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AC「ドラゴンクエスト モンスターバトルスキャナー」ロケテ版インプレッション!

メモリアル要素が本当に素晴らしい、自分だけの運命のチケットを集めよう!

11月27日より開催

筐体外観

 スクウェア・エニックスとマーベラスは、2016年稼働予定のアーケード向けカードゲーム「ドラゴンクエスト モンスターバトルスキャナー」のロケテストを、11月27日より「タイトーステーション BIGBOX 高田馬場店」、「モーリーファンタジー イオンレイクタウン店」、「セガ ワールド 葛西店」にて開催する。ここでは、ロケテスト版のファーストインプレッションをお届けする。

 「ドラゴンクエスト モンスターバトルスキャナー」は、今年7月に発表されたアーケード用スキャンバトルRPG。企画/制作をスクウェア・エニックス、グラフィックスデザインを界グラフィックス、企画/開発および運営をマーベラスがそれぞれ担当する。ロケテスト実施日など、詳細は弊誌記事または公式サイトをご参照いただきたい。

 まずはゲーム概要を知っていただくために、ロケテスト版の基本的な流れを説明しておこう。プレイ料金の100円を投入したら、筐体側のボタンもしくは筐体中央にある“ドラゴンスキャナー”のトリガーを引いてゲームスタート。ドラゴンスキャナーは取り外しが可能で、画面やチケット(カード)のコードを読み取ったり、バトル中にタイミングよくトリガーを引くといった使い方をする。ひらたくいえば、コンビニのカウンターで商品を「ピッ」とやるPOSレジのスキャナーのような取り回し。外観はシリーズ作品に登場する「ドラゴンのつえ」がモチーフになっており、マイク機能による演出つきと、これが実にカッコイイ。

筐体中央にある「ドラゴンスキャナー」は取り外し可能
画面やチケットのコード読み取りのほか、バトルではタイミングよくトリガーを引くといった使い方もする
ほとんどの操作はドラゴンスキャナーで行なえるが、後述するチケットプリントアウト時など一部で筐体側スティックやボタンも併用
ロケテスト版は3項目だが、正式稼動版はプレーヤー名などが細かく入力できるようになる

 初回プレイ時は、プレーヤーの年齢など基本情報を入力。ロケテスト版は大雑把に3項目を入力するが、正式稼動時には名前など細かく決められるようになるという。続いては、プレイしたいクエストを選択。ロケテスト版のクエストは3つの難易度から選択可能。出現クエストはランダムで、全部で約20種類(あくまでもロケテスト版としての種類)。内容はロケテスト専用で、正式稼動版ではすべて刷新される。

 クエスト決定後は、仲間として戦ってくれるモンスター「チケット」を読み込ませる。初回プレイ時は当然持ち合わせがないため、なしで進むと適当なモンスターを3匹貸し出してくれる。ためしに筆者がやってみたところ、メラリザード、メイジドラキー、スライムが出現。「借りたモンスターが弱くてクリアできない、なんてことはあるのでしょうか?」と質問したところ「さすがにそれはありません」とのこと。ちなみに、ロケテストの現場ではスタッフの方があらかじめ用意したチケットを貸してくれる。

 バトルは、モンスター攻撃時にタイミングよくボタンを押すシンプルなもの。成功すると、ダメージのほか画面右下にあるテンションが蓄積。敵モンスターのヒットポイント(HP)をゼロにすると勝利し、次のバトルに進む。新たなバトルに進むごとにモンスターを追加できる。バトルは計3回で、最終的には最大6匹で戦うことになる。

 2回目以降のバトルで重要なのは、溜めたテンションの使い方。バトル前、テンションをチャージしたいモンスターをドラゴンスキャナーで指定してトリガーを引くと、最高4段階までテンションアップが可能。詳しくは後述するが、チケットには「S」、「M」、「L」といった3サイズがある。Sチケットのモンスターは技が2種類、Mなら3種類、Lなら4種類が記されており、上げたテンションに応じた技がそのバトルで繰り出される仕組みになっている。

 各技には、グーパンチや氷など“属性”が記されており、これを揃えると“コンボ”攻撃が成立。強いモンスターにチャージを集中させてスーパーハイテンションにするのもいいが、各モンスターの使う技をチャージで調整して属性を揃えるといった戦い方も有効だ。

最初に読み込ませるチケットは3枚まで。勝ち進むごとにモンスターを追加
チケットがないときは適当なモンスターを貸してくれる。筆者がプレイしたときはメラリザード、メイジドラキー、スライムだった
こちらのモンスターの攻撃ごとにタイミングよくトリガーまたは筐体側の赤ボタンを押す。タイミングがあえば画面右下のテンションが蓄積される

魅惑の「チケット」 …… S、M、L、何が出るかは運次第!

