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SCE Asia、「The PlayStation Asia Media Session at Taipei Gameshow」を開催
まずは、PS Vita「Killzone: Mercenary」プレビュー/インタビューをお届け!
(2013/2/2 07:05)
SCE Asiaは2月1日、プレス向け体験会「The PlayStation Asia Media Session at Taipei Gameshow」を開催した。この体験会ではPS Vita「Killzone: Mercenary」、PS Vita「Tearaway」の開発者によるタイトルの解説、プレイアブルバージョンでの体験プレイ、さらに開発者インタビューをすることができた。
「The PlayStation Asia Media Session at Taipei Gameshow」では台湾、日本のみならず、韓国や香港、東アジアの様々なゲームメディアを招き、最新タイトルを紹介した。SCE AsiaではこれまでE3や東京ゲームショウで東アジア向けのカンファレンスを行なっていたが、台湾での開催は初めてである。よりアジア重視の姿勢を感じさせるイベントとなった。
本稿では「Killzone: Mercenary」を取り上げていきたい。開発はGuerrilla CambrigeでのFPSで、「KILLZONE 3」のゲームエンジンを使用し、PS Vitaならではの機能を盛り込み、PS VitaでPS3に勝るとも劣らないゲーム体験を可能としているということだ。
タッチパネルやタッチスクリーンを活かした「Killzone: Mercenary」のバトルシーン
「Killzone: Mercenary」ではシリーズを開発するGUERRILLA Managing Director & Co FounderのHermen Hulst氏がゲームの概要を説明した。「Killzone: Mercenary」は「KILLZONE 3」のゲームエンジンを使用し、Guerrilla Cambrigeが開発を担当している。台湾での発売日は9月17日を予定している。日本での発売は未定。
「KILLZONE」シリーズは人類が様々な星へ進出する未来に、突如惑星ヘルガーンの軍事国家がISAに戦いしかけた戦争が描かれた。「KILLZONE」のナンバリングタイトルではISA軍兵士が主人公だったが、今作での主人公は傭兵となる。プレーヤーは傭兵として、お金のために、ヘルガーンとISAの戦いに飛びこんでいく。
PS3の能力をフルに引き出した「KILLZONE 3」のゲームエンジンを使用できているところは本作の大きなセールスポイントで、秒間30フレームで、迫力の戦いが楽しめる。また、背面タッチパネルを使うことでスナイパーライフルのスコープの倍率を変えたり、タッチスクリーンで武器の変更や、近接攻撃のアクションが行なえる。
「Killzone: Mercenary」のシングルプレイのミッションでは最初に「KILLZONE」と「KILLZONE 2」の間の時間軸で“惑星ヴェクタ”の大使の息子を巡るストーリーが展開する。この後も「KILLZONE」シリーズのメインストーリーが展開していく裏で進行していたストーリーが描かれることとなる。主人公はISAだけでなく、時にはヘルガーンの要請を受けて戦うこともあるという。
マルチプレイではオンラインでの4対4の戦いが楽しめる。様々な武器セットや能力を戦いによって得られるクレジットを使ってキャラクターをカスタマイズしていく。報酬はマルチプレイでも、シングルでも得られキャラクターを強化できる。
本作には「ヴァンガード」という特殊な武器システムがあり、使用することで敵の位置を察知したり、近付いた敵を自動で攻撃できたり様々な能力を持っている。またマルチプレイでは敵を倒すと「カード」が出現し、これを取ることでプレーヤーのランキングがアップする。銃撃より近接の方が報酬がアップするなど、どれだけ報酬を稼げるかを追求する作品となるという。
硬派なバランスとカードの奪い合いが熱い「Killzone: Mercenary」のマルチプレイ
今回、「Killzone: Mercenary」4対4のマルチプレイが楽しめた。プレーヤーはヘルガストとISAにわかれて戦いを繰り広げる。マシンガンや、バズーカーや5種類のプレイスタイルが用意されており、リスポーンすることで再選択が可能となる。
今回体験できたマップは中央に開けた空間のあるマップで、ヘルガーンは赤く、ISAは青く目が光るため目立ちやすい。マップにはミサイルのような円柱が設置されており、この円柱は一定時間で作動し、これに触れることで報酬が得られる。このため円柱では敵味方が出会いやすい。
特徴的なのが近接攻撃だ。敵の背後に忍び寄り近接攻撃ボタンを押すと、画面に矢印が現われる。この矢印をタッチスクリーンでなぞると近接攻撃が可能となる。矢印の方向によって様々な方法でナイフが突き刺せた。難易度は高いが積極的に狙いたい。
敵を倒したり、報酬を得ることでゲージが溜まり、「ヴァンガード」が使用可能となる。何度も敵を殺したり、報酬を多く得ることでゲージが早く溜まる。発動させると壁などを通り抜けて敵の位置が察知できるなど、かなり強力な力を持っている。ゲージは一定時間で空から落ちてくるボックスを取ることで上昇する。
敵を倒すと死体の上にカードが出る。このカードを得ることで報酬が得られる。自分より戦績のいい人のカードを取ると、自分のランキングがアップするという。カードは取れないと一定時間で消えてしまうし、他の人に取られてしまう場合もある。
「KILLZONE」シリーズは武器の反動が強かったり、攻撃力が高い難易度の高いゲームだという印象を持っていたが、今作も武器を狙ったところに当てるのが難しいハードなバランスのゲームだと感じた。
インタビューではストーリーの分岐や報酬を何に使うかなど、気になるところを質問
インタビューではHermen Hulst氏と、本作のプロデューサーを務める、Guerrilla CambrigeのLucas van Muiswinkel氏が登壇した。最初に質問したのは本作のシングルプレイは「ISAとヘルガーンどちらに所属できるかストーリーを選択できるか?」という質問をしてみた。
Hulst氏は「ストーリー展開に関してはプレーヤーは選択できない。ミッションによって依頼主が変わっていく。しかし、敵を残酷に殺したり、お金にこだわったプレイをするなど、“どうプレイするか”というところでプレーヤーの変化が見せられる」と答えた。
マルチプレイに関しては「得られるカード」にはクローバーやハートのような絵柄や数字が振られており、倒されたキャラクターが持っていた武器やこれまでの戦績により絵柄・数字は変化する。「Killzone: Mercenary」はここにポーカーのような“役”が設定されており、役を満たすカードを集められると、高額な報酬が得られる。本作ではあらゆる目標が“金”に集約されており、資金を集めることでより強力な存在になれる。
もう1つマルチプレイでの「ヴァンガード」のシステムだが、こちらは試合前に資金を投入することで、出現時にいきなりお金を突っ込んで発動準備状態にしておくのだ。こうすることで、戦いを有利に進められるという。この他にも様々なゲーム内資金の使い道が用意されるようだ。
ユーザーへのメッセージとしてHulst氏は、「『Killzone: Mercenary』は日本のユーザーも意識して作った。本作にはこれまでとは違うアーケードゲームのようなカジュアルな感触も盛り込んでいる。日本のユーザーにも楽しんでもらえる作品になっていると思う。多彩な要素を盛りこんでいるので楽しんで欲しい。記者の皆さんのレビューも楽しみにしている」と語った。