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【スマホアプリ今日の1本】Rovioが放つ、成長を促す即死ゲー「RETRY」

「Flappy Bird」から波及する難しくも楽しいドット絵アクション

10月20日 配信(Android)

10月22日 配信(iOS)

ダウンロード:無料

利用料金:無料

ビジネスモデル:アイテム課金制

何度もミスをしながら操作を覚えていく。画面を押す加減がすべてを決める
ちょっと休憩できる中継地点もある。場合によっては水中を進むことも

 「Flappy Bird」が確立した「即死しすぎて中毒になるゲーム」というジャンルは今やスマホゲームを代表する形式の1つとして存在感を放ち、以降も様々な波及効果を生んでいる。これらのゲームは「操作は超単純なのに死にまくる」というのが共通点となっており、例えば「Flappy Bird」で言えば、タップ操作の微妙なタイミングの狂いが即死に繋がっていた。

 そんな「即死しすぎて中毒になるゲーム」に、「Angry Birds」シリーズで知られる米Rovioが参戦したアプリがiOS/Android「RETRY」だ。その名前に象徴されているように、本作は何度もミスをして「リトライ」させることが織り込み済みのタイトルとなっている。

 「RETRY」は、タップ操作のみで飛行機を操り、各ステージの最深部にあるゴールを目指していくドット絵のアクションゲーム。画面を押している間、飛行機は前進すると共に上向きに反り返っていくので、エンジンのオン/オフを上手く切り替えることで障害物を超えながらステージを進むことができる。

 ポイントとなっているのはこの飛行機の操作で、画面を押しっぱなしにしておくと反比例のグラフのごとく上に向かって飛んでいくし、それを抑えようとエンジンを切ると途端に推進力を失って落下していく。また地形は上がっていたり下がっていたり様々なパターンが登場するので、飛行機の進む方向も含めて、エンジンのオン/オフのみで進んでいく。

 飛行機を思い通りに動かすというすべての操作が画面を押す長さとタイミングだけにかかっており、それだけでもシビアなのだが、中継地点、ゴール地点以外の場所に触れると即ミスとなってやり直しとなる。プレイしてみればわかるが、これが当然のように即死しまくるほどの難易度で、何度も何度もゲームを繰り返す内に、なんとか飛行機を操れるようになる。

 本作がよくできているのは、単純に即死させるだけのゲームではないということ。飛行機の操作は確かに難しいのだが、ある程度慣れればまともに操れるようになる。しかし慣れてきたなと思って油断しているとさらなる困難が待っている……という感じにレベルが上がっていく。

 上でも少し触れたようにステージの途中には中継地点があって、ここでは一旦休憩ができるほか、ステージ中に手に入る「コイン」の使用や広告動画の視聴をすることで再開地点として機能させることができる。ゲーム中はこのような救済措置もあり、一筋縄ではいかない操作システムだからこそ、プレーヤーも成長しながらゲームを楽しむことができる。

 ちなみに操作時に画面押しっぱなしだと最終的に飛行機は1回転してしまうのだが、ステージが進めばこの「1回転の挙動」を上手く利用して進むようなステージも登場する。技術的な難易度は高いタイトルだが、プレーヤーの気持ちを考えているような一面も持っているので、「Flappy Bird」を投げ出してしまったという人にこそ試してもらいたいタイトルだ。

【スクリーンショット】
ドット絵好きにも満足できるゲーム画面に仕上がっている。Rovio繋がりということで、「アングリーバードエピック: Angry Birds EPIC」のコマーシャル用ステージも存在する
iTunesで購入

(安田俊亮)