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制作期間10年のWIN「ICARUS ONLINE」、テイクオフパーティーを開催

2015年春に正式サービス予定。「フェロー」システムなどの概要を公開

12月11日 開催

【ICARUS ONLINE】

2015年1月 クローズドβテスト実施予定

2015年春 正式サービス開始予定

利用料金:無料

ビジネスモデル:アイテム課金制

 NHN PlayArtとWeMade Onlineは、Windows用MMORPG「ICARUS ONLINE」のテイクオフパーティーを12月11日に開催し、その中でクローズドβテストを2015年1月に、正式サービスを2015年春に開始すると発表した。

 「ICARUS ONLINE」は、モンスターを捕獲して仲間にできる「フェロー」が特徴のMMORPG。フェローに騎乗することにより、地上や空中での戦闘が可能となる。テイクオフパーティーでは、サービススケジュールの発表に加え、本作の概要説明や今回NHN PlayArtとWeMade Onlineの共同パブリッシングとなった意図や狙いについて説明があった。

 会場では両社のトップとなるWeMade Online代表取締役の崔鍾玖氏と、NHN PlayArt代表取締役社長の加藤雅樹氏より挨拶も行なわれた。崔氏は「本作は空を飛んで、冒険をしてというのが最大の特徴。フェローシステムを通じて、空の冒険が楽しめる。そのほかにも豊富なコンテンツが用意されてる」と紹介し、加藤氏は「PCの市場は厳しくなってきているが、そうはいっても好きな方はいっぱいいる。PCのゲーム市場を両社で運営しながら盛り上げていきたい」と話した。

左から、WeMade Online代表取締役の崔鍾玖氏と、NHN PlayArt代表取締役社長の加藤雅樹氏
両社による業務提携の調印式も実施された
【プロモーションムービー】

制作期間10年! 2014年の韓国ゲーム最優秀賞のMMORPGがついに日本上陸

WeMade Online PC事業室ICARUSチームの安藤恭氏

 「ICARUS ONLINE」のゲーム内容の紹介を行なったのは、WeMade Online PC事業室ICARUSチームの安藤恭氏。

 本作は、最初「NED(Never Endeing Dreaming)」というタイトルで2004年に開発がスタートしたMMORPG。その後「フェローシステム」を入れる形で「ICARUS ONLINE」とタイトルを変え、2014年4月に韓国で正式サービスが開始されている。

 本作には開発期間10年、総製作費400億ウォン以上という莫大なコストがかかっているというが、韓国では通算100万人以上がプレイするタイトルへと成長し、韓国最大のゲーム賞「大韓民国ゲーム大賞2014」で最優秀賞・グラフィクス賞を受賞している。

「NED」はG-STAR 2009、「ICARUS ONLINE」となってからはG-STAR 2014に出展している。「Never Ending Development」と揶揄されていたのも頷けるが、正式サービスが開始された韓国ではヒット作となっている

「CryEngine3」を使用したグラフィックスがウリの1つ
そしてゲームの根幹とも言える「フェロー」システム。これがゲームでの自由度を大幅に上げている

 安藤氏は本作の特徴をゲームエンジン「CryEngine3」を使用したグラフィックスと、「フェロー」システムにあると説明。グラフィックスについてはスクリーンショットをスライドで紹介しながら、なめらかな水面表現と空中表現が実現されていることをアピールした。

 「フェロー」システムは、ゲームに登場する鳥や馬、そしてドラゴンまでもを仲間とすることができる本作最大の目玉となるシステム。フェローにできるモンスターは200種類以上登場するだけでなく、地上の高速移動、空中の移動手段に加え、範囲・遠距離に対する攻撃など、プレーヤーの戦闘力を強化する役割も併せ持つ。

 モンスターを仲間にするには「捕獲」というスキルを使用し、対象のモンスターに近づいて飛び乗る。するとモンスターとの攻防が始まるので、「RED DEAD REDEMPTION」で馬を捕まえるときのように暴れるモンスターを押さえつけ、制御することができれば「フェロー」となる。ただしこの捕獲は、失敗することもあるのだという。

 また本作はターゲティング式の戦闘となっており、空中戦闘もターゲティング式で行なわれる。空中も自在に飛べるということで、ゲーム内サイズで2km先から視認できるような超巨大ボスモンスターも数々登場する。ほかにも、多彩なキャラクターカスタマイズなども特徴となっている。

【風景のスクリーンショット】
【フェロー】
【職業】
【キャラクターカスタマイズ】
【その他要素】
【開発の軌跡】
左から、開発元の韓国WeMade Entertainment開発本部長のオ・ホウン氏、開発プロデューサーのソク・フン氏。ソク氏は大阪でフィギュアを買い漁るほどの日本マニアなのだという(画像左)
両氏は本作の軌跡を話した後、日本展開について言及。「新生FFXIV」や「PSO2」といった日本製MMORPGタイトルに触れながら、「フェロー」システムはグローバルで通用するコンテンツであり、また大の日本ゲームファンであるソク氏が日本に向けたコンテンツ作りを志すことで、「韓国製MMORPGの楽しさを日本のユーザーに提供したい」とした

両社の強みを活かして「二人三脚」の共同パブリッシング

NHN PlayArt MMO事業チームICARUS運営プロデューサーの大津卓也氏
共同パブリッシングにすることで、より多くのプレーヤーに遊んでもらうことを目指す

 共同パブリッシングについての説明は、NHN PlayArt MMO事業チームICARUS運営プロデューサーの大津卓也氏が行なった。

 今回、「ICARUS ONLINE」はWeMade OnlineとNHN PlayArtの共同パブリッシングという形でゲームが準備されているが、その意図には、両社のゲームプラットフォームであるハンゲームとGAMEcomの両方でプレイできるようになるため、その分より多くのプレーヤーに楽しんでもらうことを狙いとしている。

 現在の体制は「両社分け隔てなく二人三脚」とのことで、NHN PlayArt側ではネットカフェ展開や推奨PC手配などを行ない、WeMade Online側ではローカライズや音声収録、公式サイトの制作など、両者の強みを活かす形での共同プロデュースを行なっている。共同実施の企画も進行しており、MMORPGの楽しさを改めてユーザーに訴求していきたいとした。

 また詳しいことは大津氏からは明かされなかったが、ハンゲームは今後もMMORPGには注力していくとし、「2015年もハンゲームに注目してください」と大津氏は語った。

 このほか、会場ではWeMade Online PC事業室ICARUSチーム広報プロデューサーの横山遼氏より、サービススケジュールが公開されたほか、ビジネスモデルがアイテム課金制であることが発表された。

NHN PlayArtでは今後もMMORPGをパブリッシングしていく予定。いわく「2015年のハンゲームにご期待」とのこと
WeMade Online PC事業室ICARUSチーム広報プロデューサーの横山遼氏からは、サービススケジュールなどが発表された
様々なコラボレーションも実施する予定。第1弾はバンタンゲームアカデミーと実施する「コスチューム」デザインコンテスト。ほかにもアニメとのタイアップも予定されているという

(安田俊亮)