エイベックス、「ドラゴンエイジ-ブラッドメイジの聖戦-」の試写会を開催
PS3/Xbox 360「Dragon Age II」の体験版は、1月19日より配信予定


1月13日開催

場所:アキバシアター



 エイベックス・エンタテインメント株式会社は1月13日、東京・秋葉原のアキバシアターにて映画「ドラゴンエイジ-ブラッドメイジの聖戦-」の関係者向け試写会を開催した。

独得の味わいのフルCGアニメーション。激しいアクションに注目
返り血を浴びる。“血”のこだわりはゲームを踏襲している
昨年の12月に行なわれた製作発表記者会見。左から順に声優の谷原章介さん、栗山千明さん、Gacktさん

 「ドラゴンエイジ-ブラッドメイジの聖戦-」は、ファンタジーRPG「Dragon Age: Origins」および「Dragon Age II」を原作とした日米共同製作フルCGアニメーション映画。2月11日より丸の内ピカデリー他、全国の映画館で上映を予定している。

 本作はゲームの開発元である米BioWareが監修を行ない、映画の脚本はゲームのメインライターを務めるジェフリー・スコット氏が担当している。「ドラゴンエイジ-ブラッドメイジの聖戦-」の監督を務めるのは、曽利文彦氏。映画は、米国の発売元である米Electronic Artsから曽利氏が直々の指名を受けて実現したという。

 「ドラゴンエイジ-ブラッドメイジの聖戦-」は「Dragon Age II」で登場するNPC、女騎士の“カサンドラ”を主人公としている。時間軸的には「Dragon Age II」の前の話となる。タイトルの「ブラッドメイジ」とは、作品世界で最大の規模を誇る宗教組織「チャントリー(教会)」に叛旗を翻すメイジ(魔法使い)の集団を指す。チャントリーは「テンプル騎士団」を組織し、魔法に対抗する兵士を訓練し、魔法使いを監視下に置いている。チャントリーに忠誠を誓うメイジ達は「サークル オブ メジャイ」と名乗っている。カサンドラはテンプル騎士団の精鋭であり、騎士団そのものを監視する「シーカーズ」の一員だ。

 映画はブラッドメイジが邪悪な儀式を行なっている現場に、シーカーズが踏み込むシーンから始まる。ブラッドメイジは1人の少女にドレイクの血を飲ませようとしていた。そこにシーカーズが鎧に身を固めた完全武装で突っ込んでいく。カサンドラは金属鎧を身につけているのにもかかわらず、舞うように空を飛び、2刀流でブラッドメイジの集団を切り刻んでいく。その激しい戦いから、カサンドラがブラッドメイジに対し、異常なまでの憎しみを抱いているのがわかる。

 少女はシーカーズに保護されるが、あるとき、カサンドラの目の前で少女は再びブラッドメイジ達の手に落ちてしまう。カサンドラはこの事件であらぬ疑いをかけられ、シーカーズやテンプル騎士団から追われる身になってしまう。孤立無援の彼女を助けてくれたのは、サークル オブ メジャイの1人「ガリアン」。ブラッドメイジは何をしようとしているのか、事件の黒幕は誰なのか、何故カサンドラはメイジを憎むのか……。様々な謎を秘めて、2人の冒険が始まる。

 カサンドラの声優を務めるのは女優の栗山千明さん。とても強いが、心に余裕がなく、脆さも感じさせる女騎士を演じている。ガリアンを演じるのは俳優の谷原章介さん。独得の柔らかい声で、ユーモラスで優しく、カサンドラを助ける魔法使いを演じる。カサンドラを追う「ナイトコマンダー」を演じるのはアーティストのGacktさんだ。Gacktさんというと、その外見からスマートなキャラクターを想像してしまうが、ナイトコマンダーは年齢を感じさせる風貌の屈強な戦士であり、野太い声で戦いの雄叫びを上げる。「Gacktさんはこういうキャラクターも演じるのか」と感じさせるところも映画の見所のひとつだろう。

 「ドラゴンエイジ-ブラッドメイジの聖戦-」のCGアニメーションは、独得のレンダリングで、セルアニメ的な方向とも、実写的な方向とも異なる質感を持っている。この作風は曽利文彦監督が率いる映画スタッフが、「アップルシード」そして「ベクシル 2077日本鎖国」といった作品を手掛けて生み出していったものだという。映画は、アクションシーンを中心に置き、キャラクター達が様々な状況で、ぶつかり合う。キャラクターのアクションと、演出に注目したい。

 ゲームファンは「Dragon Age」らしさにも注目だ。「Dragon Age」シリーズではキャラクターが戦闘を繰り返すと、返り血を浴びて血みどろになったりと、“血”の表現に力が入っている。本作も血の表現には強いこだわりが感じられる。この他にも建物やモンスターなどのデザインはゲームスタッフが原案を出しており、ゲームのプレイ経験があると一層楽しめる。

 本作は正統派のファンタジーといえる。剣と魔法、そしてドラゴン。ここまで真正面に、硬派にファンタジーをテーマにした映画作品はそれほど多くない。迫害され歪んでいくメイジ達、隠謀渦巻くチャントリー。世界観の重厚さも楽しい。ファンタジーファン注目の作品と言えるだろう。

【ドラゴンエイジ-ブラッドメイジの聖戦-】
カサンドラ(栗山さん)、ガリアン(谷原さん)、ナイトコマンダー(Gacktさん)
激しい剣劇シーンや魔法、そしてドラゴン。正統派ファンタジーだ

 さらに、「Dragon Age II」の情報もお伝えしたい。「Dragon Age II」は2012年2月2日にプレイステーション 3/Xbox 360用が発売予定で、価格は各8,379円。CEROレーティングはD(17歳以上対象)。「ドラゴンエイジ-ブラッドメイジの聖戦-」を鑑賞すると劇場で「劇場限定ダウンロードカード」が貰え、このカードに書かれたコードを使うことで、様々なアイテムを入手できる。

 入手アイテムは「オーレイ帝国のシュバリエが使ったとされる伝説の鎧」、「ホーク家に伝わる魔道士のローブ」、「稀代の大悪党が身に着けていた短剣」等、ユニークな外見の武器や防具が41アイテム。

 注意して欲しいのは、このコードに対応しているのはPS3版のみということ。コードは「PlayStation Store」で入力する。配布期間は2月11日の劇場公開から、それぞれの劇場での公開終了まで。コードそのものの有効期間は2014年2月となっている。

 また、1月19日から「Dragon Age II」の冒頭がプレイ可能な無料体験版が配布される。こちらはPlayStation StoreおよびXbox Liveマーケットプレースにて配布を予定している。「Dragon Age II」は物語の最初は「Dragon Age: Origins」とほぼ同時期だが、その後10年にもわたる物語が描かれるという。「Dragon Age II」の主人公は故郷を追われた難民としてスタートする。主人公がどんな人生を送るのか、全てはプレーヤーの手にゆだねられているのである。


【Dragon Age II】
追加アイテムを装備するウォーリアー、メイジ、ローグ。アイテムにより、本編とはひと味違う雰囲気に
体験版のスクリーンショット。冒頭から派手な戦いが待っているようだ

(c)2011 Dragon Age Project. All rights reserved by FUNimation / T.O Entertainment
(c) 2011 Electronic Arts Inc. EA and EA logo are trademarks of Electronic Arts Inc. BioWare, BioWare logo and Dragon Age are trademarks of EA International (Studio and Publishing) Ltd. All other trademarks are the property of their respective owners.
(C) Disney / Pixar.
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(2012年 1月 13日)

[Reported by 勝田哲也]