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セガゲームスのスマホ新作「戦の海賊」登場。少年マンガを地で行く冒険活劇!

自分だけの海賊船団を率いて敵を蹴散らしていく

今夏配信予定

価格:基本プレイ無料アイテム課金制

体験会では菊池正義プロデューサーと奥田禎ディレクターがコンセプトを説明すると共に各種質問にも答えた

 セガゲームスは、Android/iOS用海洋冒険バトル「戦の海賊(センノカイゾク)」をこの夏の配信を予定している。基本プレイ無料のアイテム課金制。サービスの開始を前にして都内でマスコミ向けの体験会が開催されたので、一足先に「戦の海賊」のプレイレポートをお届けしよう。

 「戦の海賊」は、プレーヤーがボスとなり自分だけの海賊船団を育て、率い、大海原を舞台に敵海賊などを蹴散らし、伝説の秘宝を目指していく海洋冒険バトル。様々な船やキャラクターを集めながら船団を作ることができ、リアルタイム海戦に挑んでいく。船の増築、キャラクターの育成を行ないながらより強大な敵に挑んでいく。アジトの強化などやりこみ要素も充実している。

【「戦の海賊」公式トレーラー】

 ゲームの流れは基本的には、マップ画面でクエストを受けながらストーリーを進行させていく。クエストではキャラクターのカットインで物語が進む中、戦闘が発生。戦闘では船団を率いてリアルタイムバトルに挑むことになる。

 バトルはほぼオートで進行。キャラクター達はAIで行動していく。プレーヤーは手下が敵と交戦するのを見ながら、砲撃による支援とキャラクターのスキルの発動を行なうことができる。

 そして自分のホームとなるアジトでは、仲間となる海賊を集め育成し、所有する船を強化し、新たなるクエストに挑みまだ見ぬ土地を目指してストーリーを進めていく。

 ゲームの中で爽快感を得られるのはアクション要素も豊富で派手なエフェクトでテンポ良く楽しめるバトルシーンだが、最も重要なのは事前にどのような海賊船を選択し、その海賊船に相性の良いキャラクターを乗船させ、どのように配置していくかという“編成”を組むことであり、この試行錯誤が楽しいのだ。

ゲームの序盤ではストーリーが進行しながらチュートリアルが丁寧に語られる。物語の進行とシステムの説明が乖離していて読み飛ばしてしまうことも多いが、ストーリー進行と合っているので受け入れやすいチュートリアルになっている
マップ画面。ゲーム序盤はほぼ1本道。クエストを進めながら物語を楽しめる。アジトにはマップ画面の右下から行くことができる。アジトにある酒場でガチャを引いたり海賊をスカウトしたり、強化育成も可能となっている。船の強化もここで行なう。こういった作業を行なうだけでなくクエストをクリアしていくことでアジトもどんどん発展しキャラクター間のドラマが展開することもあるという
クエスト選択画面
クエストクリア画面
プレイしていくとレベルアップし、スタミナやフレンドの上限がアップする
バトルに突入するときには仲間を1人連れて行くことができる。バトル後にはフレンド申請を出すこともできる
クエストをクリアすると、船や新たなる子分が手に入ることもある
ゲーム内ではゴールドとフードが設定されており、それぞれ違った役割がある。ゴールドは所有している船やアジトの建物のアップグレードに必要となり、フードは海賊や子分の雇用や強化に使用する

少年マンガを彷彿とさせる大冒険活劇が繰り広げられる

壮大な物語が展開する

 物語は、プレーヤーの所属する名もなき小さな海賊団が、囚われの王女と出会い伝説の海賊の秘宝と歴史の謎を追うところから始まる。

 「7つの大海」を航海しながら、自由に生きる海賊たちの世界……その世界では海賊たちに歌い継がれている歌があった。しかしその歌はメロディだけが残り歌詞が失われてしまった「伝説の海賊の歌」となっていた。

