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「アラド戦記」、レベル54までの地域ががらりと変わる「大転移」アップデート実施

上級者に人気のレジェンダリー装備。巨大ボスなど見所たっぷり

上級者に人気のレジェンダリー装備。巨大ボスなど見所たっぷり

スペシャルダンジョンのミニゲーム
巨大ドラゴンとの対決も
巨大なタコ・ロータス
派手な攻撃が魅力のバガボンド
闇の力を使うダークテンプラー
片目を失ってしまう少女。ミンタイ

――今回のアップデートで、韓国で最も受けたところはどこですか?

オム氏: 既存のユーザーには「レジェンダリー装備」そして「決闘場Season2」が好評でした。「スペシャルダンジョン」も人気が高かったです。また復帰したユーザーの声が大きかったのも特徴でした。「もう1度、最初からやってみるか」という人も多かったです。

――レジェンダリー装備の詳細を教えてください。

イ ジョンウォン氏: 入手するには「古代ダンジョン」のみで入手できる素材を集めて作る方法と、決闘場で勝利するともらえるポイントを稼ぐ方法があります。。強さ的にはこれまでの最強装備「エピック」と、その下の「ユニーク」の中間に位置します。エピックは正直かなりレアなアイテムで入手は難しかったですが、レジェンダリーは素材を集めるか、ポイントを稼げば入手できるので、韓国でとても人気が高くなりました。

 ユーザー間でトレードできる、というのも大きいですね。1つのキャラクターに特化して装備を揃えるというならば数カ月かからず揃えられますが、コアプレーヤーさん達は大概複数のキャラクターを持っているので、大変かもしれません。

 決闘場では装備の“オプションの効果”が重要になります。等級によって有効なオプション数も変わってくるので、いくつものオプションがつけられる強力なレジェンダリー装備は人気です。「攻撃速度上昇」、「移動速度上昇」のオプションは特に需要が大きいです。

オム氏: これまでは装備の補正が大きく、エピック装備を持っているコアプレーヤーに勝つのは難しかったんです。しかし今回有効なオプションが整理された上に、制限されるオプションも増え、よりプレーヤースキルを重視したバランスに変わりました。強い装備を持っていれば有利ですがそれが絶対条件ではない。レジェンダリの登場も装備の有利さを補う形になり、勝つためにはプレーヤースキルが必要となりましたね。

イ・ジョンウォン氏: 決闘場はSeason2より装備オプションが等級によって一括適用され、本来ついている装備のオプションは適用されないように改善しました。

オム氏: 日本と同じように韓国でもプレーヤーによる実況プレイも盛んです。ダンジョン攻略が多いですが、延々とガチャを開けるような実況をする人もいます。決闘の実況も多いです。うまいプレーヤーのテクニックはホントスゴイです。特に決闘では「ここまでできるのか」と驚かされることがあります。

――開発側オススメコンテンツとしては、どんなものがあるでしょうか。

イ・デヒョン氏: 装備の改変です。これまで装備は不必要なほど多かったんですが、これが整理されました。必要な装備もクエストで手に入るのでプレイしやすくなっていると思います。また、NPCも整理されているで職業ごとに色々なところに行くというのはなくなりました。快適なプレイ、というところを考えたのでまずそれをプレイして感じて欲しいです。

 特に見て欲しいところでは、新NPCです。大転移を経て、NPCも様々な変化を迎えています。「ミンタイ」という少女のNPCは以前にも登場していたのですが、大転移の混乱の中、片目を失ってしまうのです。以前はかわいらしい少女だったミンタイが、悲しい運命に襲われてしまっている。どう変わってしまったのか、彼女には注目して欲しいです。

オム氏: NPCはいなくなったものも多いですし、新しいキャラクターもいます。またダンジョンのボスキャラクターとして登場していたキャラクターがNPCとなって登場している場合もあります。既存ユーザーはそう言った変化を見て欲しいです。ボスキャラクター達はダンジョンで助っ人になって助けてくれたりしますね。

――助っ人キャラクターは以前もいましたが、新ダンジョンではさらにこの要素が強くなっていましたね。

オム氏: これまでの「アラド戦記」に新しい面白さを加えたい、と追加した要素です。また、最近のプレーヤーさんはソロでゲームを進めていくので、難易度が高いと感じられるダンジョンでは助っ人を登場させてバランスを調整するという意図もあります。クエストでのストーリー要素も強調できました。

――スペシャルダンジョンはミニゲームも楽しいですね。

オム氏: ステージの前にミニゲームがはいるダンジョンも用意しました。ミニゲームをうまく進められれば、バフがもたらされたり、ボーナスの経験値・ゴールドが得られます。ミニゲームは最初は難しいかもしれませんが練習をすれば高得点が狙えます。

