【東京ゲームショウ 2012レポート】

セガブースレポートその2
20~21日に実施されたステージイベントを総括
「初音ミク -Project DIVA- f」と「みんいつ」、「ヴァイスシュヴァルツ」とのコラボが実現!


9月20日~9月23日 開催(22日、23日はビジネスデー)

会場:幕張メッセ1~8ホール

入場料:1,000円(一般/前売り)、1,200円(一般/当日)、小学生以下は入場無料


 セガブースレポート第2弾では、「龍が如く5 夢、叶えし者」、「ファンタシースターオンライン2」の両タイトルのイベント続報、および第1弾でお伝えできなかった「初音ミク -Project DIVA-」シリーズのステージイベント「オビでぃばっ!」の2日分の実施内容をまとめてお届けしていこう。



■ 「龍が如く5 夢、叶えし者」ステージイベントに人気シェフの川越達也さんが登場!

 21日に行なわれた「龍が如く5 夢、叶えし者」のステージでは、作品中に登場するシェフのタツヤ役を演じた川越達也さんがゲストとして登場、本作の総監督であるセガの名越稔洋氏とガッチリと握手を交わした。

 名越氏によると、ゲーム中の川越シェフの設定は本物とまったく同じとのことで、ボイスの収録に挑戦した川越シェフは「チャラい話し方でやってくれ、というご指導を受けたとおりに演じました」とコメント。また、そもそもなぜ川越シェフを起用したのかという素朴な質問には、「そのときに活躍している人やタイムリーなものをいつも出すようにしたいという方針だからです」(名越氏)という明確な答えが返ってきた。

 さらに面白かったのが、「『龍が如く』って、殴られたり蹴られたりするシーンがスゴイですよね! どうせなら、僕のことを嫌いな人もいると思うのでゲーム中で殴られてもよかったかも?」という川越シェフに対し、名越氏が「もっと早く言っていただければ……いやいや、さすがにそれは無理ですね」とジョークで返し来場者の笑いを誘っていた。

 川越シェフが最後のあいさつで、「ゲーム中に登場する、私が監修させてただいた全国5大都市の料理を実際に作れないかと今考えています。ゲームの発売が12月6日ですから、クリスマスプレゼントにもなるようなおいしい料理をみなさんのお手元になんとか届けられるようにしたいですね」とコメントしていた。もしかしたら、川越シェフ監修「『龍が如く』スペシャルメニュー」がご自身のお店かゲーム中に登場するコラボ店舗で本当に食べられるようになるかもしれない。ゲームとともに新メニューの発売もぜひ期待したい。

ついにゲームにまで活躍の場を広げた川越シェフ(写真左)。「どこの都市でまず遊びたいですか?」という質問には「ご飯がおいしいし、自分が九州出身なので福岡がいいです」と答えていた


■ 「ファンタシースターオンライン2」のステージではスマホ版とPC版の新フィールドを初公開!

 「ファンタシースターオンライン2」(以下、「PSO2」)の21日のステージイベントでは、まず始めにセガの増山寛章ディレクターによる今冬サービス開始予定のスマートフォン(Android/iOS)版「PSO2es(エス)」の実演が行なわれた。

 説明によると、スマートフォン版では1人でも遊べる独立した内容のゲームでありながら、なおかつWindowsおよびPlayStaton Vita版との連動サービスを実現し、例えばスマートフォン版を使ってWindows版からのメールを受け取るなど、サブデバイス的な利用も可能になっているとのこと。

 今回のところはサブデバイスの実用例こそ見ることはできなかったが、タッチパネルのスライド操作によるスウェーを連続で出して敵の攻撃をかわしたり、ボスのスキを突いた華麗なタッチ操作で撃破する見事な腕を披露。「スマホなので高度なアクションを実現するのは厳しい環境ですが、何としてでも『PSO2』らしさを出したかった」と増山氏は語っていたが、操作方法こそ違えど、ビジュアル面や攻撃時の爽快感など、実演の様子からはその言葉に偽りなし、という印象を受けた。

 Windows版「PSO2」では、遺跡の新フィールドを使った実演プレイを本作の木村裕也ディレクターが担当し、ユニークなデザインの新ボスと戦うシーンも同時に公開した。ご本人いわく、「新フィールドの難易度は高めですが、攻略法はちゃんと存在しますのでぜひ探してみてください」とのこと。なお、新マップは会場内に出展されているWindows版でプレイ可能となっているので、来場予定の人はぜひ試してみよう。

