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これぞ最強PCゲーム! PC版「GTAV」体験レポート

超美麗グラフィックス、ムービー作成、PC版でしかできない世界にようこそ

4月14日発売予定

価格:7,560円(税込)

 ロックスター・ゲームスは、都内にて4月14日発売予定のWindows版「グランド・セフト・オートV(GTAV)」の体験会を開催した。イベントでは発売に先駈けてPC版の「GTAV」を触ることができ、本作ならではの機能「ロックスター・エディター」を体験できた。

 PC版「GTAV」の“すごさ”はまずグラフィックスにある。4K解像度、60fpsのグラフィックスは「究極の『GTAV』」ともいうべき世界を見せてくれる。そして「ロックスター・エディター」は「GTAV」を素材に、ユーザーがその創造性を爆発させることを可能にする。PCゲームファンはもちろん、従来の「GTAV」プレーヤーも注目の作品である。

“質感”が違う! 最強マシンで「GTAV」のグラフィックスを堪能

 PC版「GTAV」の最大のセールスポイントはグラフィックスだ。今回はASUSの協力により、CPUはCore i7-5960X、メモリ32GB、ビデオカードに、Geforce GTX 980(4GB)を3枚差すというモンスターマシンで解像度3,840×2,160という環境でプレイできた。

サボテンの質感など、PC版のグラフィックスはすべてがリアルだ
遠くに見えるものの実在感など、PS3/Xbox 360版と比べるとリアリティが全く異なる
光の表現、植物の描写……すべてが驚きをもたらす
木の柵、服の布の感じ、素材が感じられる描写だ

 PS4/Xbox One版の「GTAV」のグラフィックスも圧巻だったが、PC版はそれを上回る。まず、遠くまで見える遠景の魅力だ。世界の広大さ、実在感は圧倒的だ。そして乗り物のモデリングは詳細になっており、ゲーム内で乗り慣れていたバイクなのに別物に感じる。建物のはげたペンキや、落書きなども細かい。トレバーは全身に入れ墨をしているのだが、PC版はこの絵柄や小さな文字がすべて“判別できる”のだ。

 “質感”も注目したいところだ。キャラクターの服や、パラシュートなど布の柔らかさがきちんと表現されている。錆びだらけの工場や、壊れる寸前の廃屋の壁の表現などまるで実写だ。筆者は「『GTAオンライン』大満喫連載 急がば奪え!」でほぼ毎日ロスサントスを走り回っているが、だからこそ見慣れた風景が、さらに緻密に描写されていることに大きな驚きを感じた。

 60fpsの描写もしっかりと体感できた。車で走っているときの風景が大きく異なるのだ。吹っ飛んだ車の回転や飛び散る部品がしっかりわかるし、分岐のガードレールが迫ってくるのもしっかり確認できる。ドライブゲームが60fpsを目指す“理由”が体感できた気がする。カーブが迫ってくる感覚が違うのだ。夜に車で走ってるときのオブジェクトの識別もしやすくなっていた。

 圧倒的なグラフィックスが楽しいPC版だが、「ハイスペックのPCならばこのグラフィックスを満喫できるが、家のPCでは動かないのでは?」と思う人も多いだろう。ロックスターではミドルスペックのPCでも美しいロス・サントスが描画できるように調整を重ねたという。また、非常に細かいグラフィックスオプションでマシンに合わせた表現を可能にしている。

 グラフィックスオプションでは、ビデオメモリの占有率がグラフで表示されており、「人口密度」、「歩行者の種類」、「距離の拡大縮小」をスライドすることでマシンへの負荷を調整できる。「テクスチャ」や「シェーダー」、「パーティクルの精密度」、「車の精密度」、「ソフトシャドウ」、「モーションブラーのぼかし」などの項目もある。これらを切り替えることでメモリの占有率を示すグラフが上下し、負荷の度合いがわかる。また、自分の好みに合わせた調整も可能だ。

 さらに「高度なグラフィックス」という項目もあり、「ロングシャドウ」をONにすると、車のヘッドライトに照らされ長く伸びる影が表現できる。「拡張陰影距離」、「飛行中の精細ストリーミング」などなど、ハイスペックPC向けに、さらに世界をリアルに描画するための項目だと感じた。

 また、“表現”という意味合いでは、ストリッパーやTV/映画の表現で、国内コンソール版では、海外からカットされているところがあったが、PC版「GTAV」は海外版と同じ表現になっている。規制表現が気になる人にもPC版はオススメである。このほか、ゲームの認証なのでオンライン環境が必須なので、ストーリーモードのみ楽しみたいという人は注意したい。

