ニュース

「FFXIV」、拡張ディスク「FFXIV: 蒼天のイシュガルド」を正式発表

4年の時を経てイシュガルドが舞台に。新種族、飛空挺など新規コンテンツを続々発表!

10月18日発表(現地時間)

 スクウェア・エニックスは、現在ラスベガスで開催されているMMORPG「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」のオフラインイベント「FFXIV Las Vegas Fan Festival」において、「FFXIV」初の拡張パックとなる「ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド」を正式発表した。発売時期は2015年春の予定。

【FINAL FANTASY XIV: Heavensward Teaser Trailer】

【スクリーンショット】
「FF」シリーズ伝統の竜騎士がかつてなく渋く描かれたイメージトレーラー

タイトルロゴ
笑顔で挨拶する吉田直樹プロデューサー
舞台はついにイシュガルドへ
キープロットその1「竜詩戦争」
キープロットその2「邪竜と王と12人の騎士」

 拡張パック「新生FFXIV: 蒼天のイシュガルド」は、大方の予想通り、「FFXIV Las Vegas Fan Festival」の開幕イベントとして実施された吉田直樹プロデューサーの基調講演で行なわれた。基調講演のすべてが「新生FFXIV: 蒼天のイシュガルド」の紹介に充てられ、竜騎士が活躍する勇壮なイメージトレーラーを皮切りに、次々に拡張パックの概要の紹介が行なわれた。

 吉田氏は、冒頭で来場者に感謝を述べ、「“3.0”と呼んでいた拡張パックを発表できたことを嬉しく思う」とコメント。来場者に「旧FFXIV」からプレイしているレガシープレーヤーはどれぐらいいるかと質問すると、多数が来場者が呼びかけに応じ、吉田氏はレガシープレーヤーに対して「4年間お待たせしました。ようやくイシュガルドが物語の舞台となります」と語りかけた。

 英語版のサブタイトルのヘブンズウォード(Heavensward)は、文字通り“天に到る道”を示し、複数形を採用することで、複数の選択肢が用意されていることを暗示している。また、拡張パックとして2.0シリーズからイメージを一新するため、天野喜孝氏に描き起こしてもらったという、竜族と竜騎士の戦いをイメージしたイメージアートが新たに採用されている。これらは「新生FFXIV: 蒼天のイシュガルド」のストーリーを語る上で重要な意味を持つという。

 イシュガルドは、「旧FFXIV」の時代から存在が確認されていた地域だが、そこに到る道は閉ざされていた。エオルゼアの地図におけるイシュガルドはそれほど広大な地域ではないが、地上のみならず、その上空も舞台とすることで、大きな物語が待ち構えているという。イシュガルドでは、実に1000年にも及ぶ竜族との戦争「Dragonsong War(竜詩戦争)」が繰り広げられており、拡張パックでは光の戦士達がこの戦争に関わっていくことになる。

 吉田氏は「邪竜と王と12人の騎士」をキーフレーズとして掲げ、「それってナイツオブ○○ですよね」と、「FF」ファンならわかる謎かけをして、ファンを喜ばせた。「FF」シリーズ伝統の「ナイツオブラウンド」が何らかの形で物語に登場するようだ。姉妹作「ファイナルファンタジーXI」では、ナイトのウェポンスキルという意外な形で実装されたが、「新生FFXIV」ではどうなるか楽しみだ。

 ストーリーの概要説明を終えると、ダイジェストでその他の3.0コンテンツの紹介を行なった。主要コンテンツは以下の通り。

【「新生FFXIV: 蒼天のイシュガルド」コンテンツ】
レベルキャップ開放(50から60へ)
新規フィールド
新規種族の追加(ただしVIANGAAではない)
新たな複数のジョブ
「新生FFXIV」オリジナルを含む新たな蛮神の降臨
多数の新ダンジョン
新たな高難易度レイド
飛空挺コンテンツ
多数の新装備/クラフト

イシュガルド市街
新フィールド
続きはロンドンで。
締めくくりはヒルディブランドお馴染みのポーズで

 上記紹介は、来春リリースということもあり、また、今後ロンドンや東京でのファンフェスも予定されていることからアッサリとしたものだった。来場者から大きな反応があったのは「FF」シリーズ的であり、完全新規コンテンツとなる「飛行艇コンテンツ」。吉田氏によるとフリーカンパニーで開発して大空に飛び立てるという、なんとも夢のあるコンテンツとなっている。上記は、3.0リリースのタイミングですべて実装されるわけではなく、2.0シリーズのようにパッチによって随時拡充されていく方針となっている。

 おまけ的に追加で紹介されたのが、イシュガルド市街と、新しいフィールドの様子。共に実機の映像を使ったウォークスルーが紹介された。吉田氏の説明によれば、イシュガルドは教皇と4人の貴族が政治を行なっており、戦いの女神ハルオーネを崇拝、独立性の高い政治運営を執っている。竜族と1000年に渡って戦いを繰り広げた結果、市街には戦いの傷跡が随所に残り、強い血統主義から街中には英雄らしき謎の竜騎士の像が建てられている。これまでのイメージ通り排他的であり、最初は酷い扱いを受けるようだ。これについて吉田氏は「ミンフィリアにこき使われているので大丈夫」と笑いを取っていた。

 とはいえ、イシュガルドといえども完全に一枚岩というわけではなく、街は貴族階級が暮らす上層と、貧民が暮らす下層の2層構造になっている。この辺りに、部外者である光の戦士達が介入する余地が眠っていそうだ。

 イシュガルド市街のウォークスルーで印象的だったのは、その内容よりもむしろグラフィックスタッチの変化だ。これまでのエオルゼアはどちらかというとライトファンタジー的な柔らかい印象だったが、光と影のコントラストがクッキリしていて、ダークファンタジー的な世界観、吉田氏の言葉を借りれば「大人のファンタジー」になっている。

 一方、新しいフィールドでは、イシュガルドから繋がる平野部と人の手が入っていない浮遊大陸、そして竜族が支配する山岳地帯などの未知の領域が紹介された。イシュガルドのフィールドは、竜族と蛮族の支配する未開の地であり、険しい山岳地帯と未知の領域で構成され、さらにその上空には複数の浮遊大陸が眠っているという。

 吉田氏は「魔大陸」とつぶやくように言って、そのザックリとしたイメージを伝えていたが、予想以上にハードファンタジーで、これらをどのような形でコンテンツとして落とし込んでいくのか楽しみなところだ。

 ファンフェスはこれから2日間に渡って実施される。開発者によるデベロッパーズパネルや「プロデューサーレターLIVE in Las Vegas」なども予定されているので、これからの発表にも注目したい。

【イシュガルドの特徴】

【イシュガルド市街】

【イシュガルドフィールドの特徴】

【新フィールド(ドラヴァニア)】

(中村聖司)