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「Skyrim」DLC第3弾「Dragonborn」先行体験レポート

異世界まで続く新たな冒険の舞台! ドラゴンにも騎乗可能に!!

12月21日配信

価格:1,600MSP

 ゼニマックス・アジアは、Xbox 360版「The Elder Scrolls V: Skyrim」のダウンロードコンテンツ(DLC)第3弾「Dragonborn」の日本語版配信を12月21日より開始する。日本語音声に字幕のフルローカライズ対応。価格は1,600MSP。プレイステーション 3版、Windows版については2013年初頭を予定している。今回は配信に先がけてXbox 360版を触ることができたので体験レポートをお届けしたい。

 「Dragonborn」では、“ソルスセイム島”という場所が舞台となる。ここには巨大な火山があり、常に灰を吐き出している。プレーヤーはこの火山灰に覆われた地域の謎に迫っていくことになる。ここでプレーヤーは自分と同じようなドラゴンの魂を吸収し、特別な力を振るう“ドラゴンボーン”と対決することになるのだ。最新のスクリーンショットと共に、序盤の展開、追加される新しい能力などを紹介していきたい。

火山灰の降り積もるソルスセイム島で始まる、謎に満ちた新たな冒険

信者という名前の敵との戦闘からシナリオは始まる
ゾンビのような新モンスター「アッシュ・スポーン」

 “ドラゴンボーン”とは、ドラゴンの魂を吸収し、ドラゴンと同じような力が使える存在。「Skyrim」でドラゴンボーンに関するシナリオは、本作のメインストーリーとも言える壮大な冒険となっている。プレーヤーは世界を脅かすドラゴンと戦い、ドラゴンを倒すことで、自分がドラゴンの魂を吸収できるドラゴンボーンであることを知る。

 この力をどう使っていくかは、プレーヤーの意志に委ねられている。ドラゴンボーンとしてこの世界で何をなすか、この世界そのものの運命が関わる壮大な冒険が待っている。もちろん、自由度の高い「Skyrim」だからこそ、ドラゴンボーンの運命を回避してゲームを進めることも可能だ。

 今回発売されるDLC「Dragonborn」は、「Skyrim」本編で自分がドラゴンボーンであることを知ったその瞬間が幕開けとなる。DLC「Dragonborn」を購入すると、ドラゴンボーンになった主人公に対して、“信者”というNPCがプレーヤーキャラクターの元を訪れるようになる。彼は“ミラーク”という人物の命を受けプレーヤーに襲いかかってくる。撃退したプレーヤーは彼が“ソルスセイム島”と言うところからきたことを知る。ミラークとは何者なのか、ソルスセイム島という場所はどんな場所なのか? 謎を確かめるためプレーヤーは船に乗ってソルスセイム島に向かうこととなる。

 ソルスセイム島では最初に「レイヴン・ロック」という街に着く。ここにはダークエルフを中心とした開拓者、さらにはスコールという先住民族もいる。レイヴン・ロックの街では骨の鎧「ボーンモールド」に身を包んだ兵士達もいる。スカイリム地方にはなかった新アイテムだ。

 レイブンロックは灰に覆われたゾンビのような新モンスター「アッシュ・スポーン」に定期的に襲撃されている。ドラゴンボーンのメインクエスト以外にも、アッシュ・スポーンに関するクエストなど、レイブンロックにもいくつもの新クエストが用意されている。ソルスセイム島はスカイリム地方の1/3程度の広さがあり、メインクエスト・サブクエストを含めれば20時間以上楽しめるボリュームがあるという。

 ソルスセイム島は巨大な火山から火山灰が降り積もる陰鬱な地域、という印象だ。あたりは灰が降り積もっており、探索しているとアッシュ・スポーンが地面からいきなりわき出てきたりして油断できない。「Skyrim」の楽しさは、地域の探索とそこから意図せぬ大冒険が始まるところだ。今回はあまり探索はできなかったが、このソルスセイム島にも様々な冒険が待ち受けていそうだと感じた。

 「Dragonborn」のスタートはプレーヤーがドラゴンボーンとなることが条件となる。「Skyrim」ではドラゴンボーンになるレベルというのは設定されておらず、プレーヤーのゲームの進め方で変わってくる。低レベルのキャラクターでもドラゴンボーンになればソルスセイム島に行くことができる。もちろん、「Skyrim」をやりこみ、ドラゴンボーンのシナリオをクリアした高レベルプレーヤーも新たなる冒険に挑戦できる。

