「GNGWC 2012」で「C9」の世界大会が開催

おいしい天然水選手が個人優勝! チーム戦は第3位


11月9日~10日開催

会場:韓国釜山BEXCO



「GNGWC 2012」は「G-STAR 2012」会場の隣のホールを使って実施された

 韓国・釜山BEXCOでは、「G-STAR 2012」とは会場を別にして、オンラインゲームの国際大会「GNGWC 2012」が開催されている。

 「GNGWC 2012」は、「SHOT ONLINE」、「KNIGHTS ONLINE」、「ACE ONLINE」、「C9(Continent of the Ninth)」の4種目で争われるオンラインゲームの国際大会。この記事では、先日お伝えした日本代表決定戦の代表選手が出場した「C9」大会の様子をお届けする。

 「C9」の大会では、日本、韓国、中国、アメリカ、ヨーロッパ5チームから、それぞれ代表選手が4名ずつ出場した。日本代表選手として出場したのは、愛×10選手、ヴァルディオス選手、おいしい天然水選手、そしてRiLovley選手。大会は11月9日に個人戦、10日には団体戦が行なわれた。



■ 個人戦優勝はおいしい天然水選手! 華麗なるアサシンの技で圧勝

優勝のガッツポーズを決めるおいしい天然水選手
日本での「C9」運営プロデューサーの中川敬順氏、「C9」イベントディレクターの松井悠氏も日本チーム引率&実況生放送のため来場していた

 9日に実施された個人戦では、20名によるトーナメントが開催された。各国の実力者が出揃う中、準決勝には愛×10選手、おいしい天然水選手、そしてRiLovley選手の3名が残った。

 中でも突出していたのは、おいしい天然水選手。アサシンを操るおいしい天然水選手の特徴は、一瞬の隙からどんどん途切れずに繋いでいけるコンボ技術にある。リングアウトありのルールが採用された今大会では、コンボを繋ぎながら積極的にリングアウトを狙って行く姿勢を見せるなど、油断のない戦いを見せた。

 愛×10選手とRiLovley選手は残念ながら準々決勝で敗退してしまったが、おいしい天然水選手は準々決勝、準決勝と危なげない戦いで決勝へと進出した。

 決勝戦の相手は、韓国のハワイ選手が操るブレイドマスター。相手は強力なコンボで一気に畳み掛ける戦法を得意とし、さらに決勝まで上がってきた猛者ということで対決の行方が注目された。

 おいしい天然水選手は試合前のインタビューで「緊張していつも通りの戦いができない」と語っていたが、中距離からチェーンで相手を引き寄せたり、読み合いで先行を取るなど優位な状況を幾つも作ると、隙のないコンボで相手を一気に追い詰めていった。

 試合は3本先取で勝利というルールだったが、終わってみればおいしい天然水選手の3連勝。相手の良さを全く出させない試合内容で、まさに圧勝という言葉がふさわしかった。試合後おいしい天然水選手に話を聞いたところ、「相手のコンボが潰れていて、なぜ勝てたのだろうという感じです。準決勝までは手が震えている状態でしたが、通訳の方が話しかけてくれて緊張が和らぎました」と謙遜をしつつも、スタッフに感謝の言葉を述べていた。

お詫びと訂正
 記事初出時、決勝戦での韓国選手のキャラクターをアサシンとしていましたが、正しくはブレイドマスターでした。お詫びして訂正いたします。


決勝戦のおいしい天然水選手の立ち回りは見事の一言で、リングアウトも含めた華麗なコンボを次々と決めていた


■ 団体戦は韓国チームが優勝。日本は悔しさを滲ませる第3位

予選大会の様子
日本は第3位となった

 団体戦のルールは、4人1チームでのリレーマッチが採用された。リレーマッチは、チームから1人ずつ出場していく勝ち抜き戦。相手に勝てばそのまま次の相手との対戦となるが、体力はわずかに回復する程度のまま戦わなくてはならない。

 試合は予選が5チームの総当たり戦で行なわれ、上位2チームによる決勝戦が改めて実施された。日本チームの命運を分けたのは、対中国チーム戦と対韓国チーム戦。中国戦では一進一退の勝負に見えたが、勝利目前のおいしい天然水選手が操作ミスによるリングアウトをしてしまうなどミスもあり、押し切られる形となった。

 また韓国戦では、剣+楯のスタンスで戦うブレイドマスターに苦戦したのが敗因となった。攻撃に特化したブレイドマスターは、剣を両手で持つアタックスタンスで戦うのが主流となっており、日本では使用する選手はほとんど見かけられない。普段見慣れない戦闘方法に慣れないまま試合が進み、結果としてこの試合も落とした。対アメリカ戦と対ヨーロッパ戦は勝利したものの、この2敗が響いて決勝進出とはならず、5チーム中3位に終わった。

 決勝に進出したのは、韓国チームと中国チーム。ここではリレーマッチ2本先取での試合が行なわれた。この試合で目立ったのは、個人戦で準優勝をした韓国のハワイ選手。ウォーリアとして出場したハワイ選手が登場すると、他の中国の選手を全く寄せ付けず、後ろに控えていた大将の選手を出さずして連続勝利し、そのまま優勝となった。優勝した韓国チームには、賞金として1万USドルが贈られた。

 試合後、日本チームに話を聞きに行くと、「メチャクチャ悔しいです」と言葉が返ってきた。虚を突かれたかのように敗北し、悔しさためか表情は沈んでいたものの、一方で今後の世界大会については「当然目指します」と力強いコメントも聞けた。個人優勝を果たしたおいしい天然水選手にはまず賛辞を送るとともに、次回はチームで優勝する日本選手の姿をぜひ見たいと思う。


優勝した韓国チームには賞金100万ドルが渡された。今回は悔しい結果となったが、今後とも日本チームの活躍に期待したい

(2012年 11月 11日)

[Reported by 安田俊亮]