ゲームポット、「ロードオブゴッド」アップデート先行体験レポート
大陸全土を戦いに巻き込む「城塞戦」や、転職要素など高レベル向け要素を実装


7月29日実装予定


 株式会社ゲームポットはブラウザゲーム「ロードオブゴッド」において、7月29日に大型アップデートを実施する。4月8日の正式サービス開始以来、初めての大型アップデートとなる。今回はゲームポット社内で行なわれた体験会で新要素を見ることができた。

 「ロードオブゴッド」は中国の古典小説「封神演義」を題材にしたブラウザゲーム。プレーヤーは仙人となり、自らの城を持ち、資源を元に城を強化していく。「神仙」と呼ばれる部下の仙人達を使って中国各地へ派遣し、他の仙人と争いながら資源を確保していく。

 今回は、サーバー内の同盟(ギルド)が1つの城を巡ってぶつかりあう「城塞戦」、レベル80以上の神仙の転職「飛昇」、飛昇した神仙をさらに強化する「仙錬」に加え、「新官位」や「乗騎」といった新要素が追加される。各要素を紹介していこう。




■ 封神演義をモチーフにしたブラウザゲーム。仙人を率い、領土を広げる

 最初に、改めて「ロードオブゴッド」のゲームとしての特徴を紹介しておきたい。本作は「Travian」から始まる戦略シミュレーションの流れを汲むブラウザゲームで、自分の城は建物を建てていく城画面と、畑などを設置していく資源画面で構成されている。初心者はクエストを通じてゲームの基本的な情報、プレイの仕方を学ぶことができ、「神仙」を得て広大な世界を舞台に領土を拡張していく。

 自分の城の回りには、湖畔、山地、丘陵、森林などの自然地形が存在し、そこを守る神仙達がいる。プレーヤーはそこへ自分の神仙を派遣し、資源を奪う略奪や、土地そのものを自分のものにする占領を行なう。「ロードオブゴッド」では資源は回復せず徐々に減っていく。やがて不毛の土地となるが、その代わり一定時間で新たな資源地が生まれてくる。プレーヤーは他プレーヤーと競いながら次々と資源地を奪っていく。

 「仙山福地」という場所では戦闘することで新たな神仙を入手できたり、自分の神仙を鍛えられる。各地に点在する「名城」という拠点は支配することで大きな利益を得ることができる。また、プレーヤー同士の戦いでは、勝つと相手の資源を略奪できるだけではなく、一定時間税金を取れるなど“支配”することも可能なのだ。

 封神演義をモチーフにしている本作は、原作に登場する有名仙人や、特徴的な地名などが登場する。この他、課金アイテムを使うことで自分の拠点である城を動かすことができるという点が、他のゲームと大きく異なっている。このため「ロードオブゴッド」のプレーヤーは同盟(ギルド)で固まったり、より豊かな資源を求めて移動するなど、独得のプレイ風景が展開しているという。世界観、システム共にユニークなアプローチの作品だ。


左と中央がプレーヤーの拠点となる城。右がマップ画面だ
マップには様々な施設や資源地があり、これらを他のプレーヤーと奪い合っていく。右は7月29日のアップデートと同時にリニューアルされた新戦闘画面。大人数の兵士達がぶつかりあう雰囲気をうまく再現している



■ 大陸全土を戦いの渦に巻き込む城塞戦実装! プレーヤー達の動きは?

今回登場する城塞。この施設を巡って、大陸全土の戦いが巻き起こる

 さて、この「ロードオブゴッド」は7月29日に行なわれるアップデートで様々な要素が追加される。全体的により高レベル向けの要素が追加される「縦」方向の進化といえるだろう。そのポイントの中で、最大の注目点が「城塞戦」だ。これは同盟が所有できる城で、この城塞が世界全体を巻き込む、大きな戦いの中心となるのだ。

 最初に登場する城塞は1つで、今後追加されていく予定だ。最初に開催される城塞戦は、1つのサーバーの全同盟が城塞の支配を巡って争うことになる。城塞戦は1週間に1度、毎週土曜日に開催予定だ。城塞戦に参加するには仙山福地などで入手できる「大将軍令」というアイテムが必要で、同盟のリーダーである盟主は同盟を管理する「城塞戦ウィンドウ」から城塞画面を呼び出し、土曜の戦いが開始される前までに参加を申し込まなくてはならない。

 各同盟はこの城塞戦に出場する戦力を準備しなくてはならない。城塞戦に参加できる神仙は5人まで。同盟メンバーで選りすぐりの神仙を選ぶ必要がある。この他、神仙が連れていく兵も同盟メンバー達が協力して用意する。兵の数は上限はないが、同盟メンバーが提出した兵士達は要塞戦が終わっても戻ってこない。メンバーがどこまで自分の兵力を割けるかも戦いの鍵となりそうだ。どの神仙を選び、どれだけの兵をつけるかは盟主の裁量に任せられる。戦闘に参加する軍の構成は同盟メンバー全員が見られるので、議論が重ねられそうだ。

 こうして準備した同盟達が、土曜日にぶつかる。この戦いに勝ち抜いた1つの同盟だけが、城の持ち主(最初はNPC)に挑むことができる。同盟間の戦いはトーナメント形式になっており、城塞戦の寸前で組み合わせが決定され、城塞戦に挑むための組み合わせで勝敗が決定する。この時、同盟はただ参加するのではなく特定の同盟を応援する「協攻」という関係を結ぶことができる。協攻は兵力などで応援する同盟に力を貸すことができる。

