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【特別企画】クリエイティブの「新生FFXIV」Windows版推奨オーディオ製品を試す

USBオーディオユニット「Sound Blaster Omni Surround 5.1」

USBオーディオユニット「Sound Blaster Omni Surround 5.1」

Sound Blaster Omni Surround 5.1
Creative Inspire T6300

 「Sound Blaster Omni Surround 5.1」はUSB接続するだけで5.1chサラウンド環境を実現するサウンドユニットだ。5.1chに対応していないようなデスクトップPCやノートPCなどでも手軽にサラウンド環境を手に入れることができる。今回はこれにサラウンドスピーカーとして昨年「新生FFXIV」Windows版推奨認定を受けたアナログ5.1ch対応スピーカー「Creative Inspire T6300」を組み合わせ、本格的なサラウンド体験をしてみた。

 本製品のお勧めポイントのひとつは価格だ。この原稿の執筆時点で「Sound Blaster Omni Surround 5.1」の実勢価格は8,000円前後、「Creative Inspire T6300」は7,000円前後となっている。両方購入しても15,000円前後の投資で5.1ch環境が手に入るのだ。安価であるポイントはアナログでの5.1chであるということ。これをもしデジタル接続しようと思うと、別途対応アンプ付きのホームシアターセットなどを3万円前後で購入する必要がある。「5.1ch環境に興味はあるが、とりあえず試してみたい」という場合には入門用としてぜひ本製品を進めたい。

 「Sound Blaster Omni Surround 5.1」でも「SBX Pro Studio」によって音を自分好みの調整できるのは前述の「Sound Blaster EVO ZxR」と同じだ。ただし、5.1ch環境ではバスの調整はウーファー側で行なうため「SBX Pro Studio」からは調整はできないようになっている。今回は基本的に標準設定で試聴したが、個人的な好みではせっかくの5.1chサラウンドであるので、「SBX Pro Studio」のSurround設定は低めの30%くらい、Crystalizerは高すぎると効果音の印象が強すぎる感じがあったので45%ぐらいが好みだった。

【「Sound Blaster Omni Surround 5.1」コントロールパネル】
「Sound Blaster Omni Surround 5.1」用のコントロールパネル

 「Sound Blaster Omni Surround 5.1」は光デジタル出力も備えているため、手持ちの機器を使ってデジタル出力で楽しみたいという場合はそのまま利用することが可能だ。ただ、PCゲームでデジタル出力の5.1ch環境を構築するには、注意するべき点がある。デジタルで音声出力をする場合は「S/PDIF」規格の光デジタル出力や同軸デジタル音声出力端子を使う必要があるが、実はPCゲームでこれらを使う場合にはそのままケーブルを接続すればいいというわけにはいかない。「S/PDIF」の規格は音声データをやりとりする帯域幅が狭いのだ。

 このためDVDソフトなどはあらかじめ圧縮したデータを送ることでサラウンド出力に対応しているが、PCゲームの場合は標準では圧縮データを送ることができないので、単純にケーブルで接続しただけでは2chステレオのデータしか送ることができない。PCゲームはDVDソフトなどと違ってリアルタイムで変化する位置情報を付加した音声データをやりとりする必要があるため、あらかじめデータを圧縮しておくことが難しいからだ。

標準で4種のプリセットが利用可能
「Sound Blaster Omni Surround 5.1」で「Doby Digital Live」を利用する設定

 では、PCゲームで光デジタル出力を利用するにはどうすればいいかというと「Doby Digital Live」などのデータ圧縮機能を使って対応アンプにデータを送信すればいい。「Sound Blaster Omni Surround 5.1」は同機能に対応しているので将来はデジタル化したいという場合も安心だ。接続方法自体は難しくなく、光デジタルケーブルで「Sound Blaster Omni Surround 5.1」とホームシアターシステムを接続し、PCの「Sound Blaster Omniコントロールパネル」から「スピーカー/ヘッドフォン」タブを選び、「スピーカー/ヘッドフォンの構成」から「5.1サラウンド」を選ぶ。次に「シネマティック」タブを選び、「Doby Digital Live」をオン、「SPDIF出力からのオーディオ出力を許可する」にチェックを入れ、確認メッセージに「はい」を押せばOKだ。

 今回はアナログスピーカーを接続して5.1ch環境を作るので、上記のような「きまりごと」はほとんど気にしなくていい。単純にスピーカーを「Sound Blaster Omni Surround 5.1」で指定されたコネクタに接続して、「Sound Blaster Omniコントロールパネル」の「スピーカー/ヘッドフォン」タブから、「5.1サラウンド」を選べば、5.1ch環境の完成である。「新生FFXIV」側にも特に事前の設定などはなく、起動すればそのまま5.1ch環境を体験できる。アナログ接続はこの簡単さも推奨ポイントの1つだ。

