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【GDC 2014】日本アニメ愛シューティング「Galak-Z: The Dimensional」
PS4版試遊機を体験。立ち絵から爆発エフェクトまでアニメを研究した高難易度タイトル
(2014/3/21 16:41)
GDC 2014のEXPO会場、Sony Computer Entertainment Americaブースでは、プレイステーション 4用のインディーズタイトル「Galak-Z: The Dimensional」の試遊機が出展されていた。
「Galak-Z: The Dimensional」は、70年代後半~80年代初期のSFアニメをモチーフとしたシューティングゲーム。手書きによる宇宙の背景をはじめ、ロゴにも「宇宙戦士ガラクZ」と記されているように、日本のアニメシーンの影響をモロに受けたタイトルとなっている。開発は米17-BIT。
今のところ日本での配信について正式な発表はないが、内容とコンセプトの相性の良さからして日本展開にも大きく期待できるので、こちらを紹介する。
乗りこなせたら主人公クラスのパイロット! 推進力による戦闘機戦が展開
本作は2Dのシューティングとなっており、主人公が乗り込む宇宙戦闘機を操って敵の戦闘機と銃撃戦を繰り広げていく。最初はアニメ的なアートワークに目が行きがちになるが、これがなかなかハードな内容で、まず操作が特殊で難しい。
移動は左スティックで方向転換、R2ボタンで戦闘機のバーナーを吹かして前方向に推進力を得る。ステージは宇宙空間のため1度推進力は得ると壁にぶつからない限り進み続けるため、細やかな方向転換とバーナー噴射を駆使して戦闘機を操っていかなければならない。操作にはこれ以外に、瞬間的にダッシュできるブースト、軸をずらせるスライド噴射、後退できる逆噴射がある。
大まかな移動は比較的簡単だが、問題は敵とレーザー弾を撃ち合う戦闘時の立ち回りとなる。戦闘時には、敵の弾を避けつつ、弧を描くように回りこんでからの射撃が必要で、ブーストで集中攻撃を避け、方向転換しつつ射撃、さらに敵の追撃を避けるように移動しながらの射撃、壁を避けるためにさらに方向転換……となんとも忙しい戦闘となる。
実際に操作してみた印象では、操作になれるまでかなり時間がかかりそうだった。噴射のオン/オフと方向転換の組み合わせだけでなく、それらを考慮しつつ動く敵に対して射撃の命中率を上げていかないとならないため、総合的な操作が要求される。
しかしそれでも思ったように操作できた時はかなり爽快で、戦闘機の推進力を自在に操るヒーローの気分で敵を倒していける。
また日本のアニメから影響を受けていることはイラストからすぐに察することが可能だが、ビームやロケット弾の発射軌道、さらには戦闘機爆発時の煙など、戦闘中のエフェクトも日本のアニメが相当研究されていて、かつて憧れていたアニメ世界に入り込んだような気分になれる。
「宇宙戦艦ヤマト」の古代進がやさぐれた挙句アメコミに進出しちゃいましたみたいな主人公の風貌がやや気になるが、そんなことは些細なレベル。日本アニメ好きの熱量をゲーム全体から感じられるので、アニメで育った日本人なら1度はやってみるべきタイトルだ。
ただし、出展バージョンではゲーム中に一瞬画面が止まるような挙動があったり、気になるくらいのローディング時間があったりと、改善すべき点もいくつか見られた。完成にはもう少し時間がかかりそうだが、そのアニメ愛を受け止めるためにも配信される日を心して待ちたい。