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「初音ミク Project mirai 2」発売! 開発者ミニインタビュー&コラボルームを見てきました

来場者にはステッカーとポストカードなどが配られた

 セガは、11月28日、ニンテンドー3DS「初音ミク Project mirai 2」を発売した。それを記念し、ソフマップ秋葉原 アミューズメント館にて、体験会が開催された(12時~18時)。6台の試遊台が用意されており、ヘッドフォンにてプレイ可能となっていた。また、ミクダヨーさんも来場。プレイ待ちの来場者はスマホやデジカメでお姿を撮影していた。

ミクダヨーさんも試遊会に姿を見せた。あっというまに試遊待ちをしていたみなさんに囲まれて写真をバシャバシャ撮られていた(笑)

大崎P、高部Dのミニインタビュー

高部ディレクター(左)と大崎プロデューサー(右)

 会場には大崎誠プロデューサーと高部元志ディレクターが来場し、メディアとの囲み取材に応じた。

――発売日を迎えての率直な気持ちを教えていただけますか?

大崎氏: 「ああ、終わったんだな」と(一同笑)。ファイナルROMを提出してから時間が経っているんですが、前作の取材から1年半、その間いろんなことがありましたけれども、「2」がパッケージになるとはその当時僕も思っていませんでした。感無量です。

高部氏: 同じく感無量なんですけれども、まだ実感がわかないという感じで。ミクさんと毎日戯れつつ、キャッキャウフフと作っていた毎日がもう終わるのかと思うと、嫁に行ってしまうような寂しさというか。僕の嫁ではなくて、ユーザーの皆さんの嫁なんですけれども……そんな一抹の寂しさを感じつつも。遊んでいただいた皆さんからは、すでにいろんなご感想を頂いて、結構好評のようなので、ひとまずはほっとしているという感じですね。

――今回、リズムゲーム以外の部分も大きくパワーアップしていますが、あえて挙げるとすればどこですか?

大崎氏: 個人的に感銘を受けたのはコレオ(振り付け)かな。仕様で「こういうものをやる」と聞いてからぜんぜんチェックしていなかったんですが、「意外とよくできているコレ」って(笑)。「かんたん」と「じっくり」がありますが、「かんたん」だと本当に曲に合わせて自分のテンポでつけられて、モーションがパクパク変わるわけでなく、きれいに動いていて。おまけにユーザーさん同士で交換もできるので。「2」では「マイフレーズ」を含めて「物を作る」というテーマも裏にあったので、楽しんでいただければなと。

高部氏: そうですね。「コレオ」もイチオシなんですけれども、個人的に、8割方のPVのコンテから監督までやっているんですが、妥協しないPV作りは前作から引き続き標榜しているところですので、「感動したいな」というPVはやっぱり感動させたいし、「笑いたい」というものは笑わせてあげたい。その中にたまに斜め上をちょっと織り込んで、意外性やちょっとした驚きとか、something oneやサプライズを入れながらも、ユーザーさんが欲しいと思っている感情に応えたいというところで、素直にPVを作ってきたつもりなので、ねんどろいどだからといって全部が全部ファンシーにするわけではなくて、真面目なものは真面目な演技も、「この子なら耐えられる」と確信を持って作りましたので、そういったところもじっくり楽しんで欲しいなと思っています。

――全曲お気に入りではあると思うんですが、あえて1曲挙げるとしたら、オススメはありますか?

大崎氏: 立場上、楽曲Pさんとか、キャラクターを作っていただいた方々に「いかがでしょうか?」とPVを送る担当だったんですよ。その時にみて「やべえ」と思ったのは「ココロ」ですかね。「DIVA」にもあるんですが、今回は小説をベースにしたストーリーになっていて、「これ、3DSでできてんの?」みたいな感じで、グラフィックス担当の人たちも頑張っていて。あんまり自分達で作っているもので泣いたりしないんですけれども、ちょっとうるっと来ましたね。ぜひPV込みで見ていただきたいです。新曲でいうと「骸骨楽団とリリア」ですね。PVもキレが良くて、曲も楽しんでいただきたいと思っています。

高部氏: 「ピアノ×フォルテ×スキャンダル」は、言い方が悪いですが、最初は歌って踊るだけのPVにしようかなと思っていたんですが、完成してみると、かなり時間がかかっちゃって……合間のピアノソロの部分って、今回フルなので3カ所ぐらいあるんですね。そこもやっぱり飽きないように見せたいということで、そこもやはりドラマタイズみたいな感じで仕込んでみました。思いのほか力が入ったなと。それと、僕の担当ではないですが、いちデザイナーが、いちデザイナーのセンスで作り上げたものとして、「glow」のPVは、水彩画風の新しい表現に挑戦していまして、非常にきれいな仕上がりになっていますので、こちらも感情の揺さぶり方としては違った意味で楽しんでいただきたいと思います。

――個人的に気に入っているコスチュームなどはありますか?