 もう1つ本作でも見逃せない「GTAオンライン」だが、PC版「GTAオンライン」はこれまでのすべてのハードでプレイしていたオンラインキャラクターをPC版にエクスポート可能にしている。サーバーは海外プレーヤーと同じグローバルサーバーとなっており、「強盗ミッション」を含めたすべてのアップデートが適用されている。特典としてゲーム内マネー120万ドルが用意されている。コンシューマー版は日本国内プレーヤーのみのサーバーだったが、海外のユーザーと共存するPC版の「GTAオンライン」は、どのような世界が広がるだろうか。

【今回使用したASUSのPCパーツ】
PQ321Q(300,000円:税込)
RAMPAGE V EXTREME(70,200円:税込)
STRIX-GTX980-DC2OC-4GD5(81,900円x3 計245,940円:税込)
STRIX TACTIC PRO(18,900円:税込)
STRIX CLAW(8,480円:税込)
STRIX GLIDE SPEED(2,580円:税込)

【スクリーンショット】

動物プレイも可能? 自由な“画面作り”が可能な「ロックスター・エディター」

 そして、PC版「GTAV」のもう1つのセールスポイントが「ロックスター・エディター」である。このゲーム内ツールはゲーム内で録画した映像を編集し、ムービーを作り、YouTubeなどにアップロードできるのだ。

「ロックスター・エディター」ではムービーシーン以外すべて録画可能
PS4/Xbox One以上に人口密度を増やせる
ムービーのカメラは自由に設定できる
様々なシーンを自分のセンスで作り出し、つなげるのはとても楽しそうだ

 ゲームをプレイ中、プレーヤーはいつでも「F1」キーを押すことで録画できる。録画は最大1分の「クリップ」として保存される。ミッションでのプレイや、「GTAオンライン」のフリーモードなど、どんなときでも録画可能だ。

 そして録画した映像は自由に編集できる。録画はゲームのリプレイデータとして保存されているので、いつでも好きな視点を設定し、自由なアングルから映像を進行させることができる。さらにフィルターを加えられる。倒されたときの白黒の画面や、不思議なエフェクトがかかった画面など、自由に編集でき、BGMも設定できる。

 素材そのものは1分単位だが、編集でいくらでも長時間につなげられる。ミッションを録画しておけば、プレーヤー視点だけでなく、自由にカメラ位置を設定し、フィルタをかけて編集することもできる。お気に入りのシーンを編集したり、フリーモードで様々なアクションをして、つなげていくことで面白いムービーが作れるだろう。

 このムービー作成をさらに面白くできるのが「ディレクターモード」だ。このモードにすると様々な要素を自由に変更してゲームをプレイできるのである。キャラクターモデルをロンやジミーといった重要なNPCはもちろん、道ですれ違う人や、ストリッパーの踊り子に変更もできる。さらに「スーパージャンプ」を可能にしたり、ものがより派手に吹っ飛ぶ「低重力」といった項目もある。弾や拳が当たると爆発する設定にもでき、やりたい放題のプレイが可能な設定にできるのだ。

 ディレクターモードの項目は、ストーリーモードを進めていくほどに項目がアンロックされていく。キャラクターを動物にまで変えることができるようだ。今回はセーブデータの関係上、アンロックされていた項目は一部だった。動物やNPCなどゲーム内に出てくる様々なキャラクターが使用可能になるようだ。

 そしてこのディレクターモードを駆使することで、真に創造的な「GTAムービー」が製作可能となるのだ! 体験会では「エイ」を主人公に、海の中を進むムービーも見ることができた。これらのムービーはゲーム上からYouTubeや「ロックスター・ゲームスSocial Club」に簡単にアップ可能だ。「Social Club」ではこれまでも「GTAV」を素材としたファンメイドのムービーなども紹介されていたが、「ロックスター・エディター」により、より自由に、手軽にムービーを作れるようになった。どのような作品が生まれるだろうか。

 PC版「GTAV」はこれまで以上に美しい世界を提供し、「ロックスター・エディター」により、新しい楽しさをもたらしてくれる。高性能なPCをフルに使いたい、という人はぜひ本作の最高画質に“挑戦”して欲しいし、より深く「GTAV」を楽しみたい人、ムービー製作に興味のある人にもオススメである。

【スクリーンショット】
「GTAV」をプレイしている人ほどこのグラフィックスのすごさがわかるだろう。PCの性能を引き出せるゲームとして、長く人気を集める作品となるだろう

(勝田哲也)