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【スマホアプリ今日の1本】Google本気の陣取り位置ゲー「Ingress」
iOS版が登場。「ウォッチドッグス」気分も味わえる地域再発見の散歩旅
(2014/7/16 00:00)
Googleが取り組んでいる世界規模の陣取り位置ゲー「Ingress」にiOS版が登場した。Android版はすでに配信されているが、今回はiOS版が登場したということで改めて取り上げたいと思う。
日本での位置ゲーと言えば「コロニーな生活」や「ケータイ国盗り合戦」といったものが有名で、これらは距離を稼いだり遠くのチェックポイントへ出かけるようなものとなっているが、「Ingress」は生活圏内で熾烈な争いが繰り広げられる位置ゲーとなっている。
「Ingress」では、「Enlightened」と「Resistance」の対抗する2陣営が地球の陣地を巡って争っており、プレーヤーはどちらかのチームに所属することとなる。プレーヤーの目的は街中に開いている「Portal」にアクセスし、味方の陣地を拡大すること。「Portal」の場所はアプリ内で確認できるほか、ナビゲーションシステム(音声案内あり)も付いているのでわかりやすい。
「Ingress」をスタートさせると周辺の「Portal」が表示され、味方や敵の陣地の状況が把握できるようになっている。「Portal」は敵味方関係なく近づいて自分の行動圏内に入れることでハッキングでき、経験値や「Resonator」、「Portal Key」などを手に入れられる。なお「Portal」は、歴史的な場所やアート、彫像、隠れた名スポットなどに設置されている。
「Portal」にはそれぞれ「Resonator」を8個まで設置でき、これを埋めると他の「Portal」とリンクできるようになる。「Portal」同士のリンクにはお互いの「Portal Key」が必要となるが、3カ所の「Portal」をリンクさせることで、その囲った場所を味方の陣地とすることができる。
編集部のある市ヶ谷では、「Enlightened」陣営がほとんどを牛耳っている。200m周囲で歩けばかなりの「Portal」が点在しているのでハッキングがしやすく、筆者は「Enlightened」を選択していたので、安心して経験値とアイテムを稼ぐことができた。
とは言え敵の「Portal」ももちろんある。市ヶ谷周辺で言えば靖国神社の敷地内がそれにあたり、敷地内は「Resistance」の「Portal」が広がって一大勢力を築いている。敵の「Portal」にはリンクは貼れないものの、設置してある「Resonator」を攻撃して破壊し、奪い取ることができる。
本作には細かいチュートリアルはないのでいじくりながら覚えていくタイプのゲームとなっているが、陣地を築くために行ったり来たりしながらわかったのは、市ヶ谷のような「Portal」密集地帯では普段行かないような道にどんどん進んでしまうということ。
道の途中で全く知らなかった飲食店を見つけたり、普通は目の届かないような場所に注目する機会となるので、散歩がてらにプレイすると思わぬ発見がある。さらに、そうやって足を向けて手に入れた「Portal」も後で見るとガンガン奪われていくので、暇さえあれば歩きまわってしまう気持ちが良くわかる。
なお本作はイヤフォン推奨となっており、ナビゲートシステムはチェックした「Portal」へ「100m、東」などと音声で案内してくれるほか、向かっている方向が正しいと「ピコン、ピコン」という音で知らせてくれる。電池がどんどん減るのが痛いが、ナビゲートシステムを起動させたまま歩くと何かのエージェントになったような気分になり、これがかなり楽しい。
また「スマートフォンでハッキングする」という点で、「ウォッチドッグス」を地で行くような体験ともなっている。あるポイントに近づいてスマートフォンを起動する感じは正にそのままなので、「ウォッチドッグス」をリアルでもやってみたい人、また絶賛プレイ中という方は特に楽しめると思う。近未来的な要素を感じさせるのもポイントなので、1度プレイしてみるといいだろう。