 スペシャルダンジョンは地域ごとに用意されていて、特にストーリーとの関連性を強めてあります。物語の山場としてスペシャルダンジョンは用意されているので、従来の「戦闘だけの楽しさ」以上のものを狙っています。NPCがクイズを出してきて、正解だったら仲間になり、不正解だったら敵になる、といった要素も入っています。また、スペシャルダンジョンは関連する「次元の封印クエスト」を進めていくと次元の封印が解除され、ステータスが上昇します。

 後はコンテンツとしては「巨大ボス」がいます。これまでの「アラド戦記」にも登場していたキャラクターなのですが、パワーアップしているのでこれは見て欲しいですね。最初に直面すると、びっくりしますよ。レベル40のダンジョンの最後のボスとして登場します。ドラゴンと、ロータスという巨大なタコです。

――次に、女鬼剣士の2つの新職業の実装の経緯とそれぞれの特徴を教えてください。

イ デヒョン氏: 女鬼剣士は、強くて人気が高かったからです。他の「アラド戦記」のキャラクターも4つの上位職が設定されている場合が多く、今回は人気の高い女鬼剣士に向けた実装となりました。まだ実装されていないキャラクターに関してもいずれやっていくつもりです。韓国では今月シーフの新職業が追加されました。

 元々スタンダードな強さを持つ男鬼剣士が人気があり、だからこそ女鬼剣士は期待されていました。女鬼剣士はこちらの想定以上の人気を獲得したのですが、その理由は“強かった”からです。速い移動速度、広い攻撃範囲……。一方で強すぎて、操作する楽しさ、スキルを使い分ける面白さが足りていないと私達は考えました。「バガボンド」と「ダークテンプラー」は“操作する楽しさ”を盛り込んだ職業としました。

 「バガボンド」は「アラド戦記」初となる2刀流キャラクターで、接近戦に優れた攻撃範囲の小ささを技の威力で補う職業です。とにかく技がカッコイイのも特徴です。1つ1つの技の攻撃力は高いので、どう当てていくかがテーマになります。

 「ダークテンプラー」は他の職業を助ける補助的な役割が強い。接近戦で突っ込んでいく他のキャラクターに重ねるように出して敵を攻撃する技が多いです。技は派手で華麗なんですが、実は威力は低めで、いくつも技を重ねて敵を撃破していくテクニカルなキャラクターです。

――今回感じたのは、女鬼剣士は派手で強いなあと。他の職業の人達がうらやむほどかっこいいなと思ったんです。他の職業のパワーアップの予定とかはどうですか?

オム氏: バランス調整は行なっていまして、韓国では実装されているので、日本でも今後反映されていくかなと。以前のキャラクターは確かに地味なところがありますが、それがキャラクターのイメージでもある。あくまで技のバランス調整ですね。強いキャラクター弱いキャラクターがある現在のバランスを、ある程度平均化できるようにしていきます。

 今回のリニューアルに関して、私は海外担当なのでまだ感触がつかめていません。ただ、韓国では反響が非常に良く、期待しています。オンラインゲームって“復帰ユーザー”への期待値が非常に大きいんです。大転移アップデートは韓国では多くの復帰ユーザーの心に響いた。日本の現状については「アラド戦記」から離れている人にも、ぜひ戻ってきて欲しいと思います。ストーリー要素に関しても期待してください、今後3年くらい展開していく予定には注目して欲しいです。

――現在、以前のコンテンツは消えてしまったわけですが、何らかの形で復活するような要素はないでしょうか? 懐かしがる人もいると思うのですが。

オム氏: 私達にも思い出深いですからねえ。何らかの形で使うかもしれません。

―― ユーザーへのメッセージをお願いします。

イ デヒョン氏: 私は24のキャラクターでカンストするほど「アラド戦記」が大好きです。社内でもコアファンは多いですが、そういった熱意のある人達が「アラド戦記」を作っています。会社に入る前にプレイしていて、私にとって初めてのオンラインRPGが「アラド戦記」でした。その大好きなゲームを今は作っていますが、プレイもずっとやっています。ぜひみなさんにも楽しんで欲しいですね。

イ ジョンウォン氏: 「アラド戦記」は9年間続いているゲームです。9年前の古いゲームではなく、9年間開発を続け、生まれかわり続けているゲームです。今回のアップデートによって、いわば「アラド戦記2.0」といえるゲームになったというほどにすごく変わり、改善されました。色々な方にこの新しいアラドを楽しんで欲しいです。

オム氏: ハリウッド映画は“リブート”が流行ですが、「アラド戦記」もリブート(再生)したといえるでしょう。9年続いた「アラド戦記」ですが、ここからさらに9年楽しんでもらえるゲームになるよう頑張っていきます。ぜひ、プレイしてください。

(勝田哲也)