高部氏: もちろん皆お気に入りなんですが、今回導入された「服だけチェンジ」システム込みでお話をしますと、雪ミク2013 イチゴ白無垢バージョンの頭部に、違ったボディというのがお気に入りで。例えば「glow」のボディにあの頭部の組み合わせとか、昔絵本で見た怖い森に出てくる宇宙人みたいな(一同笑)、なんだか「キモカワイイ」みたいな。後ろから見るとクリンっていう感じのロウソクみたいな、非常にかわいいフォルムになってまして。そういった遊びが今回できるようになったので、あえてプッシュしたいですね。

大崎氏: 今回、前作となんとなく違うところは、普段着が多いですよね。その中でも「mirai」で新鮮だなと思ったのは「インタビュアー」のコスチュームですよね。ミクさん、ルカさんの衣装がありますけれども、部屋着というか普段着というか。デザイナーからコレが上がってきたとき、「これは新しい」と。

――今回「ぷよぷよ」とのコラボレーションで「ぷよぷよ39!」というミニゲームが入りましたが、なぜコラボレーションを?

高部氏: 「2」の企画を考えていく際、けっこう名越総合監督が厳しくてですね、「ちょっとした楽曲を増やすレベルじゃ納得できないな」みたいな感じで。「じゃあ、どういった方向でボリュームアップさせようか」、「どう楽しくしていこうか」と思った時に、ルームの遊び方としては、「中で本当にミクさんたちが生きているような感じで、そこに介入、接していくような感じがいいかな」という話をしているときに「ミクさんとボードゲームとかして遊びたいよね」という話があって。「ミニゲームを入れるなら何にしよう?」という話をしているときに、細山田プロデューサーがその話を聞いてくれて結構ノってくれて。「ぜひ一緒に何かやりましょう」ということで「ぷよぷよ」を入れさせてもらうという話になりました。ただ、そのまま入れても……ということで、ボカロキャラならではのネタをちりばめつつの、Only Oneとしての新しい「ぷよぷよ」を作ろうと思って入れました。

大崎氏: 作っているときもこういうことはめったにないので、楽しく作ると。声のネタを考えていたりして。ローカルでの対戦もできます。「なぜそこまでやった」と……(一同笑)。

高部氏: 結構凝っている部分も多いんですよね。下画面でライブが盛り上がっているし、対戦に使う曲は対戦相手の持ち歌だったり。芸が細かいです。

大崎氏: そんなに開発メンバーが多くないのに、なぜできたのかが良くわかっていないですよね。正直なところ(笑)。

――最後にユーザーの皆さんに一言。

高部氏: 前作を購入して遊んでくださった方にまずお礼がいいたいですね。前作を支持していただけたからこその今作ですし、前作をプレイしていただいてご意見を頂いたからこその、「2」の全方位でのボリュームアップというものにつながったと思っていますので。今作から入る方も楽しめるものになっていますし、すぐには遊びつくせないボリュームになっていると思いますから、ガツガツ急いで食べちゃわなくても、十分1年間は楽しめるつくりになっていると思いますので、常にバックの中に入れていただけるとこれ幸いと思います。

大崎氏: まず、前作が支持していただけたことに感謝いたします。前作の際、発売日にインタビューいただいたときは、「2」に関しては全然決まっていなくて、ウルトラ白紙でしたので(一同笑)。頂いたハガキやネットでのご意見にガチで……とくにうちのチームは器用ではないので、「なるほど、わかりました、ではこれで」といったけっこうダイレクトな感じでやらせていただいて。また、楽曲を提供していただいた方々、絵師さん、動画を作られた方々、それに関わるレーベルの皆さん、ダンスを踊ってくれた方をはじめ、藤田さんを始めボイスを入れてくださった声優の皆さんもそうですし……本当にたくさんの方々に支えられてできたので、「mirai2」には皆さんの想いが詰まっていると思います。開発を終わった時、僕は「これはアカン」か「わからん」の2つの感情しかないんですよ。「これいける!」と思ったことは実は1回もなくて。今回は「わからん」です。ぜひ、みなさまのおめがねにかなえばいいな、と思っていますので、体験版も出ていますので、試していただいて、気に入っていただければ買っていただければと思います。

――ありがとうございました。

ビックエコーに「初音ミク Project mirai 2」ルームがオープン中!

 本作の発売を記念して、「ビッグエコー秋葉原駅前店」(1ルーム)と「ビッグエコー藤沢駅前店」(2ルーム)に「初音ミク Project mirai 2」ルームが期間限定でオープン中だ。秋葉原駅前店の様子を見せていただいたので、ご紹介しよう。

 期間限定ルームでは、ゲームの収録楽曲にちなんだ「サンドリヨン」、「アゲアゲアゲイン」、「ゆめゆめ」という3種類のコラボドリンクも用意されている。いずれもノンアルコールで、各490円。このはコラボルームでのみ注文可能となっており、コラボドリンク1品注文につき「オリジナルコースター」3種のうち1枚がプレゼントされる。

「初音ミク Project mirai 2」ルームは7階にある。ポップも用意
部屋の入口にも巨大なミクさん
壁面もすべて「初音ミク Project mirai 2」カラーに
テーブルにもミクさんたちがあしらわれている
モニターにもミクさん。ゲームのプロモーション映像も流されている
ゲームの収録楽曲にちなんだ「サンドリヨン」、「アゲアゲアゲイン」、「ゆめゆめ」
Amazonで購入

(佐伯憲司)