セガ、「龍が如くスタジオ」発足記者発表会を開催
「クロヒョウ2 龍が如く阿修羅編」、「龍が如く5」の発売も決定!
8月31日、秋葉原・UDXシアターにて、株式会社セガは「龍が如くスタジオ」発足記者発表会を開催した。本発表会では「龍が如くスタジオ」発足の発表だけでなく、本スタジオが開発するタイトルのプレゼンテーションも行なわれた。タイトルプレゼンテーションで注目を集めたのが、初公開となるPSP「クロヒョウ2 龍が如く阿修羅編」、シリーズ最新作「龍が如く5」だ。早速、本発表会についてレポートしていきたい。
■ 「龍が如く」で培ったノウハウを活かし、様々なタイトルを開発することを目指し発足した「龍が如くスタジオ」
「龍が如くスタジオ」のロゴ。今後、同スタジオで開発されるタイトルにはこのロゴが使われるそうだ |
最初に行なわれた「龍が如くスタジオ」発足記者発表会のステージでは、スタジオの主要メンバーである「龍が如くシリーズ」の総合監督を務める名越稔洋氏、「龍が如くシリーズ」のチーフプロデューサーであり、「バイナリードメイン」のプロデューサーでもある菊池正義氏、「バイナリードメイン」のディレクター佐藤大輔氏、2010年9月にPSP向けに発売された「クロヒョウ 龍が如く新章」のプロデューサー小川陽二郎氏、「龍が如く」シリーズのシナリオ・演出を担当している横山昌義氏の5名が登場。
名越総合監督は「龍が如くスタジオ」発足について、「2005年にスタートした『龍が如く』シリーズは、私のクリエーター人生にとって大きな分岐点となりました。作り手として、スタッフとして、色々なノウハウや財産が溜まって参りました。また、それを『龍が如く』シリーズに還元しながら、シリーズを重ねてきました。そういったマインドなども含めて、我々は今日を境に色々な作品を作っていきたい、ということで、改めてスタジオとして立ち上げました。『龍が如くスタジオ』というベタな名前をつけましたが、元々そこから我々が色々なものを培ってきたという原点の名前ですから、スタジオの名前にも『龍が如く』を入れました。積極的に今まで培ってきたものを、色々なタイトルに応用していくつもりです」と熱く語った。
■ ドラマ化でも話題となった「クロヒョウ 龍が如く新章」。その続編となる「クロヒョウ2 龍が如く阿修羅編」の発売が決定! 発売は2012年春!
本発表会で初めてその存在が公開された「クロヒョウ2 龍が如く阿修羅編」。プラットフォームはPSPで、2012年春発売予定 |
「クロヒョウ2 龍が如く阿修羅編」のプレゼンテーションを行なったプロデューサーの小川陽二郎氏 |
次のステージで発表されたのがPSP「クロヒョウ2 龍が如く阿修羅編」。名越総合監督と菊池プロデューサーの2人が、できたてほやほやのティザームービーや資料を交えながら、本作についてのプレゼンテーションを行なった。
主人公は前作同様「右京龍也」。今回は彼以外にかつての自分と同じような、主人公より年の若い少年と出会い、成長していく物語が描かれる。舞台は「龍が如く」シリーズでおなじみの神室町に、同シリーズで登場した「蒼天掘」が追加された。リアルな大阪の雰囲気が楽しめるそうだ。
バトルシステムは、バトルのスタイルや技の追加だけでなく、野次馬がケンカに加勢するなど、環境を加味しながら戦う新システムを採用。他にも、ゲームを進めると好きな仲間を連れて町を歩くことができる、「クロヒョウ」ならではのアルバイトは健在で、大阪ならではのアルバイトが用意されている、キャバクラも注力して作っていることが発表された。
発売は2012年春を予定。東京ゲームショウ2011(TGS2011)ではプレイアブルで出展され、新たな発表も行なわれる。
■ 豪華キャスト5名の発表があった「バイナリードメイン」
PS3/Xbox 360「バイナリードメイン」。2012年2月発売予定、価格未定。これまでは英語表記であったが、ワールドワイドというキーワードはありながらも、誰でも読めるようにと、8月31日付けでカタカナ表記へと変更された |
