WeMade、MMORPG「ICARUS」発表会&プレイレポート

目玉はドラゴンに乗る空中戦。地と空を往来する壮大ファンタジー


11月8日~11日開催

会場:韓国釜山BEXCO


 韓国・釜山で開催されているゲームショウ「G-STAR 2012」の会期1日目にあたる11月8日、韓国WeMade Entertainmentは新作MMORPG「ICARUS」の発表会を実施した。

 「ICARUS」は、これまでタイトル名を「NED」として発表されていたMMORPGで、様々な動物に乗れるシステム「フェロー」などが特徴となるMMORPG。制作には7年から8年かけているということで、開発チーム自ら「Never Ending Develop(永遠に終わらない開発)」と冗談が囁かれていたほど力が込められているタイトルだ。

 今回心機一転されたタイトル名には、タイトル自身、そしてWeMadeの「飛翔」という意味と、タイトルを改めたことで必ずサービスを開始するという断固たる思いが込められているという。今回は発表会と合わせて、「ICARUS」を遊ぶ機会を得たので、こちらを合わせてご紹介したい。

 なお、WeMadeでは「G-STAR 2012」でのテーマとして「2つの翼」を掲げており、「ICARUS」がその一翼、そしてスマートフォン用モバイルゲームの新作ラインナップをもう1つの翼として打ち出している。モバイルゲームのタイトルについては、また別項にてご紹介する。

【「ICARUS」トレーラー】




■ 「フェロー」システムの進化により、旅の中心は空中へ

「ICARUS」開発チーム責任研究員のソク・フン氏
「フェロー」システムは進化し、ドラゴンに乗りながらの空中戦が目玉のコンテンツとなるのようだ

 発表会には「ICARUS」開発チーム責任研究員のソク・フン氏が登壇し、「ICARUS」の特徴を話していった。「ICARUS」は、聖なるドラゴン「クラインサイド」の支配に成功した英雄「イカロス」が、モンスターを調教して仲間にする方法を広く伝授した世界で繰り広げられるMMORPG。ソク・フン氏は、本作の特徴を「連携技システム」、「フェロー」、「勢力システム」の3点で紹介した。

 「連携技システム」では、スキルのコンボが重要視されており、スキルを繋いでいけば敵を空中に打ち上げ、そこからさらに叩き落とすといったダイナミックなアクションが味わえる。

 「フェロー」システムでは、空中のモンスター(フェロー)に乗ってプレイできるようになった。地上のフェローに乗るというところまでは「NED」時にも公開されていたが、今回登場したのは「ドラゴン」。ドラゴンの背中に乗って空中を飛び回り、巨大なドラゴンと対戦したり、他のプレーヤーとの空中戦や地対空の戦闘、また空を飛び回る集団同士での戦闘など幅が広がっている。

 3点目の「勢力システム」は、ギルドをさらに発展させたシステム。ギルドが成長するとそのまま大規模な「勢力」となり、勢力のマスターは1つの城を統治することになる。城の中では様々にいるNPCと関係を築いたり、物資の生産などを行なって城の環境を整えていくほか、敵対勢力の評判を下げて足を引っ張る「妨害工作」という政治的な戦略も必要になってくるという。

 韓国でのサービス開始は2013年の後半を予定している。日本でのサービスは未定だ。


職業は比較的オーソドックスな5種類が用意されている

ソク氏が掲げた「ICARUS」の3つの特徴


■ 試遊でドラゴン搭乗を体験。広いフィールドにも好印象

特徴として挙げられた3つのうち、今回の試遊バージョンでは特にドラゴンへの搭乗が楽しめた

 Wemadeブースでは、「ICARUS」の試遊ができた。今回試遊できたのは、ゲームの序盤における戦闘から、ドラゴンをフェローにして戦う空中戦まで。

 ゲームエンジンに「CryENGINE 3」を採用しているグラフィックスは、水の揺れや溶岩の噴出に至るまで精緻に作られており、プレイ上ではフィールドが大きく変わるムービーシーンを除いてフィールドはほとんどシームレスに行き来できた。

 バトルはターゲティング方式で、スキルを敵に叩き込んでいくというオーソドックスなシステムだが、特定のスキルは連続で出すことでコンボとして繋がるようになっている。空中に対して有効だったり、敵を引き寄せるようなスキルがあったりするので、プレーヤーがスキル間の繋がりを研究しながらコンボを発見していくようになっている。

 そして、試遊のトリとなっていた空中戦は最大の目玉だ。ドラゴンをフェローとして獲得するには特有のスキルを発動してから背中に飛び乗るというアクションが必要となっており、飛び乗った後も暴れるドラゴンを手なづけるという演出が入った。

 それまでトコトコと地上を歩くしか移動方法がなかったのに対し、ドラゴンを支配した直後からいきなり空中を飛び回れるようになるので、爽快感は抜群だ。フィールドが広く設計されているのも活きていて、地道に進んできた場所をひとっ飛びできるのが醍醐味となっていた。なおドラゴン搭乗時は武器が巨大なボウガンへと変化し、スキルもフェロー用のものへと切り替わった。騎乗することで戦闘方法が変わってくるのも、フェローシステムの特徴の1つだろう。

 試遊バージョンではこの直後に巨大なドラゴンが現われて戦うハメとなり、自由に飛び回っている暇がほとんどなかったが、主要なシステムとなる空中戦の面白さを感じることができた。今後は空中でのチーム戦などの要素が加わるということで、操作や連携の点で、今までのMMORPGとは違った体験が待っていることとなるだろう。


【スクリーンショット】
スタート直後は、牢屋の中を魔法使いらしき人物に導かれて進んでいく
パーティーで上に乗れる巨大すぎるマンタも登場。空中を進行するが、このあと撃墜される
ドラゴンに乗った後も調教シーン。レベルの高い「フェロー」を獲得するには何かしらのステータスが必要になってくるのかもしれない

(2012年 11月 9日)

[Reported by 安田俊亮]