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「シーフ」プロデューサーStephane Roy氏が語る作品の魅力

PS4によるデモプレイ。街に眠るお宝を見つけ出せ

PS4によるデモプレイ。街に眠るお宝を見つけ出せ

仮面があるという噂のあった邸宅。どう忍び込むか?
仮面を入手。本作には様々なサイドミッションがあり、これもその1つ
こちらはコンセプトアート。建物に向かういくつものルートがあるのがわかる

 コンセプトの紹介の次は、PS4を使ったデモプレイが行なわれた。今回のデモプレイでは、ゲームの冒頭シーンを見ることができた。

 物語のプロローグでギャレットは友人の依頼である屋敷に潜入するが、そこでは謎めいた儀式が行なわれており、その儀式によって建物が崩壊し、巻き込まれたギャレットは意識を失ってしまう。

 目が覚めると街の様相が一変している。ここからが本編のスタートとなる。街では憲兵達が住人を監視しており、労働者達は不満を募らせている。謎だらけの状況の中、ギャレットは意識を失っている間、1年近くもの時間が過ぎていることを知るのである。街では権力者と市民の緊張が高まっている。その中でギャレットはどのような役割を果たしていくのだろうか?

 今回のデモでは意識を取り戻した直後、ギャレットがまだ街の異変に気が付いてないところから始まる。ミッションの目的は隠れ家である時計塔に向かうというものだ。「シティ(THE CITY)」はヨーロッパを思わせる石造りの都市である。プレーヤーは人目につかないように影に身を潜めながら進んでいく。

 インターフェイスは極力シンプルなものになっている。左下には「ライトジェム」という宝石型のインジケーターがあり、ギャレットが影に入れば宝石は黒くなり、光を浴びると発光する。ライトジェムが光っている時、敵に見られると見つかってしまう。

 このライトジェムはオプションで消すこともできる。加えてPS4ならではの機能として、DUALSHOCKコントローラーの発光部分が影に身を潜めている時は青く光り、光に当たると白く発光する。また武器の選択はコントローラーについているタッチパッド部分で変更できる。PS4の機能をゲーム性に盛り込んでいる。

 ゲームは基本的にステルス状態で進んでいく。L2を押しながら進むと、ダッシュでき、他の場所に飛び移れたり高い足場に上れる。壁に金網状のオブジェクトがあればそこに鉤爪を引っかけ垂直の壁も上れる。×ボタンは「スウープ」で、影から影へと瞬間的に姿勢を低く物音を立てないダッシュができる。相手の背後に忍び寄って、スリをした瞬間にスウープで逃れる、といったことも可能だ。

 また、ギャレットには「フォーカス」という能力がある。これは物語り冒頭の儀式に遭遇してから使えるようになった能力で、使うことで視界が変化し、自分がアクセスできるものが浮かび上がる。この能力はゲージがある限り使えるが、最初はゲージが少ないためあまり使えない。また、自動回復はしない。弓を引くときにフォーカスを使えば時間がスローモーションになるので標的をじっくり狙うことができる。また、ロックピックで鍵を開ける際に使用すれば通常より簡単に開錠することができる。

 Roy氏は説明しながらギャレットを操作していく。街では憲兵が巡回し、夜に出歩く住人達を問いただしたりしている。ギャレットの記憶と比べ、街の厳しい警戒態勢は明らかにおかしい。ギャレットが意識を失っている間、何があったのか? 大きな疑問が生まれる場面だ。画面内には時々光を放つものがあり、近づくと金貨や小さな置物だったりする。これらは収集要素で、換金し装備のアップデートなどに使えるという。また、コレクタブルアイテムを手に入れれば隠れ家に飾られる。

 さらにギャレットが進んでいくと、憲兵達の会話を耳にする。その屋敷には高価な「仮面」があるという。これはサイドミッションの1つで、無事手に入れることができれば仮面がギャレットのコレクションに加わる。ここでRoy氏は筆者にコントローラーを手渡した。

 実際にプレイしてみると、スニークアクションならではの緊張感が楽しい。巡回している憲兵達をかわし建物に入っていくのだが、かわし方のルートは複数用意されているようだ。フォーカスを使うとアクセスできるものがピックアップされ、今回は崩すことができる建造物が見つかり、フォーカスで時間をスローモーションにして弓で崩し、憲兵の頭上に落下させることができた。

 影から影を移動し、裏道を進んでいき館の裏門から侵入すると、1人の男が向こうを向いて立っていた。後ろに忍び寄りブラックジャックで昏倒させてから部屋を探索すると絵画の裏に隠された金庫の中に仮面を見つけることができた。ここから建物の中を進んでいくのだが、建物の中には警備兵が何人かいて、眠っている警備兵のそばを通り過ぎ、建物の中を通ることで目的地にたどり着くことができた。道中には鳥かごがあり、無造作に近づくと鳥が鳴いて周りの注意を引いてしまうといったトラップもある。

 チェックポイントにつくと評価画面に変わる。評価画面ではミッション内で入手したゴールドや、行動の評価が表示される。評価ポイントは敵に気づかれない「GHOST」、フィールド上の様々な仕掛けを使う「OPPORTUNIST」、敵を襲う「PREDATOR」の3つのポイントからプレーヤーの行動を評価する。

 他にも盗んだアイテムやルートをいくつ見つけたか、ピックポケットを何回行なったかなど様々な評価項目がある。特に注目なのが「Collectibles found」という項目。今回は1/4になっている。この1個は先ほどの仮面である。かなり短いステージだったが、実はさらに3つの宝物が隠されているという。

 Roy氏は1つだけ宝物を教えてくれた。憲兵達が住人を問いただすシーンで、その前に憲兵達を倒しておくと、住人が家から出て「ここら辺で落としたんだけどなあ」とつぶやきながらある一角を探す。住人はあきらめて帰ってしまうが、実はここに指輪がある。「シーフ」はこのように様々な場所に宝物が隠されており、それを見つけるための探索の仕方も様々で、大きな自由度を持っている。

 「今回は序盤のシーンでステージはとても短いですが、今後はさらに広く、複雑なステージを探索していくことになります。ステージの至る所にデザイナー達が情熱を込めてアイディアを詰め込んでいるので、ぜひ楽しんで欲しいです」とRoy氏は語った。

【スクリーンショット】
人の目に触れず、密かに行動し目的を達成する。路地でも常に身を隠すことを考えて進んでいく

(勝田哲也)