ゲームオン、WIN「C9」プレスカンファレンス開催
菅野よう子さんがテーマソングを制作。次回テストは本日募集開始
ゲームオン第三事業部部長の麥谷将人氏 |
株式会社ゲームオンは6月30日、Windows用オンラインアクションRPG「C9(Continent of the Ninth)」のプレスカンファレンスを開催した。このカンファレンスでは、「C9」のゲーム内容の紹介やデモプレイに加え、今後のスケジュールや新たな企画が発表された。
まずゲームオンで第三事業部部長を務める麥谷将人氏が、「ゲームオンは今年で創立10周年。初期はMMORPGを中心に運営してきたが、最近は「Alliance of Valiant Arms」などMMORPG以外のジャンルにも挑戦している。『C9』はノンターゲッティングアクションという新しいジャンルの立ち上げ。ゲームオンとして力を入れて挑戦したい。開発元の韓国WEBZENもかなりの力の入れようで、開発メンバーも総勢70人が携わっている。それを生かしたスピード感で『C9』を立ち上げたい」と挨拶。さらに目標として「初動で会員数10万人以上」という数字も挙げた。
■ プロデューサー中川氏と公認ナビゲーター松井氏がゲーム内容を紹介
続いて運営チームプロデューサーの中川敬順氏と、公認ナビゲーターの松井悠氏が登壇し、本作の特徴を紹介した。最大の特徴であるノンターゲッティングによるスピード感あるコンボアクションについては、「αテストで1番評価していただいたところ。気持ちのいいコンボができると好評だった」と中川氏が語った。
本作のストーリーも紹介された。「C9」の世界は9つの大陸に分かれており、その9番目の大陸にあるという異界の門で、世界を揺るがす事態が発生する。プレーヤーは世界を救うため、さまざまな戦いを切り抜けながら9番目の大陸に向かう。
運営チームプロデューサーの中川敬順氏 | 公認ナビゲーターの松井悠氏 | 「C9」は「9番目の大陸」という意味。ここにあるという異界の門に向かうのがプレーヤーの目的となる |
プレーヤーキャラクターは、弓を使って矢を放つのを基本とし、短剣を使って近接戦闘もできるトリッキーな動きが特徴の「ハンター」、力技で押すタイプだがレベルが上がると素早い動きもできる「ファイター」、魔法に加えて杖で敵を叩いたり、体術による接近戦もできる女性キャラクター「シャーマン」の3種類から選べる。
【プレーヤーキャラクター紹介】 | ||
---|---|---|
スピードと遠距離攻撃ができる弓を活かして戦う「ハンター」 | 力強い攻撃を持つ近接戦闘タイプ「ファイター」 | 魔法を使うが近接戦闘もこなす紅一点「シャーマン」 |
次に紹介されたのは、「爽快なバトルシーンにこだわったグラフィックスエフェクト」。まず「モーションブラー」は、早い動きのときにキャラクターや背景がブレてぼやけるような演出のことで、スピード感を強調するためのエフェクト。もう1つの「フォーカス」は、近くに焦点が合っている時に背景がぼやけるような演出で、距離感を際立たせる。ちなみに会場のデモで見せられた映像は、初公開となる第2の大陸だそうだ。
【グラフィックスエフェクト】 | |
---|---|
早い動きを強調する「モーションブラー」 | |
距離感を明確に見せる「フォーカス」 |
続いてパーティープレイのデモが行なわれた。松井氏を含む4人でダンジョンをクリアするまでがプレイされ、「シャーマン」系の派手な魔法や、「ハンター」が転職した後の「アサシン」の素早い動き、「ファイター」が転職した「ウォリアー」の力強いコンボなどを披露。松井氏は「『シャーマン』系が魔法を詠唱している間に『アサシン』が立ち回り、魔法が発動したところで『ウォリアー』が突っ込むといった連携プレイもある」と説明した。
【パーティープレイ】 | ||
---|---|---|
4人のプレーヤーで一斉に敵と戦う。敵の場所がマップで示されており、広いフィールドでも迷う心配はない |
またPvPのデモプレイも実施。本作では最大8対8のPvPが可能となっている。αテストから仕様が変更され、対人戦はctrlキーで呼び出してどこからでも入れるアリーナに統合された。これにより、ワールドチャットで対戦相手を募集し、遠く離れたところにいた人ともすぐに対戦ができる。デモプレイではレッドチームとブルーチームに分かれて2対2でチーム対戦。先に相手チームを全滅させた方が勝利し、3本先取したほうが勝ちというルールだった。これ以外にも対戦ルールは用意されている。
【PvP】 | ||
---|---|---|
本作のメインコンテンツともいえるPvP。いつでもすぐにアリーナに移動できるようになり、利便性も向上した |
中川氏はさらにカルチャライズ戦略についても述べた。大きな施策となるのがゲームパッドへの対応。「ゴールデンウィークに行なった秋葉原のイベントでは、ゲームパッドで遊びたいという声が非常に多かった。開発のWEBZENさんに説明して、打ち合わせを重ねながら開発している」という。こちらは既にプリセットされたものまでは完成しており、次回ないし次々回のテストにも実装できるとしている。
またストーリー面の強化も図られる。「日本では多くの方がコンシューマーゲームで育っているので、ムービーやアニメーションを多数挿入する。幅広い方に遊んでいただくためにチュートリアルも全面的にリニューアルし、より世界観に入っていける演出を多数取り入れた」としている。この一環として、これまでレベル20になった時に1クリックでできていた転職を、クエストを達成しないと転職できないようにしている。これは「転職した時の達成感を味わえるように」というのが狙いだという。