レイヴン・ロックの街はダークエルフが多く住んでいる。ここにもいくつものサブシナリオのトリガーがある

冒険はオブリビオン領域まで。“最初のドラゴンボーン”との対決と新たな力

今回のDLCでドラゴンに乗ることが可能に!
オブリビオン領域への扉が開く。“最初のドラゴンボーン”と深い関わりがありそうだ

 「Dragonborn」のタイトルともなっている、ドラゴンボーンに関するシナリオは、ミラークの足取りを追うことで展開していく。ソルスセイム島でミラークのことを聞くとどのNPCも「どこかで聞いたことがあるのだが……」と何か奇妙な答えを返してくる。何となく“記憶操作”のような邪悪な魔法を感じさせる反応だ。

 そして「聖堂」と呼ばれる場所でさらに怪しげなものを目にした。うつろな目をした人々が、一心不乱に聖堂で建造作業をしているのである。プレーヤーも一瞬謎の声に操られ、聖堂での作業に加えられてしまう。しかしフリアという女戦士に助けられ、正気を取り戻す。そしてミラークがこの島で何か邪悪な企みを行なっていることを知るのだ。

 原因を探るためにフリアと共に聖堂奥深くに入っていくと、その深奥部でこの世とは異なる“デイドラ領域”でミラークと出会うこととなる。ミラークこそ“最初のドラゴンボーン”であり、謎の復活を遂げた存在なのだ。彼が何をしようとしているのか、冒険は彼との“対決”という形になっていくという。今回体験できたのはここまでだったが、このミラークの邂逅だけでもサブクエスト1つ分のボリュームがあり、ここからさらにかなり長いストーリーが用意されているようで、楽しみだ。

 通常の世界とは異なるデイドラ領域は「Skyrim」の前作に当たる「The Elder Scrolls IV: Oblivion(ザ エルダースクロールズ IV: オブリビオン)」で大きく取り上げられていた。「Skyrim」ではこれまでほとんど描かれていなかったが、今回どう描かれるか、ミラークとどう関係するのかも気になるところ。デイドラ領域にいる怪物をこの世に呼び出す新たな召喚魔法も登場するという。

 さらに新たな“シャウト”も体験できた。シャウトはドラゴンボーンが使える特殊能力で、今回明らかになったのは、光の鎧をまとい他のシャウトを強化できる「ドラゴンアスペクト」、そしてドラゴンを従えることができる「服従」だ。特にこの「服従」がスゴイ。ドラゴンを自分の支配下に置けるシャウトで、これを浴びせかけるとドラゴンに乗ることができるのだ。

 ドラゴンに乗ると自動的に飛び上がり、一定範囲の上空を飛び回る。一定範囲内なら飛行方向を指示できるが、長距離の移動はできず、残念ながら移動用途には使えない。その代わり、ドラゴンに乗った状態で、攻撃目標を指定することで、ドラゴンが攻撃を行なってくれる。強力なブレスやかみつきなど、いつもは苦戦するドラゴンが自分の命令のままその強大な力を振るうのはとても快感だ。なお、移動はほとんどできないドラゴンだが、マップでの「高速移動」を使うことで、好きな場所に連れて行くことはできる。

 シャウト「服従」で支配下に置いたドラゴンは、一旦地上に降りると支配が解け、再び敵となる。また、ドラゴンに乗ったままダンジョンの中にもいけないので、ドラゴンの力を使うのは限定されている。しかし例えば敵だらけの場所にドラゴンを連れて行って大暴れさせるなど、有効な使い方を探っていくのも楽しそうだ。

 今回「Dragonborn」をプレイして、改めて「Skyrim」は“寄り道”が楽しいRPGだと感じた。クエストマーカーに従って進んでいるときでも、ふと立ち寄った場所から新たなクエストが始まり、ついついそちらに引き込まれたりする。気まぐれで入ったダンジョンの中で、未知のクエストのトリガーとなるアイテムを拾ったりもする。ソルスセイム島でもそうした無数の“冒険の始まり”が待ち受けていると、今回の体験で実感できた。

 「Dragonborn」は新たな地域、そして新しいシャウトやアイテムで、ゲームの楽しさが大きく広がると感じた。ただ、気になるところはやはり現時点で「Dragonborn」の配信がXbox 360版だけ、というところだ。PS3版、Windows版は2013年初頭発売予定と言うことだができるだけ早くに決まって欲しい。また、Xbox 360版、Windows版ではすでにDLC第1弾「Dawnguard」や第2弾「Hearthfire」も発売されており、こちらのPS3版の登場も期待したい。

左は冒険の途中に出会うある書物。中央と右は新たなシャウトだ
ソルスセイム島には新たなモンスターと、なぜかたくさんのドラゴンの死体がある。デイドラ領域にも赴くことに
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(勝田哲也)