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「キングダム ハーツ プレミアムシアター」が開催

プレミアムな生演奏から会場限定ムービーの数々、さらに“王様”も登場!

11月3日開催

場所:東京ディズニーリゾート イクスピアリシアター

 スクウェア・エニックスは、東京ディズニーリゾート内の商業施設、イクスピアリのシアターにて、ディズニーファンイベント「D23 Expo Japan 2015」の開催を記念したイベント、「キングダム ハーツ プレミアムシアター」を開催した。

 イベントではまず、「キングダムハーツ」シリーズの歴代CM映像が上映された。懐かしい初代作品から時系列順に上映されていく、そしてその最後には……2016年に発売予定のプレイステーション 4用タイトル「キングダム ハーツ HD 2.8 ファイナルチャプタープロローグ」、さらに開発中の「キングダム ハーツ III」と思われるシーンが一瞬だが映し出されていた。

 ウォルト・ディズニー・カンパニー・アジアよりシニアヴァイスプレジデントのジャスティン・スカルポーネ氏、そしてスクウェア・エニックスより「キングダム ハーツ」シリーズのエグゼクティブプロデューサーである橋本真司氏が登場し、来場したファンに挨拶した。

ウォルト・ディズニー・カンパニー・アジアよりシニアヴァイスプレジデントのジャスティン・スカルポーネ氏。ゲームとして発売されたディズニー作品のなかでも1番のヒットである「キングダム ハーツ」シリーズへの期待、そしてファンの方への感謝をこめた挨拶を行なった
スクウェア・エニックスより「キングダム ハーツ」シリーズのエグゼクティブプロデューサーである橋本真司氏。橋本氏自身もシリーズ作品を楽しんでいて、今は9月より配信されているアプリ「キングダム ハーツ アンチェインド キー」をプレイ中だという

 続いては、シリーズのサウンドコンポーザーである下村陽子さん、そしてピアニストの中山博之氏が登場。ステージ中央に置かれた2台のピアノにそれぞれ座る。シリーズ楽曲の生演奏だ。

 ピアノの前にはキーブレードが置かれ、スクリーンには演奏中の楽曲名とともに、その曲を象徴する場面やキャラクターのイラストが映し出される。

 雰囲気の高まるなか、お2人は二重奏で「Dearly Beloved」、「The Other Promise」、「Musique pour la Tristesse de Xion」の3曲を披露。まさにプレミアムなその演奏に、場内からは大きな拍手が贈られていた。

下村さんと中山さんによる二重奏での生演奏! このあとお2人が初めて出会った頃のトークもあったのだが、中山さんは初めてのレコーディングでピアノを4時間演奏して収録したものの、下村さんから「もう1回最初から演奏して欲しい」というオーダーを出され、申し訳ない気持ちにトイレで泣いたのだとか。そのとき実は、下村さんとしては、中山さんは長時間弾くとノってくるところがあって、そのノってきてからの音が録りたかったからだったのだという。サウンド面でもかなりこだわって制作されているのが伺えるエピソードだった

 続いてステージには、「キングダム ハーツ」シリーズディレクターである野村哲也氏が登場! ここからはシリーズの最新情報、さらには“会場限定”で「キングダム ハーツ HD 2.8 ファイナルチャプタープロローグ」や「キングダム ハーツ III」の映像、そして開発現場の様子などを収めた映像が上映されていく。

 まず公開されたのは、PCブラウザ向けにサービス中のゲーム「キングダム ハーツ キー」について。新ワールド「ビーストキャッスル」が11月5日より追加される。野村氏によれば今後も新たなワールドなどを追加していくということだ。

 次に、スマホアプリで9月よりサービスを開始した「キングダム ハーツ アンチェインド キー」。こちらでは、ミッキーのコーディネートをしたアバターなどが手に入るイベントを本日(11月3日)の18時より開催する。なお、「王様KHII Ver.」のメダルは翌朝4時以降に手に入るということだ。

シリーズディレクターの野村氏はまず、PCブラウザ向けタイトル「キングダム ハーツ キー」と、アプリ「キングダム ハーツ アンチェインド キー」の最新情報を公開した

