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モンスターを捕らえ、空も飛べる! MMORPG「ICARUS ONLINE」CBTレポート
ベースは王道のMMORPG。フェロー要素が差別化のカギ
(2015/2/5 00:00)
WeMade OnlineとNHN PlayArtは1月28日から2月2日までWindows用MMORPG「ICARUS ONLINE」のクローズドβテストを行なった。
「ICARUS ONLINE」は、モンスターを捕獲して「フェロー」にできるというシステムがウリのMMORPG。韓国では通算100万人以上がプレイしているタイトルで、韓国最大のゲーム賞「大韓民国ゲーム大賞2014」では最優秀賞、グラフィックス賞を受賞している。
その人気の秘密はどこにあるのかというと、記事の後半でも紹介するがやはり「フェロー」システムにあると言える。今回は限られた時間ではあったが、クローズドβテストに参加できたので、その「フェロー」システムを含めて、ゲーム全体のインプレッションをお伝えしたい。
徹底的にこだわれるキャラクターメイクは◎。ゲーム部分はやや単調さも
「ICARUS ONLINE」は、ドラゴンをはじめとした様々な生命体が住まうファンタジー世界の中で冒険していくMMORPG。プレーヤーは「将来悪魔の世界を作る」という予言とともに生まれてきた「ラニア姫」の護衛騎士だが、「ラニア姫」が魔神の子孫であるサラントに連れ去られてしまう……というところから物語が始まる。
本作でプレイできるクラスは「バーサーカー」、「ガーディアン」、「アサシン」、「プリースト」、「ウィザード」の5クラス。それぞれ男女キャラクターが用意されている。
なおクラスごとに「簡単」、「普通」、「難しい」、「非常に難しい」と操作難度の目安も表示されている。「バーサーカー」は簡単、「ガーディアン」は普通、「アサシン」と「プリースト」は難しい、「ウィザード」は非常に難しいとなっている。ちなみに筆者は「難しい」の「アサシン」を選択した。
キャラクターメイクはかなり細部まで調整が可能だ。体型だけでも身長から太ももやふくらはぎの太さまで「そんなパラメーターまで設定できるのか!」と驚いてしまうほどだ。
もちろん全てを細かく調整しなければカッコいいキャラクターが作れないわけではなく、テンプレートキャラクターも豊富に用意されているので、好みのルックスのキャラクターを選べばすぐに遊べるし、髪型と髪色を変えるだけでもオリジナリティあるキャラクターを作れる。
世界に降り立ってみて(といっても牢屋からのスタートなのだが)印象的だったのはグラフィックスのレベルの高さだ。「CryEngine3」を使って表現されている世界はまず風景が美しく、コンソールゲームにも見劣りしない出来だ。
一方のゲームシステムは一言で言ってしまうと、“今のスタンダードな3DMMORPG”である。例えばWASDキー、または移動したいポイントを左クリックで移動、左クリックで敵をターゲットし、数字キーに割り当てられたショートカットキーでスキルを発動する。
とはいっても棒立ちで敵を殴りながらスキルを使う……というわけではなく、筆者が使った「アサシン」というクラスであれば移動キーを2回連続で素早く押すとクイックステップが可能で、敵の大振りな攻撃を避けたり、クイックステップ後にスキルを発動することで特殊な効果が発動したりと、アクション要素もある。
操作難易度が「難しい」の「アサシン」でこの操作難度なので、さらに難しい「ウィザード」はある程度ゲームに慣れたプレーヤーの方が良いかもしれない。ゲームの進め方も王道で、NPCから受諾できるクエストを達成していくと経験値や装備が手に入ったり、先のエリアへと誘導されるというクエストドリブンタイプになっている。
クローズドβテストで筆者がプレイした範囲ではクエストが途中でなくなることはなく、黙々とレベリングをする様なシーンはなかった。この様に基本的なシステムはこれまでのMMORPGを踏襲しており、これまでにMMORPGに触れたことがあるプレーヤーであれば直感的に操作してゲームを進められるだろう。
ドラゴンから蜘蛛まで!?モンスターをフェローしろ!
「ICARUS ONLINE」で最も特徴的なシステムが、ゲーム内に登場する様々な生き物を仲間にできる「フェローシステム」だ。いくつかの「フェロー」はクエストを進めていくだけで入手できるが、基本的には自力で捕獲する必要がある。
この捕獲方法もユニークで、捕獲スキルを発動するとキャラクターが忍び足になる。忍び足のままフェローにしたいモンスターに飛び乗ると、光るアイコンに対応するキーを押していくというミニゲームが始まり、このミニゲームをクリアするとフェローにできる。
例えば馬やクマをフェローにすれば地上移動用の乗り物になるし、ツバメをフェローにすれば背中に乗って空を飛び回ることもできる。特に、空を飛び回っての移動は面白かった。これまでも滑空することや、一部のエリアで空を飛べるMMORPGはあったが、自分が鳥になったように自由に空を移動できるのは新鮮で爽快だ。
また空を飛ぶのはただ楽しいだけでなく、目的地への移動を楽にするという実用的な面もある。マップが広く移動が面倒な事が多いMMORPGには、フェローによる飛行機能はかなりマッチしたシステムと言えるだろう。
ただ1点残念だったのが、飛行ができるエリアが限られていた点だ。そもそもシステムで飛行が制限されているエリアや、フィールドの標高が高すぎるためにフェローの飛べる高さを越えてしまい、実質飛ぶことができないエリアがあった。
システムの都合など色々理由はあるのだろうが、プレーヤーとしてはMMORPGの広大な世界を自由に飛び回りたいというのが本音ではある。そこだけが惜しいが、この「フェローシステム」は本作を他のMMORPGとは違うユニークな作品にしている要素であるのは間違いなく、運営側もその点を強くアピールしている。
そこで気になったのが、多くの作品は序盤から自分の作品のウリになる要素(本作であればフェローシステムや飛行)がチュートリアル中やゲーム序盤に体験できるようになっているのだが、本作はそこに辿り着くまでに、やや単調な「お使い」形式のチュートリアルが1、2時間程続いてしまう。
本作ならではの面白さは「フェローシステム」を活用できるかどうかにかかっているので、もう少し早く登場させても良いだろう。今後、「フェローシステム」をさらにアピールできるような展開を期待したい。
例えばコレクション要素や、フェローに乗って行なう大規模PvPなどはもちろんだが、NPCがフェロー同士を戦わせて競っているシーンなどもあったので、プレーヤー同士で自分のフェローを戦わせるようなコンテンツがあっても面白いかもしれない。
今回は体験できなかったが、空中戦で巨大ボスに挑む戦闘や、地上と空中の両方から行なうPvP戦も本作では準備されている。CBTをプレイした限り、本作のキーになるのは「フェローシステム」である。今後、このシステムがどう伸びていくかが楽しみだ。