ゲームオン、「第3回 秋葉原PCゲームフェスタ」で「C9」を初公開

スピード感が売りのアクションRPG。2日間限定で試遊台も設置


4月29日 発表

会場:ベルサール秋葉原



「C9」運営プロデューサーの中川敬順氏
ベルサール秋葉原1階の道路に面した方にステージが設けられている

 株式会社ゲームオンは4月29日、株式会社サードウェーブがベルサール秋葉原で開催しているPCゲームイベント「『第3回 秋葉原PCゲームフェスタ』Powered by Galleria」のイベントステージにおいて、新作のアクションRPG「C9(Continent of the Ninth)」のステージイベントを開催した。

 「C9」は、韓国WEBZENが開発するWindows用オンラインアクションRPG。韓国では「2009 大韓民国ゲーム大賞」を5部門で制覇し、同時接続数は6万人を記録した大作タイトルとなっている。ステージイベントには、本作の運営プロデューサーを務める中川敬順氏が登場。本作を国内で公開するのはこのイベントが初めてで、中川氏はデモを交えながらゲームの紹介と説明を行なった。

 まずはキャラクターメイキングの紹介。3Dグラフィックスで描かれた本作は、キャラクターのカスタマイズの幅が非常に広い。顔は髪型や顔のタイプの変更などはもちろん、鼻の高さを上下させるといった細かな調整ができる。体型も背の高さや肌の色だけに留まらず、肩幅や胸、ウエストなどの太さを個別に設定できるなど、こちらも多彩な設定が用意されている。

 続いてはゲームプレイ。本作はMOタイプのゲームとなっており、デモでは4人パーティーでのダンジョンが紹介された。アクションは韓国でもトレンドとなっている、ノンターゲッティングアクションを採用。一般的なMMORPGのように、特定の敵をターゲットして自動で攻撃するのではなく、敵を攻撃の射程内に入れて、敵の方を向いてきちんと攻撃する必要がある。早い話が、日本のコンシューマーゲームでは一般的なアクションゲームのスタイルだ。

 中川氏は「アクションを見て欲しい、スピード感が売り」という。実際にアクションはかなりスピーディーで、複数の敵に対して切りつけたり、スキルを使って一気に殲滅したりといった爽快なアクションが繰り広げられる。攻撃にはコンボの要素もあり、連続で敵に攻撃すると右上にコンボ数がカウントされる。敵を浮き上がらせたり、掴んで投げつけたりした後に、さらに追撃を加えるといったアクションも可能で、格闘ゲーム的な趣もある。NPCを相手に1人でコンボを練習できる「訓練所」も用意されている。

 クラス(職業)は4種類用意されており、デモでは弓や刀を操る「ハンター」が使われた。遠距離では弓、近距離では刀という使い分けができるのが魅力だ。その分、操作が難しそうにも感じられたが、中川氏は「使い分けはボタン1つで、少し遊べばすぐにできる」と説明した。クラスは他に、魔法使い系の「シャーマン」や、剣と盾を持つ「ファイター」などがあり、一定条件を満たすことで2次職への転職もできるという。

 ダンジョンでは、最後にいるボスモンスターを倒せばクリアとなる。クリア後には、その内容に応じて評価され、その結果に応じて宝箱が報酬として得られる。宝箱の中身はランダムで、選んで開けるまで中身がわからないようになっている。

 気になるサービス時期だが、今のところ2011年内と発表されている。中川氏は「よりクオリティの高い状態で出すため、全力を挙げて準備している」と前置きした上で、「遅くとも夏本番になる前には皆様にお見せできると思っている。そう遠くない将来にお見せする」と述べた。


キャラクターメイキング。顔も体もかなり細かいところまで作りこめる
進入するダンジョンを選ぶ。ダンジョンごとに推奨レベル帯が設定されている
ダンジョン内では多数のモンスターが現われる。あっという間に囲まれてしまうこともあるが、スキルを使って一気に吹き飛ばせる爽快さが本作の魅力だ
ダンジョンの最後にはボスが登場。見た目にも大きく、強力な範囲攻撃も持つボスに対して、パーティー全員で挑む
ダンジョンをクリアすると、結果に応じて報酬が得られるアクションのやりこみ要素となるコンボをひとりで練習できる「訓練所」も用意されている



会場1階奥の方に、29日と30日の2日間限定で用意された「C9」体験コーナー
中では4台のPCで「C9」を体験できる
体験した人には、先着300名でプレミアムメンバーカードをプレゼント

 またイベント会場1階の各社の出展コーナーには、29日と30日の2日間限定で、「C9」の体験コーナーが設けられている。試遊できる機会は、日本ではもちろん今回が初めて。体験した人には、今後実施予定のクローズドβテストに優先参加できるプレミアムメンバーカードも配布される。ただしこちらは2日間で先着300枚限定となっているのでご注意いただきたい。

 筆者も早速、会場で本作を体験してみた。キャラクターはレベル25で装備やスキルも揃った状態のものをプレイできた。操作はFPSなどでおなじみのWASDキーで移動、マウスで視点変更。感覚的にはTPSに近いが、武器は剣などの近接武器が主体、といった形だ。

 まず「ファイター」を選んでプレイしてみたところ、敵に近づいて左クリックを押したままにしているだけで、連続して剣で切りつけていった。敵のレベルが低めに設定されていることもあってか、これだけでも十分に敵を倒して進んでいけた。もちろんスキルも使用可能。数字キーに割り当てられたスキルを使用すると、周囲の敵を一気に殲滅したり、前方に飛び掛って大ダメージを与えたりと、見た目にも派手なアクションのスキルがいくつも用意されている。これらのスキルがうまく繋がると、コンボ数もどんどん伸びていく。

 また攻撃するばかりではなく、回避も重要になる。敵に囲まれた時には、方向キーを素早く2回押すと、その方向に転がって回避する。また盾を構えて敵の攻撃を受け止める防御姿勢もある。敵に囲まれたら転がって回避し、前方に集まった敵をスキルで一気に殲滅するといった戦いもでき、素早い動きもあいまってかなりの爽快感がある。

 続いて別の魔法使い系のクラス「エレメンタリスト」を選んでみた。こちらは棒のような武器を振り回して戦うが、遠距離に撃ち出す魔法スキルも使用できる。特に「ファイター」とは違い、準備(魔法の詠唱?)に時間がかかるものもあり、その間に攻撃を受けるとスキルの発動が止められてしまう。ただ発動してしまえば非常に派手で強力だ。ひとりでの戦いでも爽快で楽しいが、違うクラスのプレーヤーとパーティーを組んで戦えば、こういった後衛っぽい職業もより楽しくなりそうだ。

 グラフィックスもかなりクオリティが高い。3Dグラフィックスが単純に美しいことに加え、素早い動きを表現するモーションブラーのエフェクトや、距離感を見せる被写界深度の表現で、実際の動き以上にスピード感が増している。総合的にアクションの爽快感を高めようという意識が強く感じられる作品になっている。

 プレイ感覚はあまり韓国製のゲームらしくなく、むしろ日本のコンシューマーゲームのプレーヤーにこそ自然に受け入れられそうな感触がある。FPSのように繊細な照準合わせも必要なく、左クリック押しっぱなしで誰でもプレイできる。それでいて、多くの敵を巻き込みながらコンボを稼ぐといった奥深さも垣間見える。オンラインゲームファンはもちろん、アクションゲームが好きな人には、今年注目のタイトルになりそうだ。


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(2011年 4月 29日)

[Reported by 石田賀津男]