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【Gamescom 2013】大作SFFPS「Titanfall」試遊レポート

素早い立体起動兵士と巨大ロボットが入り交じる白熱の対人戦

8月21日~8月25日開催(現地時間)

会場:kolnmesse

EAブース内の「Titanfall」コーナー
試遊を待つ大行列がずっと途切れない
巨大Titanの後ろ姿

 「Call of Duty」シリーズを手がけたInfinity Wardの創設者、Jason West氏とVince Zampella氏が立ち上げた新スタジオRespawn Entertainmentの処女作となるFPS「Titanfall」は、「Gamescom 2013」の中でもひときわ巨大なElectronic Artsブースの中央にシアターとプレイアブルという形で出展された。E3にも登場していた巨大ロボットTitanがドイツでも威容を誇るブースには、初のプレイアブル出展ということで3時間待ちの大行列ができていた。

 「Titanfall」は、人類が宇宙へ進出している未来世界が舞台。人類が入植したコロニーは長らく地球の影響を離れて独自の政権を営んできたが、コロニーの資源に目を付けた地球の巨大コングロマリットIMCは、独自に組織した軍隊でコロニーへの侵略を開始する。コロニーではその侵略に対抗するためM-CORという民兵組織を創設し、IMCとの内戦へと突入した。

 未来戦をモチーフに、兵士は素早い立体起動が可能なジェットパックを背負っており、ダッシュや2段ジャンプ、壁走りを駆使して3D空間での戦闘を行なう。またTitanと呼ばれる巨大ロボットを戦場に投入し、人間とロボットが入り乱れる戦場になっている。

 今回の試遊では、最初にシアターでゲームの概要についての説明を受けた後、6対6のマルチプレイを体験できた。写真撮影は禁止だったので、残念ながらスクリーンショットなどをお見せすることはできないのだが、判明した範囲でのシステムやプレイ感触を紹介したい。

 なお、「Titanfall」は、Xbox 360/Xbox One/Windows PC向けに2014年第1四半期にリリース予定。日本での発売は未発表だが、次世代機のポテンシャルを活かしたAAAだけに発売も確実視されるところ。正式発表を待ちたいところだ。

巨大ロボットTitanのかっこよさにシビれずにはいられない!

2段ジャンプでジェットパックを起動して、ビルの間を3Dに移動しつつ戦う
Titanと人間兵士どちらもメリットとデメリットがあり、連携なしには効果的に戦えない

 本作ではプレーヤーは兵士とTitanの両方を操作する。兵士は、前線でアクティブに戦うAssault、索敵を得意とするTactical、重火器が専門のCQBの3種類、TitanはMainbattle Titan、Heavy Wepon Titan、ロケットランチャーを持っているHigh Explosive Titanの3種類。兵士とTitanの組み合わせは自由に選べる。

 対戦の舞台は巨大な白亜の天使像が建つ「AngelCity」という都市。町並みはアジア的で、所々に日本語の看板もかかっている。マルチプレイは、戦場に降下する所から始まる。対人戦ではあるのだが、シングルプレイの要にNPCの司令官がミッションの説明をしたりと、臨場感たっぷりの演出で気分が盛り上がる。

 最初は兵士として戦ってみた。「Titanfall」の特徴である立体起動の戦闘は結構コツが必要だ。ダッシュで壁に向かって走りつつジャンプすることで壁を横に走ることができるのだが、一人称画面なのでタイミングを掴むのが少々難しかった。「やった、走れた!」と思った瞬間に横に向いたまま撃ち殺されたこともあった。周囲で、壁を越えようとぴょんぴょん飛んでいる人もいた。

 しかし、だんだんコツが分かって高く飛べるようになってくると、ものすごく楽しくなってきた。何しろ移動は非常に機敏で、しかも自由度が非常に高い。ビルからビルへ飛び移ったり、手近な壁を駆け上ったり、味方のTitanの肩に乗って移動することもできる。

 Titan対人間の戦いでは、圧倒的にTitanが有利だ。実際、戦場でうろちょろしていると、何度も容赦のないロケットランチャーとガトリングガンの餌食になった。むしろここは、ロボットの圧倒的優位がないと面白みがないところだ。とはいえ、Titanもそれほど防御が高い訳ではなく、Anti-Titan Weaponというとても重い対Titan専用のロケットランチャーがあり、さらにクロークを使って一定時間姿を消して行動することもできるため、兵士側も対抗することができる。

 しばらく戦っていると、自らが搭乗するTitanの準備ができたとアナウンスがくる。Titanは上空の旗艦に格納されており、呼び出すと着地地点に緑のレーザービームが照射され、その地点にTitanがかなりかっこ良く降下してくる。さっそく乗り込むと、画面がTitan内部のカメラ画面に切り替わる。Titanの攻撃は、メイン武器、エナジーキャノン、素手の殴り、防御と兵士を操作する時と似たような感触で戦える。防衛用の半透明の電磁バリアを帯びた機体も見かけることができた。

 Titanを操作した感触は重厚の一言。銃の反動の感覚一つとっても、兵士のそれとは音や反動の表現がまるで違う。まさに巨大ロボットの兵器というリアクションに感動した。ガシャーンガシャーンと進んでいく音のリアルさも、巨大ロボットファン感涙ものではないだろうか。

 そんなかっこ良くて頼りになるTitanだが、意外と撃たれ弱く、集中砲火を浴びるとすぐに爆発しそうになる。リジェクトボタンを押して外に放出しないと、機体と運命をともにすることになる。リジェクトで射出されると高く放り出され、ビルの上に着地してから戦闘に復帰した。1度壊してしまうと、次のTitan射出までは約1分ほど待たなければならない。

 今回はIMC側で参加したが、最終的には勝利できた。戦闘終了後もミッションは続き、司令官から撤収を促すアナウンスが入る。アナウンスに従って脱出船に乗ればミッションは終了だ。ちなみに乗り遅れても一応はクリアとなるようだ。

 今回は初体験ということもあり、あれよあれよという間にミッションが終わってしまった。が、プレイしてみた感触は、従来のFPSとは全く違っていた。Titanは素早さでは人間に劣る為、単機で突っ込んでいってもすぐに迎撃されてしまう。人間とTitanが連携してチームとして戦うことで初めてその性能を引き出すようなゲームになりそうだ。

「ボトムズ」や「ダグラム」の世界観が好きなら絶対に琴線に触れるはず

(石井聡)