 しかし、その失われた歌詞には「伝説の海賊ゼス」の旅路と秘宝「大船団旗」の行方が秘められていた。囚われの王女を救い出したプレーヤーは、この歌詞を受け継ぐ王女と共に大海原に旅立っていく……。

 ほんのさわりをプレイしただけだが、信念を持った男たちを中心に熱い物語が展開する予感が漂っており、非常に“浸れる”ストーリーになっている。野望が錯綜し、その裏には謎の敵が暗躍。その敵に屈しプレーヤーの前に立ちはだかる大海賊にも、心の奥底に秘めた熱いドラマが用意されており、ストーリーを進めるだけでも楽しめる。プロデューサーの菊池氏が「少年マンガ」と例えていたが、まさに王道の展開で、冒険活劇を楽しむことができるだろう。

クエストを進める中でキャラクターのカットインと台詞でストーリーが進展していく。中にはプレーヤー側が台詞を選択する場面も登場するが、ストーリーの流れが変わるような大きな分岐は発生しない

バトルはオートで展開。簡単ながらテンポ良く楽しめる

 「戦の海賊」のバトルは基本的にオートで進行する。キャラクターたちはAIに従って敵を攻撃する。プレーヤーが戦闘中にできることは2つあり、砲撃で敵を攻撃することと、キャラクターたちのスキルの発動だ。

 砲撃は着弾点を指定すれば、そこに向かって後方から大砲で攻撃する。弾数は決まっているが、船を沈めれば弾数は補給されるので、臆せず発射するのが良いだろう。また、味方には当たらないので、乱戦になっていても敵船めがけて発射することができる。

 スキルはキャラクター固有の特殊な技で、一定の範囲の敵を攻撃できる技や、遠くまで一直線に攻撃を加える技、味方を鼓舞するものなど様々なスキルが存在する。スキルを連続して発動することでコンボのような効果はないが、味方を鼓舞してから攻撃を加えるなど、考えながらスキルを発動させていくと有利になるだろう。

 非常にテンポ良く進んでいくバトルで、基本的には1~2分ほどで終了する。むしろその前に行なわなければならない、船と海賊の組み合わせの決定や船の配置といったところが悩みどころで、じっくり時間をかけることになるだろう。

【「戦の海賊」ゲーム画面映像】

キャラクターは敵船に飛び移ったり、泳いでいったりして攻めていく。テンポの良いバトルシーンで、爽快感はバツグン

より強力な船とキャラクターを入手し、育てていく

 船の入手はバトルの終了後に入手できたり、設計図を入手することで建造できるようになったりする。ちなみにバトルで、船を敵に撃沈されても手元からなくなることはなく、次のバトルでは元気に復活してくれる。

 船には多様な種類があり、種類によってそれぞれ役割も変わってくる。また、船の種類によって属性があり有利不利があるため、考えながら前列、中列、後列と配置するのが重要となる。ゲーム開始当初は何も考えなくてもバトルに勝つことができるが、敵が強くなってくると戦略を練る必要がある。バトル前には敵の船団の配置を見ることができるため、船の属性の有利不利を考えながら戦略を練り、船を配置していくと戦闘に有利になるだろう。船は前列と中列は最大3隻まで配置することができる。後列は母船を1隻配置することになる。

 船はお金を使用してアジトでアップグレードすることができる。どんどん船を強化していかないと敵海賊に勝つことはできなくなってくるので、お金を工面できたら、パワーアップしていくと良いだろう。

前列、中列、後列と配置する場所があるので、考えながら配置していく必要がある。「おまかせ配置」で簡単にセットすることもできる
バトルに勝利することで船をゲットすることもできる
アジトで船をアップグレードすることができる。可能なときにどんどんと強化していくと良いだろう
船と乗船させる海賊には属性が存在する。同じ色を合わせた方がより強力な攻撃を繰り出すことができる