■ 豪華声優陣や菅野よう子さん・土屋アンナさんによるテーマソング制作を発表
ゲームの紹介に続いて中川氏は、キャラクターボイスを担当した声優陣を紹介。「ハンター」は中井和哉さん、「ファイター」は矢尾一樹さん、「シャーマン」は岡村明美さんがそれぞれ担当する。さらに未発表の第4のプレーヤーキャラクターの声を山口由里子さんが担当することも明らかにされた。こちらの実装時期は、「サービス開始からそう遠くない時期に」としている。この他にも、重要なNPCには全て声が当てられ、総勢36人の声優が参加している。
【参加声優】 | ||
---|---|---|
「ハンター」役の中井和哉さん。ボス戦に突入する直前、「俺に出会ったことを後悔するがいい」と喋る | 「ファイター」役の矢尾一樹さん。同じくボス戦前、「異界の悪しき者どもめ。俺が成敗してくれる」と渋い声が聞ける | 「シャーマン」役の岡村明美さん。「かわいい声を」という注文をしたそうで、「精霊よ、我に力を」というセリフが聞けた |
4番目のキャラクターを担当する山口由里子さん。「アッハッハ、こんなところに隠れていたなんてね」という妙齢の女性の声だった | 重要なNPCにもボイスを収録。総勢36人の声優が参加 |
続いて、菅野よう子さんが作曲し、土屋アンナさんが歌うオリジナルのテーマソングの制作が発表された。楽曲はまだ制作中で、完成次第発表されるとともに、ゲームのオープニングとして映像を付けて公開したいとしている。
会場では、菅野さんからの手紙が読み上げられた。「今回制作するオリジナルソングは、『C9』にある9という数字がある、世界的な名曲を内包しようと思っている。何の曲かはできあがってのお楽しみ。オリジナルソングのテーマは、戦い。中世の異世界に1歩足を踏み入れる勇者の入場のテーマにしたい。土屋アンナさんはパワーがあり、彼女の歌声でどんな曲ができあがるのか楽しみ。バックサウンドには特別に編成するストリングスで荘厳な世界観を表現しつつ、ギターのサウンドも取り入れ、ロックとクラシックを融合した疾走感あるものにしたい」ということだ。
土屋アンナさんはビデオレターで登場。「菅野よう子さんのプロデュースに私が選ばれたことに誰よりびっくりしている。格好いい曲ができると思うので楽しみにしてほしい」と語った。
【オリジナルテーマソング】 | |
---|---|
テーマソングを作曲する菅野よう子さん。9をキーワードに、世界的名曲を使った曲を作る予定だという | 歌は土屋アンナさん。格好いい曲ができると思う、と期待のコメントを寄せた |
■ WEBZENのプロデューサーが来日。本作開発の意図や、韓国版の状況を紹介
WEBZENの開発チームプロデューサー、ユ・チュンギル氏 |
プレオープンテストの参加者募集を今日から開始すると発表 |
さらに会場には、本作を開発するWEBZENから、開発チームプロデューサーのユ・チュンギル氏が来場。本作を開発するに至った経緯を紹介した。
ユ氏が開発仲間と酒を飲んでいる席で、「ゲームをやっていて眠くならないか」という話が出た。そこでユ氏らは、「どんなに酔っ払っても眠くならない、楽しいゲームを作ろう」という話になり、始まったのが本作のプロジェクトだという。
ではどういったゲームが楽しいゲームになるのかと考えた結果、アクションゲームという方向性にたどり着いた。ユ氏らは「モンスターハンター」や「鉄拳」、「バーチャファイター」、「ソウルキャリバー」、「ストリートファイター」といったアクションゲームをプレイし、それぞれのアイデアを出し合った。しかしアクションに特化したゲームを作った経験がなかったユ氏らは、開発者がそれぞれに好きなキャラクターを作って対戦を始めた。その中でさまざまなパターンを作りこみ、アクション性を追求するとともに、「他のゲームにはない豊富なPvPの要素を入れる」という方向性も定まったのだという。
そして完成した「C9」は、韓国では現在、第6大陸の開発中で、第7大陸の開発も見え始めているという。ユ氏は「第7大陸は今までの大陸より冒険的で挑戦的なフィールドになる」としている。またコミュニティを重視したコンテンツの追加に力を入れており、夏までにRaidシステムとギルド対戦機能を実装するとしている。こちらは大陸の実装の順番に関わるものでなければ、日本でも早く実装される可能性がありそうだ。
プレーヤーキャラクターは、日本では4人目の予定までが発表されているが、韓国では既に15人のキャラクターが登場している。今後も追加予定だという。
日本向けのアレンジについては、「ゲームオンさんからの要望を聞きながら対応したい」と語ったが、ゲームオンからは既に100以上の要望が上げられ、うち数十は既に実装されているという。ゲームパッドの実装もその1つで、「韓国ではゲームパッドの必要性を感じられず、なぜ必要なのか理解できなかった。しかしゲームオンさんから、ユーザーの30%以上が使っていると聞いたので、それに合わせて開発している」と語った。
ユ氏は最後に、「私は子供の頃から日本の格闘ゲームやビデオゲームを楽しんできた。日本でC9を提供できて嬉しい。ぜひ楽しんでほしい」と挨拶した。
そして本作のスケジュールについても発表された。クローズドβテストに当たる「プレオープンテスト」を、7月14日15時から19日12時まで実施予定。その参加者の募集は、本日6月30日17時から7月11日12時まで行なわれる。なお弊誌では、専用枠で2,000名の参加者を募集しているので、ぜひご応募いただきたい。
(c) WEBZEN, Inc. All Rights Reserved. Licensed to
(c) GameOn Co., Ltd.
(2011年 6月 30日)