殻自由にキャラクターを作成できる。職業も種族制限はあるが、戦士、ローグ、魔法使いと自由に選べ、さらに選択するスキルで自分なりのキャラクター像を追求できる。
審問会には団体のリーダーなど魅力的な人物が加入してくる。プレーヤーは苦難に満ちた人々を助け、勢力を拡大し、この世界の大きな困難に立ち向かうこととなる。敵は異世界の住人だけでなく、混沌をもたらすならず者、そして権力を狙い暗躍する人々などもいる。
今回は“魔法使いのエルフ”でプレイした。魔法使いはこの世界で恐れられる存在であり、エルフは故郷を失ったさまよえる民であるため、かなり周りからの扱いがきつかった。謎の爆発の張本人だとも思われているため最初の雰囲気がハードだ。「ダークファンタジー」ならではの雰囲気をかなり濃く楽しめる。
最初に仲間になるキャラクターは、異端審問官のカサンドラに、作家で冒険家のドワーフ・ヴァリックがいる。どちらも「ドラゴンエイジ2」で活躍したキャラクターであり、ファンはグッと引き込まれるだろう。初めての人にはちょっと濃い世界観でびっくりするかもしれないが、濃く重厚な世界観は大きな魅力だ。
「ドラゴンエイジ:インクイジション」はプロローグを終えると広大な世界が開ける。プレーヤーは最初の地域、「ヒンターランド地域」を足がかりに広い世界へと旅立っていく。世界観、ストーリー、エキサイティングな戦闘システムに加え、様々な仕掛けがちりばめられた広大な世界が本作の魅力だ。特にファンタジーRPGが好きなユーザーにオススメしたい。キャラクターデザインや世界観がちょっと濃いが、情緒溢れる骨太でダークなシナリオは、多くの人に体験して欲しい。
探索が楽しいオープンワールド。世界に秩序を取り戻せ!
ここからはシステムの話をしていきたい。「ドラゴンエイジ:インクイジション」の戦闘システムはこれまでのシステムを受け継ぎながらさらに洗練されている。戦闘はリアルタイムだけでなくいつでも時間を止め、各メンバーに細かく指示を出すことが可能だ。前衛が敵を引きつけ、後衛が魔法いや罠でダメージを与える戦略性の高い戦いが可能だ。
炎の魔法で相手をパニックに陥れたり、氷の魔法で相手を封じ込めたりと追加効果も重要だ。レベルアップでどの魔法を育てていくかも重要だ。ちなみに今作では“回復魔法”を覚えるのはかなり集中してキャラクターを育てなくてはいけないバランスになっているという。ポーションはパーティで合計9個持てるが、連戦だと使い切ってしまうことも。キャンプでこまめに補充し戦いに備えたいところだ。
本作では様々な地方を回っていく。新しい地域を探索するには「勢力ポイント」が必要となる。このポイントを溜めるため、各地域を探索し、審問会の勢力下に収めるため「キャンプ」を設営していく。キャンプは盗賊団や蛮族が支配している場合があり、これを排除したり、何かに困っている村人を助けることで設営が可能になる。何もない空き地を“発見”することで可能になる場合もある。
各地方には野生動物や怪物がいたり、遺跡を発見することもできる。また村やキャンプでアイテム収集などのクエストも受けられる。メインストーリー以外のサブクエストも多数用意されていて、感覚的には「スカイリム」や「オブリビオン」のような、オープンワールド世界を探索し、イベントに出会う楽しさが強い。たまたま迷い込んだ場所でエルフの遺跡を発見したり、世界の探索が楽しいシステムとなっている。
最初に探索することになるヒンターランドだが、実はあるキャンプの近くには「ドラゴン」がいる。この世界のドラゴンは世界の命運を握る知能の高いものもイルが、このドラゴンは縄張り意識の強い存在で、近づくだけで強力なブレスを吐きかけ、あっという間に全滅させられてしまう。開発スタッフに話を聞いたのだが、このドラゴンはストーリーに関わってくるのではなく、あくまで「この地方の主」として君臨している存在とのこと。かなりレベルを上げれば戦うことも可能ということで、いつかは戦いたい。
“世界の裂け目”に遭遇することもある。世界の裂け目からは異世界の怪物が波状攻撃をしてくる。これを止めるのはプレーヤーキャラクターを裂け目の近くに行かせ、「裂け目を閉じる」アクションを行なわなくてはいけない。ひょっとしたら経験値稼ぎのためにあえて裂け目をすぐに閉じない、というのも良いかもしれない。
他にも岩から鉄を採取したり、薬草を手に入れたり、廃屋から設計図を手に入れたりと、クエストとしての収集や、生産要素も確認できた。フィールドを細かく探索し、。お宝を探すのが楽しい。隠された扉を発見したり、潜んでいる怪物を見つけることもある。これまでのシリーズ以上に広大な地域と、豊富な探索要素が用意されていると感じた。
「ドラゴンエイジ:インクイジション」はいつまでも冒険したくなる非常に魅力的な作品だが、今回の体験会では最大の“ウリ”であるマルチプレイを体験できなかった。シリーズ初のマルチプレイであり、ディテールが気になるところだ。こちらに関しては本作を含めた「ドラゴンエイジ」シリーズのクリエイティブ・ディレクターを務めるBioWareのマイク・レイドロウ氏にインタビューを行なう。ユーザー向けスペシャルイベント「スカイホールド 審問会の秘密会議」のレポートと共に、後日紹介したい。
(C)2014 Electronic Arts Inc