アジトにある酒場ではガチャを引くことで仲間を増やすことができる

 船を増やすためには、まずはアジトで建造する必要がある。さらに建造しただけでは使用することはできず、乗り込んでくれる海賊の手下を手配することが必要になる。手下の手配は、酒場で仲間を増やすことになる。ガチャを回して入手したり、スカウトすることで連れてくる。このとき注意しなければならないのは、船と手下の相性(タイプ)があるということだ。相性が合わなくても乗船させることはできるが、もちろん相性の合った手下を乗せることでより強力な船団を作り上げることができるため、気を配っておく必要がある。

 船だけでなく、手下の海賊も訓練で強くすることができる。訓練はアジトの訓練所で行なうが、「強化」と「訓練」の2つがある。「強化」はどの海賊でも行なえるが、経験値を得ることができる。「訓練」は経験値が上限に達した段階で行なうことができ、レアリティを上げることができる。経験値を最大限までアップさせなければならないため、なかなか難しいが、積極的に育てていくことが後々の勝利に繋がっていくだろう。

ゲーム開始時にガチャを引くことで仲間になった仲間の1人「ヴォストーク」。いかにも強そうなキャラクター
酒場からスカウトすることでキャラクターを増やし、船に乗船させることもできる
ゲームを進めると訓練所がオープン。ここでキャラクターを育成することができる。育成要素としては「強化」と「昇格」の2つが用意されている

菊池正義プロデューサーと奥田禎ディレクターの想いが詰まった1作

左が菊池正義プロデューサーで右が奥田禎ディレクター

 体験会に来場していた、菊池正義プロデューサーと奥田禎ディレクターから簡単なコメントを得ることができた。

 ゲームの制作については、実際に制作を始めたのが1年半前で、構想も含めればすでに2年半近く前からスタートしているという。スマートフォンタイトルとしては、かなりじっくりと制作が進められていることになるが、スタート時は「海賊」ではなかったのだという。

 菊池氏は「当初コンセプトとして考えていたのは、自分の軍団を大きくしていき、他の軍団とのバトルを想定していました。それもそれぞれのキャラクターがただ集まっただけでなく、それぞれの個性が際立つ感じにしたかったんです。それを奥田ディレクターと一緒にゲームシステムに落とし込んでいく中で、いろいろなモチーフを考えたのですが、海賊が1番合っているだろうということになりました」と経緯を語った。船を作り、船があれば港があり、子分もいるだろう……という風に軍団をモチーフに考えたときに海賊が1番適しているとなったという。

 ストーリーについては、「少年マンガのようなノリで冒険していくストーリーを初めからイメージし、そこからどんな立ち位置のキャラクターがいるだろうと考えていきました。アドバイザーのような海賊がいたら良いんじゃないか? 幼馴染みに腕っ節の強いヤツがいたら良いんじゃないか? そうなるとライバルが出てくるだろうとか広がっていき、それ自体はこだわりを持って作っています。ユーザーさんがゲームを進めるモチベーションになる出来にしたいなと思って作っています」と自信を見せる。

 ゲームシステムは難しくならないように気をつけて作られているイメージだが、奥田氏は「まさにそこが1番苦労したところで、スタッフの中には船に指示を出したり1人1人のキャラクターを動かしたいというスタッフもいて、機能として試行錯誤を繰り返したのですが、長い時間コツコツとプレイして頂くためには、ガッツリ操作しては疲れてなかなか続けられないので、キャラクターの個性とスキルを重視して指示する程度の方が長く続けてもらえるのではと思い、こういったバランスになっています」という。同時に菊池氏は「指示を出すだけの方が、海賊のボスの雰囲気を味わえると思う」と思わぬ効果もあったようだ。

 菊池プロデューサーは「僕自身がスマートフォンでプレイしたいと思ったタイトルをゲームとして実現できたと思っています。僕自身ガッツリと遊べるタイトルが好きなので、僕と同じようにガッツリと遊びたいと思っている人はプレイして頂ければと思います」とユーザーにアピール。奥田ディレクターは「コツコツと長く遊んで欲しいという想いで作っているタイトルなので、いろんな人にプレイしてもらいこの世界観を体感してもらえればと思います」と締めくくった。

(船津稔)