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USJが環境型パークを推進、アトラクション「Jaws」がバイオ燃料でエコフレンドリーに

「LOVE HAS NO LIMIT」募金を大阪府「子ども輝く未来基金」へ寄付

【「LOVE HAS NO LIMIT チャリティグッズ」第2弾販売】

11月15日~

【「Jaws」バイオディーゼル燃料運航】

11月22日~

【大阪府「子ども輝く未来基金」寄付贈呈式】

11月22日

【チャリティ版「ジョーズ・フォト」】

11月22日~29日

 ユニバーサル・スタジオ・ジャパンは、「LOVE HAS NO LIMIT」というスローガンのもと、“子どもたちの笑顔あふれる未来づくり“を推進するCSR活動を行なっている。その一環として、11月22日にバイオディーゼル燃料のアトラクションへの使用と大阪府の「子ども輝く未来基金」への寄付という2つの発表を行なった。

「Jaws」ボートツアーにバイオディーゼル燃料混合軽油を利用

 USJでは、エコフレンドリーな資源循環型テーマパークを目指しているが、今回はその活動の一環として「Jaws」のボート運航に使用している燃料を、バイオディーゼル燃料混合軽油へと変更することを発表した。

バイオディーゼルのボートで「Jaws」へと出発するゲスト

 また、これまでに「LOVE HAS NO LIMIT チャリティTシャツ」を購入したゲストを特別に招待して、バイオディーゼル燃料混合軽油での初運航を行なった。

 ファシリティサービス&ディベロップメント部部長の海老原陽(きよし)氏によると、パーク内には28のレストラン施設があり、そこでは揚げ物などの料理に年間約190トンの食用油が使われている。

ファシリティサービス&ディベロップメント部部長の海老原陽(きよし)氏

 これらの食用油はこれまでは廃棄されていたが、廃油から約10%を不純物として取り除き、蒸留処理時に出るグリセリン成分10%は洗剤にリサイクル。最終的には約80%をバイオディーゼル燃料へと再生させることができる。こうして作られたバイオディーゼル燃料を5%~10%程度軽油に混ぜた混合燃料をボートツアーに使用する。

 こういった試みは日本のテーマパークとしては初めてではないか、と海老原氏。バイオディーゼル燃料の使用では欧米が先行しており、日本は輸入する立場であるだけに、まだまだ試行錯誤の段階でもある。

 この取り組みによるCO2の削減量は年間456トンにのぼる。これは杉の木約51,000本が吸収するCO2に匹敵するのだそう。これはUSJの約3倍という広大な森に生えている本数に相当する。(BDFと軽油のライフサイクル排出量をそれぞれ23.5g-CO2/MJ、80.7g-CO2/MJとして計算)。

 「Jaws」のボートツアーに使用するバイオディーゼル燃料は年間約8,000リットル。残りの約16万リットルは、SAF燃料としての利用や、パークで夜間のメンテナンスに使用されている作業車の燃料や、発電用の燃料として使用できないかを検討しているそうだ。

 コスト面では少し割高になるが、それでも行なう意義がある、と海老原氏。安定した世界平和が続かなければ、我々のようなエンターテイメント産業も続けていけない。環境問題は世界にとっても大きな課題なのでこういった活動を通じて世界平和に貢献していきたい、と意気込みを語っていた。

「LOVE HAS NO LIMIT」チャリティグッズ寄付目録贈呈式

 また、同日には合同会社ユー・エスージェイ執行役員CMOの村山卓氏から、大阪府副知事の渡邉繁樹氏へと大阪府の「子ども輝く未来基金」へ400万円を寄付することも発表され、スヌーピーやエルモらキャラクターたちも同席して目録の贈呈式が行なわれた。

合同会社ユー・エスージェイ執行役員CMOの村山卓氏(左)と大阪府副知事の渡邉繁樹氏(右)

 USJでは今年8月からパーク内のハリウッド・スペシャルストアにおいて、初となるチャリティTシャツなど「LOVE HAS NO LIMITチャリティグッズ」の販売を開始した。現在までに第1弾6種、第2弾5種の11種のTシャツやスゥエット、フーディーなどが発売しており、約2,700枚を売り上げている。

ハリウッド・スペシャルストアにあるチャリティグッズコーナー
「LOVE HAS NO LIMITチャリティグッズ」第2弾
Tシャツ(4,500円)
フーディ(7,200円)
スウェット(6,700円)

 また、9月にはSNS参加型のキャリティーキャンペーンを実施。さらに本日から11月8日までの期間限定で、巨大なジョージと記念撮影する「ジョーズ・フォト」を、LOVE HAS NO LIMITのハート型プロップスを持って撮影する寄付付きでの販売する。1枚につき400円が寄付される。これらの売り上げをまとめた約400万円は、今年の12月月末に、大阪府が行なっている「子ども輝く未来基金」へと寄付される。

キャストがジョーズとの記念写真を撮影してくれる「ジョーズ・フォト」
「LOVE HAS NO LIMIT」活動についての紹介がついた特製の写真枠

 寄付を受ける側である渡邉氏は、大きな寄付を頂く事ができて、USJと参加したゲストの方に感謝したい、とコメント。「子ども輝く未来基金」は平成30年に設置され、これまでに5億円を超える寄付を集めている。

 集めたお金は、子ども食堂での文房具や教材の購入、スポーツやキャンプなど子どもたちの体験を支援する活動に使う旅費や保険代の助成、児童養護施設やひとり親家庭の子どもへ本やスポーツ用品、楽器や自転車を贈る事業などに利用されている。

 「11月は秋のこどもまんなか月間であり、子どもや子育て家庭を歓迎していく雰囲気づくりの一助になればと思っています。ひとりでも多くのお子さんの笑顔が増えるように、ひとりでも多くの方にこの基金のことを知っていただきたいです」と渡邉氏。

 寄付をする側の村山氏は、「かわいいデザインになっていますので、ぜひ若い方に購入していただきたいです。このような活動を継続していくためにも、若い人たちに参加していただき、想いを共有していく事が重要だと思っています」とキャラクターを使ったデザインについて解説した。

□大阪府「子ども輝く未来基金」