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【特別企画】AMDの最新GPUを「バトルフィールド4」で試してみた

膨大なレンダリング能力を活かして3画面プレイ!

膨大なレンダリング能力を活かして3画面プレイ!

 超高解像度の描画能力において間違いなく最強であることを証明した「R9 290X」のCrossFire構成。しかし、通常のフルHDモニターでは大幅に持て余してしまうこの能力、何に使えばいいだろうか?

 もちろん上記のように4K2Kモニターで「BF4」を楽しんでみるのも一興だが、もうひとつの面白い使い道は3画面構成である。3つの画面を横に配置することで広大な視野角が確保され、「BF4」の戦場感をさらに高いレベルで満喫することができる。

 というわけで、次に3画面モニター環境で試してみた。評価に使用したのはサムスンの「MD230X3」というモデルで、スチール部分がむき出しの業務用の23インチモニターを、専用のスタンドと金具で3台連結するという製品だ。ベゼルの狭さが特徴で、現状ではベストな3画面ソリューションのひとつ。価格は25万円前後と高価だが、「R9 290X」CrossFire構成のパワーを活かすには最適の一品である。

Samsung「MD230X3」。ガワがスチール製で重く、組み立て中に腰を壊しそうになるヘビー級3連モニター
3画面の構成にはCatalystコントロールセンターのEyefinityツールを使用

 さて、どうやって3画面を構成するか。Radeonシリーズには他画面環境を1つの画面として扱えるEyefinity技術が搭載されており、「R9 290X」のようにハイエンドGPUモデルのビデオカードなら1枚で3画面ゲーム環境を構築可能だ。

 ビデオカード背面には2つのDVI-D端子、HDMI、DisplayPortと4つの端子があるが、内部的なディスプレイ出力回路は3つしかなく、うち2つをDVI-DとHDMI端子が共有している。したがって3モニターに出力する場合は少なくともひとつをDisplayPortで経由する必要があり、今回はDVI-Dを2本に、DisplayPortを1本という構成で接続した。

 3つの画面が認識されたら、つぎはこれを1つの画面としてOSに認識させる作業だ。これはRadeon共通のシステムツールであるCatalyst コントロールセンターにて、「Eyefinityディスプレイグループ」をパパっと設定することで実現。これでゲーム画面も、3画面をフルに使って描画することが可能になる。

 ……と、セットアップは小一時間で完了。次の写真が実際にできあがった環境だ。眼前を覆う超ワイドスクリーン環境、視野角は120度以上、解像度は5760×1080!!! より現実に近い視野感を手に入れることで「BF4」のプレイがぐっと迫力が増す。これはヤバい!!!!

Eyefinityでディスプレイ・グループを作る。3つのモニターが正しく接続されていれば数十秒で設定できる

いつものデスクトップを片付けて3画面を配置。すごい迫力

 この環境でも、「R 290X」によるCrossFire構成なら実に快適にゲームがプレイできる。次に示すのがベンチマーク結果だ。

 「最高」設定でも充分にプレイアブル。「高」設定ではほぼ快適ラインを満たし、ヘビーな撃ち合いでもストレスを感じることなく広大な視野角を活かして立ち回れる。さらに「中」、「低」設定ではおおむねどんなシチュエーションでも60fpsを割り込むことがなくなるため、速い反応や的確な射撃といった高水準のプレイも確保。3画面環境でこれができるというのはまさに贅沢そのものだ。

 「BF4」のMantle対応版がリリースされさらにパフォーマンスが向上した暁には、「最高」設定での3画面プレイも視野に入ってきそうだ。

 このように、Radeonシリーズ最高峰の「R9 290X」では当代最新最強のFPSである「BF4」を、考えられる限り贅沢にプレイできる。フルHDモニターでのプレイなら「R9 290」でも完璧。さらにMantle版の準備が整えばミドルレンジに位置する「R9 280X」でも最高峰のプレイが可能になるだろう。

 最高の環境でプレイにも違いをつける、PCゲームならではの楽しさを追求するユーザーなら、いままさに伸びしろのある「R9 2xx」シリーズは導入を真剣に検討する価値のあるGPUだ。

(佐藤カフジ)