 この戦いに勝った同盟は1週間城塞を所有できる。城を所有した同盟メンバーは神仙の体力や道術の回復が増加し、資源の生産量、兵士の育成速度、輸送速度など様々なパラメーターが増加する。さらに城塞の周りに城を建てることで追加の支援バフも受けることができるのだ。ちなみに、協攻で協力した同盟は資源生産量が増すという。

 この「城塞戦」は「ロードオブゴッド」における初めての“大規模GvG”となる。城塞は今後増えていくということで世界のパワーバランスや、プレーヤー間の駆け引き、ギルドの隆盛など様々な影響をもたらしそうである。


城塞戦ウィンドウ。ここで同盟プレーヤーから渡された兵力を構成していく。構成は同盟メンバーも確認できる
戦闘画面。通常の戦いと構成は同じだが、実際の戦闘ではぶつかりあう兵力は桁違いになる



■ より神仙を育てる新要素、「飛昇」と「仙錬」。「乗騎」などたくさんの追加要素

飛昇した武将の名前は金色になる。ここからレベルアップでさらなる強さを獲得する。

 城塞戦以外にもいくつもの要素が追加される。「飛昇」はレベル80以上の神仙の転職だ。「ロードオブゴッド」には神仙は3種類の職業があり、今回それぞれに上位職が追加された。飛昇のためには課金アイテムと、ゲーム内マネーの黄金が必要となる。物理的な攻撃力が強い「甲士」は「神将」となり、武勇などのステータスが増し、軍隊の生命が10%増す。

 魔法のような“道術”を使う「道士」は「天尊」となり、道術などのステータスが増加し、城内で内政を行なう“太守”に任命することで、資源産出量が10%追加される。多くの兵を率いることができる「真人」は「上仙」となり策略が上がり、軍隊の攻撃力が10%増加する。飛昇することでキャラクターのレベルは1になり、これまでレベルアップによって割り振っていた経験ポイントを再分配できるようになる。

 飛昇はレベル80からできるが、現在のレベルキャップであるレベル100まで育てた神仙ならば、転職したときの経験ポイントはその分増加している。後で転生を行なうほど強力な神仙になるのだ。ここから再びレベル1から育成していくことになるのだが、経験値テーブルは飛昇前よりはきつくなっている。また、飛昇すると神仙の名は金色に変わり、特別な称号が贈られる。

 上級職になった神仙はアイテムを使うことで「仙錬」ができ、「才能」をさらに増すことができる。「ロードオブゴッド」の神仙には能力を総合的に評価する「才能」という数値があり、これが低いと育て上げても才能の高い対戦者には勝てない。このためプレーヤーは常に良い神仙を求めるのだが、飛昇させるほどにまで育て上げた神仙は使っていきたい。仙錬はそんなプレーヤーの期待に応える機能だ。

 仙錬には「仙錬壺」が必要で、「初級仙錬壺」は才能が35未満の神仙に使う。才能40未満の神仙には「高級仙錬壺」、40以上には「極上仙錬壺」を使う。これらのアイテムを使うと、ランダム1~3まで才能が増える。(「再生丹」というアイテムを追加で使うとさらに上昇させられる可能性も)成功率が設定されており、失敗することもある。仙錬壺は何度も使うことができ、40未満の神仙は才能が40になるまで仙錬壺を何度も使うことが可能だ。初期才能が40を超える神仙は特別で、極上錬仙壷を使うことで+5まで強化できる。例えば、才能40の神仙は45以上まで、才能45の神仙は50まで上げることができる。神仙を仙錬で強化することでより一層思い入れの強いキャラクターとなるだろう。

 「宝化」は神仙を宝箱に変えてしまう機能。優秀な神仙が手に入れられた場合などに使うことになるだろう。宝箱になってしまった神仙は元に戻すことはできない。宝化するためにはレベルが30以上必要で、才能の高さは影響せず、神仙のレベルに応じて宝箱の中身は変わる。使うとクエストが発生する「謎の巻物」や武器、防具なども入手できる。

 コアプレーヤー向け要素としては「新官位」がある。「ロードオブゴッド」では新たな官位の獲得がプレイの目的の1つとなっており、「太祝」、「太史」、「太宗」、「太宰」という新官位が実装される。それぞれ獲得のためには膨大な量の名声値と、黄金、特別なクエストアイテムが必要となるが、例えば太祝になると「行軍速度が速くなる」、太史は「副城が1つ増える」など様々な特典があり、プレイのモチベーションを大きく上げてくれるだろう。

 今回の追加要素の中で、初~中級者にも楽しめるのが「乗騎」という乗り物要素。神仙を乗せることができ、感覚的には“新しい装備品”といったところだろうか。現在のところ乗騎には成長要素がないが、様々な種類、そして特性を持った乗騎が登場するので、神仙の能力との組み合わせが楽しそうだ。

 「ロードオブゴッド」の今回のアップデートはかなり上級者向けだと感じた。正式サービスから3カ月、コアプレーヤーと、自分の城を育てるのが精一杯の中級プレーヤーの差は開いていく中で、今回提示した「縦の進化」から今後はどんな要素が追加されていくか、楽しみだ。


左と中央は飛昇に必要なアイテム。才能によって必要なアイテムが変わる。右は仙錬。才能を上げることが可能に
左は神仙を宝箱に変える宝化。右は今回追加される乗騎だ

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(2010年 7月 24日)

[Reported by 勝田哲也]