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【E3 2014】Alienware、初お披露目のゲームコンソール「Alienware Alpha」
デスクの次はリビングをターゲットに
PS4やXbox Oneとも対等以上に戦えるというマシン開発者に聞く!
(2014/6/11 18:13)
Alienwareブランドを展開するデルが、E3会場で新たなゲームコンソール「Alienware Alpha」をお披露目した。
「Alienware Alpha」は小型のゲームコンソールで、ゲームは全てゲーム配信プラットフォーム「Steam」を利用してゲームをプレイする。
「Steam」では現在日本のゲーマーにもお馴染みの「DARK SOUL II (ダークソウルII)」といったタイトルから新進気鋭のインディーズデベロッパーが開発するインディーズタイトルまで3,000タイトルを越える数のゲームが配信されており、それらを自由に購入して遊ぶことができる。
ブースに訪れたゲーマーは「見た目が小さくてカッコイイし、あまり熱くならないのがいいね」と高評価だ。また近くにいたゲームデベロッパーからは「PCのモニターではなく、リビングのテレビでゲーム体験を共有できるのはいいですね」といった意見や、「Steamのプラットフォームを使うことで、多くのタイトルがプレイできる。しかもリビングでできて、かつ安価で素晴らしい」と大絶賛だった。
ゲーマー、デベロッパーからここまで高評価を得た理由はどこにあるのか。製品についての詳細をAlienwareプロダクトグループのMarc Diana氏から伺うことができたのでお届けしよう。
「Alienware Alpha」は小さいけど、パワフルで、省エネなスゴイ奴
「Alienware Alpha」の基本スペックは次の通りだ。Core i3プロセッサー、Maxwell世代のカスタマイズGPU、DDR3 4GBメモリ、500GBのHDD、無線LAN、そしてこれにXbox 360のコントローラーが付属している。カスタムでCore i5、Core i7プロセッサーを搭載したモデルも購入可能だという。
ハードウェア構成は殆どPCと同じで、OSはWindows 8.1と、まさにゲーミング“PC”と言える製品だ。なぜ「ゲームコンソール」と呼んでいるかという問いに対し、Diana氏は「コントローラーを使って操作するからコンソールです」と話し、実際の起動までのデモシーンを見せてくれた。
まだ最終版ではないので……ということで残念ながら撮影はできなかったが、ゲームの起動画面さながらの「Alienware Alpha」オリジナルのUIが用意されていて、背後でWindowsが動いている事を忘れさせる。もちろんこのUIもコントローラーだけで操作が可能なので、いわゆるPCに必要なキーボードやマウスといったデバイスは一切必要ない。
最大で4個までのXbox 360、Xbox ONEのコントローラーをワイヤレスで接続できる。例えばリビングで大きめのTVに繋ぎ、1つの画面を見ながら他のプレーヤーと協力プレイをする、なんてことも可能だという。
性能も十分で、プレイするタイトルによっては「ダウンサンプリング」という高解像度でレンダリングし縮小して描画する手法を使うことで、PS4やXbox Oneよりも美しいグラフィックスでゲームを楽しめるという。
最近の大型タイトル「Watch Dogs」を例に挙げ、「PS4版の解像度は900p、Xbox Oneの解像度は792pですが、本機の性能を使えば本来の1080pで楽しめます」と自信たっぷりに話した。
「Alienware Alpha」は性能が良いだけでなく片手で持ち上げられるほど小さく、また消費電力が抑えられているというのも強みで、他のコンソール機ではPS4、Xbox Oneが最高消費電力150Wのところを、「Alienware Alpha」では最高消費電力130Wに抑えているという。
そしてDiana氏は「ゲームコンソールは性能も重要ですが、どんなタイトルがプレイできるかも重要です」と話す。
「Alienware Alpha」はOSがWindowsなので、現在Steamで配信されている全てのタイトルが動作する。つまり現時点で3,000以上のタイトルが遊べるというわけだ。更にその中から500タイトル近くは、キーボードやマウスを使わず、コントローラーの操作のみでプレイできる。
カプコンやスクウェア・エニックスといった日本のゲーマーにお馴染みのメーカーも「Steam」上でゲームを配信しているので、日本のゲーマーにとっても親和性が高いプラットフォームだ。
北米での発売時期は今年のクリスマス商戦前後、価格は549ドルを予定しているという。
北米でのPS4、Xbox Oneの販売価格は399ドルなので、単純に製品の値段だけで比較すると150ドル程度の差が開いているが、その価格差を埋められるだけの高いスペックと可能性を秘めている製品だと感じた。
それでは日本での展開はどうなるの? 発売されるの? という気になる疑問についてもバッチリとインタビューしてきたので、別稿でお伝えする。こちらも楽しみにして欲しい。