今回のロケテスト版ではS、M、L、各10種類のバリエーションが登場。ただし製品版には実装されない種類も含まれているという

 バトル終了後は、チケットに封印するモンスターを選ぶことになる。ひらたくいえば仲間として使えるモンスターチケットの排出で、ロケテスト版は3枚までプリントアウトが可能。ただし、封印できるチケットの候補(サイズ)は完全ランダム。モンスターの強さは、基本的にチケットのサイズに比例。将来的にはSサイズでもLサイズと同等の強さを持つチケットも考慮されるそうだが、少なくともロケテストの段階ではLサイズが最強クラスであることは間違いない。

 チケットサイズ同様に重要なのが、モンスターの“性格”。これまた封印時にランダム決定されるが、同じモンスターでも性格によって「HP」、「ちから」、「すばやさ」、「かしこさ」、「みのまもり」といったパラメータが変化。また、モンスターごとに“適した性格”があり、相性がいい性格を引くとチケット性格欄の左に金または銀色の冠がプリントされる。ここで「相性が悪い性格を引いたら、すべての能力が下がってしまうんですか?」と質問したところ「それはありません」とのこと。性格によるパラメータ増減はチケットに明記されるため、友達などと一緒にデータを集めていくと面白そうだ。

1プレイごとにチケットに封印できるモンスターがランダムで選ばれる。いきなりLが出て超嬉しい!

モンスターの性格はスロットで決定。筆者のメタルスライムは「しあわせもの」で全パラメータがまんべんなく上昇。ただし相性は並

 最初にプレイ料金の100円を入れているので、チケットはSサイズならそのままプリントアウトが可能。には、Sサイズ100円、Mサイズは追加で100円(最初に入れた100円とあわせると計200円)、Lサイズは追加で200円(最初に入れた100円とあわせると計300円)の追加料金が必要。

 ここで「えっ追加料金なの!」と驚かれる人もいそうだが、逆説的にはダブったり欲しくないモンスターが出ても無理に引かされずに済むともいえる。また、チケットにはユーザー名のほか、プレイ時にクリアしたクエスト、プレイしたロケーションなどの各種情報があわせてプリントされ、チケット左上のQRコードにも反映される。こうしたメモリアル的な要素は、個人的に「嬉しい!」の一言。実は細かいコードで日付もわかるのだが、このあたりは選択式で「写真みたいに年月日がハッキリわかるプリントパターンがあってもいいかなぁ」と思えた。

Sサイズのモンスターなら、そのままプリントできる。ダブったり要らないモンスターばかりのときは無理しなくてもいい

 これだけでも十分面白いチケットだが、実はさらに独特な機能がある。それは、チケットに印刷されるモンスターのポーズを「ユーザーが自分で決められる」というもの。封印後、筐体左にあるスティック上下でモンスターのモーションを「待機」、「走る」、「登場」の3パターンから選ぶことができ、それぞれスティック左右で回転。あとはボタンを押した“瞬間”に印刷されるポーズが決まる。シャッターチャンスは1度きり。モンスターのモーションは躍動感にあふれており、狙った瞬間を切り取れるかは腕次第といった感じだが、多少想定したたポーズと違っていても「これはこれで!」と納得できるから不思議だ。

チケットにプリントされるモンスターのモーションやアングルを選べる。シャッターチャンスは1度きり。気合を入れろ!

 このほか、ロケテスト版には「チケットふくびき」というロケテスト限定のオマケがある。ゲーム本編とは別に3回まで追加料金でチケットをプリントアウトしてくれるというもので、どのサイズが出るかはランダム。ためしに筆者がやったところ、なんとLサイズが! 迷わず追加料金を入れると、筆者が大好きな「アンクルホーン」! 封印時と違いプリントアウトされるモンスターのポーズは自分では決められないが、それでも思わず嬉しい悲鳴。チケットのプリントアウトに要する時間は1番長いLサイズで約1分ほどだが、待ち時間を退屈させない演出が施されているためご安心のほどを。なお、正式稼動版にはチケットのプリントアウト専用モードも用意される。

「チケットふくびき」はロケテスト版だけ。3回まで追加料金でチケットがプリントアウトできる。ただし封印同様にサイズはランダム。ここでもLサイズを引いて思わず声を上げる。しかも大好きな「アンクルホーン」! 性格は……セクシーギャルでした。でもいいもん!

 これまで色々なアーケードカードゲームを遊んできた筆者だが、各種メモリアル要素はもちろん、なにより“自分で選んで決めたポーズでプリントアウトされる”モンスターグラフィックがことのほか素晴らしく、もうチケットを眺めているだけでニヤニヤが止まらない。ゆえに、個人的には、S、M、L、各チケットをコレクション&保護しておけるプロテクターやバインダーが出るかどうか気になるところ。掛け値なしの「自分だけのオリジナルカード」につき、サイズ無関係にすべてのチケットが愛しくて仕方がなく、すでに「むき出しのまま使うとかマジないから! すっげえ大切だから! だってこの世に1枚しかないから!」状態。とりあえず癒着しないプラ系の素材を模索しますが、このあたりどうかぜひぜひご検討くださいませ……。

液晶画面と操作系のあいだにはロケーションごとにオリジナルディスプレイが可能なスペースが用意されている
今回のプレイで筆者のもとに集まった運命のチケットたち。メモリアル要素は本当に素晴らしいの一言!

(豊臣和孝)