 ここからは会場限定の映像が上映されていった。

 まずは、ソラ役の入野自由さん、ロクサス&ヴェントゥス役の内山昂輝さん、リク役の宮野真守さん、カイリ役の内田莉紗さん、テラ役の置鮎龍太郎さん、アクア役の豊口めぐみさんが、順番に、映像で出演して、それぞれの演じたキャラクターや、「キングダム ハーツ」シリーズへの思い入れを語った。長く続いているシリーズだけに収録当時のことを懐かしく語りつつ、他の出演陣のことをゲーム内のキャラクターたちと同じように、本当に幼なじみのように感じているという。まさに絆の生まれた作品だったということだ。そして、これから描かれる新しい物語に期待を寄せていた。

 次に上映されたのは、「キングダム ハーツ HD 2.8 ファイナルチャプタープロローグ」に収録される「KINGDOM HEARTS 0.2 Birth by Sleep -A fragmentary passage-」の映像。こちらは「Birth by Sleep」のその後を描いた完全新作ショートエピソードであり、闇の世界にただ1人取り残されたアクアのその後となる。

 そこには、最終決戦に向け準備を始めるソラに語られる、3人のキーブレード使いの存在。アクアと闇の世界で出会ったことを話す王様など、「2.8」のナンバリングが示すとおり、「3」へと繋がっていきそうな気になるシーンが収められていた。

 さらに、同じく「2.8」に収録される、過去に3DSで発売された「キングダム ハーツ ドリーム ドロップ ディスタンス HD」の映像も公開。「Birth by Sleep」もそうだが、PS4クオリティにしっかりとHD化されている。

「キングダム ハーツ HD 2.8 ファイナルチャプタープロローグ」に収録される「KINGDOM HEARTS 0.2 Birth by Sleep -A fragmentary passage-」より
「キングダム ハーツ HD 2.8 ファイナルチャプタープロローグ」に収録される「キングダム ハーツ ドリーム ドロップ ディスタンス HD」より

 そして……、会場ではPS4/Xbox One向けに開発中の「キングダム ハーツ III」の“冒頭シーン”が上映された。

 そこには、チェスのようなテーブルゲームで黒と白にわかれて対局しつつ、少年2人がかつてあったという「キーブレード戦争」について語りあっていた。詳しくは知らないと話す白の少年、そんな彼に「ロストマスターって聞いたことある? 戦争は彼らが起こしたんだ。“次期マスター”候補なんだから知っているだろう?」と黒の少年がたしなめる。

 次第に2人の会話は空気が変わっていく。「光は闇に飲み込まれる。もう決まっている、この世界の結末は」と。「結末が決まっていたらつまらないだろう? もし闇に敗北するなんて結末なら……俺が書き換えるさ」と。そして、白と黒の大きな駒が盤面で相対し、映像は終わっていった。

 このあとにも、初公開となるゲーム中の画面や東京の開発チームがモデリングを作成している様子、動きをテストしている様子など、断片的ながらもいくつもの映像が上映された。

 野村氏いわく、そもそも「キングダム ハーツ」ではメイキングを見せるつもりはなく、また開発の流れとしても後編のワールドから作っているということもあって、お見せできるような序盤のシーンがほとんどないという。それでも、そんななかからギリギリ見せられるものを集めてきて、会場限定で公開したということだ。会場でそれをみた人はまさにほんの一握りであり、プレミアムな体験だ。

「キングダム ハーツ III」より。バトル中のシーンで、この画像のあとには、1人称視点で弾を撃ちまくる、ガンシューティングのような戦い方をしていた

 生演奏から、出演キャスト陣のメッセージ、さらに最新作のとっておきの映像と、たっぷりのイベントだったが、最後にサプライズが待っていた。なんと、王様ことミッキーが登場!突然のことに会場は驚きの大歓声!

 ミッキーはステージ上のキーブレードを手に取りポーズを決めたり、ステージから降りて来場者とふれあっていくなど、サービス満点。野村氏、下村さんも同じく来場者席を歩き、ふれあっていた。

“王様”登場に大歓声!キーブレードを手にポーズを決めたあとは、場内を歩き回って来場者とハイタッチ! 嬉しいサプライズとなった

 というわけで、ファンにはまさにプレミアムな、たまらないイベントとなったが、最後の最後には「シリーズ」の名場面を繋げたスペシャル映像も上映。全編をとおして「キングダム ハーツ」がくれた感動や美しさをたっぷりと思い出せる内容となっており、その感動で包みこんでイベントは締めくくられた。

(山村智美)