「バイナリードメイン」のプレゼンテーションを行なったディレクターの佐藤大輔氏 |
続いて発表されたのが、「こだわっている点はドラマ。海外を含め、競合の多いジャンルなので、新技術、このジャンルにはなかった要素で勝負していきたいと考えている。僕はこのジャンルのゲームに色濃いドラマの要素があってもいいと思っている。命というテーマが、色々な形で、ゲームを通じて盛り込んであります。ドラマの展開もそうだが、仲間やNPCの動き・思考のレベルの高さがあってこそ、命というテーマをバックボーンにしていることが言えるのではないかと。コミュニケーションを通じても、命というテーマが伝えやすいと考えているので、あえて仲間とのやり取りは音声入力という形を取らせていただきました」と名越総合監督が語る2012年2月発売予定のプレイステーション 3/Xbox 360「バイナリードメイン」。
「龍が如く」シリーズとは全く異なり、未来が舞台の、「ボイスコマンド」(音声認識)によるリアルタイムコミュニケーション、アクションシーンでNPCより戦術提案を受けたり、日常的な質問を問いかけられるイベントが戦況や状況に合わせてリアルタイムに発生する「リップルリンク」といったシステムがウリのシューティングタイプのゲームだ。このステージでは、佐藤ディレクターが登壇し、名越総合監督と共にプレゼンテーションを行なった。
改めて本作のストーリーやゲームシステムについての説明が丁寧に行なわれたが、注目は「龍が如くスタジオ」らしい5名の豪華キャストの発表だ。なお、ストーリーやゲームシステムについては、これまでに本誌でもお伝えしているので、そちらをご覧いただければと思う。
「バイナリードメイン」もTGS2011にプレイアブル出展が決定。さらに会場のシアターブースでは、大画面・高音質で、さらなる情報が盛り込まれた映像が閲覧できる。
■ ファン待望のシリーズ最新作「龍が如く5」の発売が決定!
「龍が如く5」を発表する名越総合監督。本作では生まれ変わった「龍が如く」が楽しめるという |
最後に発表されたのが、ファン待望のシリーズ最新作「龍が如く5」。発売時期、価格、プラットフォーム等の発表はなかったが、「龍が如く OF THE END」でシリーズが終わってしまったと嘆いていたファンには嬉しい発表だろう。
本作について「『龍が如く』は『~OF THE END』で終わりなのか? というお便りをたくさんいただきました。以前のゲームの設計の段階で、このシリーズを続けることは一旦やめるというのは決めたことですし、その形は変えていません。ただし、「5」とナンバリングタイトルとなる以上は、そして新しい設計になる以上は、生まれ変わらなければならない。『生まれ変われるんだ』と確信が持てなければ発表できない。決して、スタジオを立ち上げたから無理やり言い出したものではない。この段階で生まれ変われると確信が持てたので発表することにしました。是非、期待していただきたいと思います」と名越総合監督は語っていた。
シリーズの良さを活かしつつも、生まれ変わった新たな「龍が如く」がどんなものになるのか、とても楽しみだ。次の発表がいつになるかは未定とのことだっただが、続報にご期待いただきたい。
「クロヒョウ2 龍が如く阿修羅編」、「龍が如く5」と、シリーズファンには嬉しい発表が行なわれた「龍が如くスタジオ」発足記者発表会。「龍が如く」シリーズだけでなく、「バイナリードメイン」といった新たなタイトル開発も行なっていくということで、今後新規IPの発表もあることだろう。本日より発足した「龍が如くスタジオ」の今後の動向に注目していきたい。
(C) SEGA
□セガのホームページ
http://sega.jp/
□「龍が如く.com」のページ
http://ryu-ga-gotoku.com/
□「バイナリードメイン」のページ
http://www.binarydomaingame.jp/
(2011年 8月 31日)