 安価なセットということで音質について心配になるかもしれないが、筆者の主観ではとても15,000円のセットとは思えない豊かな音を出してくれていると思えた。上を見ればいくらでもきりが無いが、このスピーカーが単体で7,000円前後であることを考えると、値段から抱く安っぽいイメージは感じられない。クリアな高音域再生と、ウーハーによる重低音のバランスがとてもよい。ゲームだけでなく音楽鑑賞にも映画鑑賞にも十分な性能を発揮してくれるだろう。

「Sound Blaster Omni Surround 5.1」による5.1chサラウンド体験

 さて、実際のゲーム内ではどうだろうか。今回も先ほどと同じようなポイントを「Sound Blaster Omni Surround 5.1」+「Creative Inspire T6300」という組み合わせで一通り回ってみた。

 まずはトレーラーの再生からして圧巻である。冒頭のガレマール帝国との合戦シーンからカメラ位置の周りを剣戟の音が飛び回る。バハムートがメガフレアを放ちながら飛行するシーンでは前後左右からメガフレアの着弾音が鳴り響き、思わずニヤリとしてしまう。戦場のまっただ中にいるような、2chステレオとは比較にならない臨場感だ。

 ゲーム内ではどうだろうか。先ほどと同じようにグリダニアからプレイをスタートしてみた。まず耳に入るのが環境音の豊かさ。「新生FFXIV」ではプレーヤーキャラが多い場所では環境音として人混みの雑音のような「ガヤ音」がするようになっているが、5.1ch環境でこれを聴くと、本当に人混みの中に紛れているような感覚が味わえる。人混みを離れると、昼間は鳥のさえずりが、夜は虫の音に囲まれ、自然の中にたたずむ雰囲気たっぷりになる。川に近づけばせせらぎの音が聞こえ、橋で川を渡ると水音は後方に去って行く。雨が降れば雨音に囲まれ、本当に雨の中に佇んでいるかのようだし、雷が鳴り始めると本物の雷さながらに頭の上をゴロゴロと響き渡っているような感覚を覚える。ただ単にゲーム内にいるだけで「楽しい」と思わせてくれるサウンドだ。

 リアルタイムで移動するものはどうだろうか。一番わかりやすいのはやはり人の集まるエーテライトプラザ周りだ。ここに立っていると他のプレーヤーが後ろから歩いてくる音もしっかりと後ろから聞こえてくるのがわかるし、自分を追い越して前に走っていくプレーヤーに合わせて足音が遠ざかっていく。部屋に入ればドアが背後で開閉する音もわかるし、周りでクラフトを行ってるキャラが居ればあちこちから「カンカン」、「コツコツ」といったサウンドが聞こえてきて賑やかだ。

【スクリーンショット】
川に近づいて橋を渡るだけでもサラウンドを体験できる
クラフト中のプレーヤーが周りにいるとそれだけで賑やかだ

【スクリーンショット】
昼と夜の環境音の違いも面白い

 フィールドに出ると、今度はプレーヤーの代わりにモンスターが発する音に囲まれる。彼らの多種多様な足音があちこちから聞こえてくるのが面白い。モンスターを刈り尽くして「敵がいないなあ」と思っているときに、後ろのほうで「カサカサ」と足音がしてその存在に気がつく、なんていうこともある。

 戦闘シーンでもその効果は遺憾なく発揮される。特に多数のプレーヤーが集まって戦う「F.A.T.E.」では、戦闘中に他のプレーヤーの存在がありありとわかって面白い。あちこちで武器を振るう音や魔法の炸裂音が響き渡るのだ。まさに「乱戦」を体験できる。慣れると誰がどんなスキルをどこで使っているかもわかるようになってくるのが面白い。

【F.A.T.E.でもサラウンドを実感】
多数のプレーヤーが入り乱れて戦う「F.A.T.E.」では5.1chサラウンドを満喫できる

 また、サラウンド環境では映画のセリフなどがセンタースピーカーから出るため周りの音と混ざらず聞き取りやすくなるという効果もあるが、「新生FFXIV」でも音声が入るカットシーンでその効果を実際に体験できる。

 体験して最も印象的だったのはその没入感の高さだ。5.1chサラウンドによる「音」に囲まれる臨場感はぜひ体験してもらいたい。特にMMORPGではオフラインゲームと違って他人が自分の意思を持って行動している。彼らの動きがビジュアルだけでなく音としても感じ取れるのは、思った以上に面白い体験だった。冒頭にも書いたが、これだけの環境を15,000円という価格で実現できるのだ。サラウンドでのゲーム体験に少しでも興味があるならぜひ導入してみてほしい。特に「新生FFXIV」のプレーヤーならその能力を満遍なく体験できることは間違い無いと思う。

【カットシーン】
セリフ付きのカットシーンでもサラウンドの効果が体験できる

(清宮信志)