 木村氏からは近日実施予定の大型アップデートについての解説もあり、アップデート時にはサブクラスシステムの追加、クラスレベル50の解放、ベリーハードの実装などを行なう予定。さらに終了間際には、酒井智史プロデューサーから「22日のイベントではユーザーのみなさんからの質問を受け付け、23日のイベントでスタッフがその質問にお答えします。また今後の展開についての映像も出そうかな、とも思っております」というまたも気になる発言があった。こちらの続報も判明し次第、後日あらためてお伝えしたい。

タッチ操作で気軽に遊べるスマホ版「PSO2es」
新たなフィールドとボスが登場したPC版「PSO2」

PC版「PSO2」は、現在のユーザー動向などに関するデータと近日実施予定のアップデートの内容解説も行なわれていた


■ まさに最強! 初音ミクと「ヴァイスシュヴァルツ」、「みんなといっしょ」との夢のコラボが実現!!

 「最強コラボ紹介!」と題し、20日に行なわれた「初音ミク -Project DIVA-」のステージイベント「オビでぃばっ!」では、8月30日発売にしたPS Vita用「初音ミク -Project DIVA- f」の林 誠司プロデューサーと大坪鉄弥ディレクターが登場。本作の追加ダウンロードコンテンツとして重音テト、弱音ハク、亞北ネルの登場が決定したことをまず発表した。

 林氏によると、これらのキャラクターは以前から登場させてほしいというユーザーからの要望がたくさん寄せられていたこともあり、本当は製品版に入れるつもりだったが間に合わなかったのだそうで、「遅ればせながら作り直して登場させますので、ぜひご期待ください!」(林氏)と力強くコメントしていた。

 初日のイベントで発表された衝撃のコラボ第1弾は、なんとブシロードのトレーディングカードゲーム「ヴァイスシュヴァルツ」に初音ミクのカードが登場すること。「初音ミク -Project DIVA- f」モジュールを完全収録し、トライアルデッキがミクの名前にちなんで2013年3月9日に、ブースターパックは2013年3月30日に発売予定であることが明らかにされた。22日からは会場内にあるブシロードのブースにてPRカードを配布する。カードが欲しい人は早めにブースを訪れて入手しておきたい。

「初音ミク -Project DIVA- f」の追加コンテンツに登場するのはテト、ハク、ネルの3人。「ヴァイスシュバルツ」とのコラボも決定し、ブシロードブースでは22日よりPRカードが配布されるサプライズ発表もあった

後列左上からパーソナリティを務めた磯村智美さん、SCEの伴氏、初音ミク、セガの林氏、大坪氏

 もうひとつ、本作と驚愕のコラボを実施するのはご存知、トロやクロが大活躍するビジュアル・フレンドネットワークの「みんなといっしょ」。

 ゲストとして登場した、本作のプロデューサーであるソニー・コンピュータエンタテインメントの伴哲氏によると、「4月に開催したニコニコ超会議のステージで、まだ何も決まっていないのに『初音ミク』と何かコラボがしたいなあ、って言ってたんですよ。ただ、そのときはもうゲームの開発が佳境の段階になっていましたから、じゃあ後で落ち着いたタイミングでぜひ何かやりましょう、ということでお話をさせていただきました」

 林、大坪両氏もトロ、クロが大好きで「まさに俺得!」と異口同音に語っていたこともあり、お互いに楽しくコラボの準備を進めることができていたようだ。

 まず「初音ミク -Project DIVA- f」内では、トロやクロの顔(お面)など合計7種類のカスタマイズアイテムを配信すること。さらに実際に初音ミクがコラボアイテムを身に着けた状態で歌っている映像も公開された。そしてプロジェクターにコラボアイテムを装着した状態で歌う初音ミクの映像が流れるとともに、ステージ前にはトロとクロ、初音ミク(の着ぐるみ)が仲良く登場。曲に合わせて見事なダンスを披露して来場者を大いに楽しませてくれた。

 「みんなといっしょ」においても、伴氏によって、初音ミクのアバター6種類を追加コンテンツとして配信したり、楽曲中のシーンやトロ、クロがデザインされた名刺のコラボレーションも実施予定であることを公表。週刊トロ・ステーション152号(9月28日配信予定)~156号(10月26日配信予定)を視聴すると、なんと「初音ミク -Project DIVA- f」デザインの名刺が全ユーザーに無料でプレゼントされるという。

 さらには「みんなといっしょ」のダンジョンを初音ミク仕様にしてまうという驚愕のコラボも実施予定。実際の映像も公開され、ミクがトロといっしょにダンジョン内に立つ姿は実に斬新。ダンジョンは39階まであり、名刺バトルに勝利するなどして最後までクリアするとスペシャル映像が見られるご褒美もあるとのことだ。

トロ、クロのコラボアイテムを装着して歌い踊る初音ミクたちの姿も斬新だった

「みんなといっしょ」でもさまざなコラボを実現。はたして全39階のダンジョンを無事制覇できるのか、配信されたらぜひ1度お試しあれ!


■ 「オビでぃばっ!」2日目はシリーズ3タイトルの最新情報を一挙に紹介!

 21日に行なわれたステージイベント、その名も「『初音ミク -Project DIVA- f』だけじゃないですよ!」ではスマートフォン版(Android/iOS版)「初音ミク ライブステージ プロデューサー」の金安美沙プロデューサー、PS3版「初音ミク -Project DIVA- ドリーミーシアター extend」の松並桂一ディレクター、そしてアーケード版「初音ミク Project DIVA Arcade」の大崎 誠プロデューサーが登場、各タイトルについてトークを交えた実演を行なった。

 今秋配信開始予定の「初音ミク ライブステージ プロデューサー」は、初音ミクをプロデュースしてライブハウスをどんどん大きくしていくことを目的とする育成シミュレーションゲーム。ステージ上にいる初音ミクにタッチしたりすると観客のテンションが上がって人気度が上がったり、トレーニングでの能力強化や新しいモジュールを購入しつつ、コンテストに参加して賞金およびモジュールを稼ぐなどして楽しめる。

 スマホ版の初音ミクのデザインはかなりデフォルメされているが、これは「スマホの小さい画面でも、ちゃんとミクさんが見栄えが良くなるように3頭身にしました」という理由からであることも金安氏から説明があった。

 本作のダウンロードは無料(課金アイテムあり)。また、20日より公式サイト内のTGS限定事前登録ページから登録をしたユーザーには、「初音ミク アペンド」の2Dモジュールプレゼントされるキャンペーンの実施も開始され、会場ではセガブースのTwitterをフォローすると本作の特性ステッカーがプレゼントされていた。

【「初音ミク ライブステージ プロデューサー」】
タイトルロゴメインビジュアル

【スクリーンショット】

 次に紹介されたのは、9月13日より配信を開始したPSP版「初音ミク -Project DIVA- extend」と連動し、プレイステーション 3で高画質に楽しめる「初音ミク -Project DIVA- ドリーミーシアター」。「PSP版と同じものをただ再現するだけでは面白くないですから、初音ミクをもっと可愛くするのが我々のミッションでした」と語った松並氏は、PSP版とのグラフィックスの相違点などをスタッフがプレイする様子を見ながら細かく解説した。

 さらに3月9日に開催された「初音ミクコンサート 最後のミクの日感謝祭 ファイナル」をバーチャル体験できる「ライブ鑑賞モード」では自らが実演し、大崎氏とともに自由にカメラを切り替えて楽しめる機能があることも説明していた。

 そして「初音ミク Project DIVA Arcade」では、ニンテンドー3DS版「初音ミク and Future Stars Project mirai」からの追加楽曲のお知らせがあり、「No Logic」、「on the rocks」、「妄想スケッチ」、「ゆめゆめ」の合計4曲が「みなさんがクリスマスケーキを食べている頃には遊べるようになるでしょう」(大崎氏)とのこと。よって、これらの追加配信は12月予定とみてよさそうだ。

 映像こそ流れなかったものの、セガが1987年に発売したアーケード用3Dシューティングゲームの名作「アフターバーナー」のBGMである「AFTER BURNER」も流され、こちらも追加楽曲となることを明らかにした。以後、1980年代からゲームセンター通いをしていた30代以上の世代をピンポイントで狙い撃ちする戦略(?)を展開する可能性も大いにありそうだ。

セガネットワークス金安氏によるスマホ版のデモンストレーション。コンテスト中は、画面内に飛んでくるハートをスライド操作で取っていくだけで簡単に遊べるように工夫されていた
「初音ミク -Project DIVA- ドリーミーシアター」に搭載されたライブ鑑賞モードは普段のゲームとはまったく違った楽しみ方ができる

「初音ミク and Future Stars Project mirai」から4曲の追加を発表した「初音ミク Project DIVA Arcade」。今後はセガのオールドゲームからの楽曲もさらに増えるかも!?


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(2012年9月22日)

[Reported by 鴫原盛之]