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ニコニコ自作ゲームフェスの受賞作品を実況生主が60作品48時間プレイ

GAME Watchでもオススメを選んでみた

8月15日21時 配信

現在、募集中の「ニコニコ自作ゲームフェス4」

 ドワンゴとニワンゴは、動画サービス「niconico」の「ニコニコ生放送」にて、実況生主が48時間ぶっ続けで60タイトルを遊び倒す番組「自作ゲーム60作品48時間ぶっ通しゲーム実況」を配信する。

 番組で取り上げられるタイトルは、「ニコニコ自作ゲームフェス3」で応募総数299タイトルの中からみごと受賞したゲームタイトルに加え、現在開催中の「自作ゲームフェス4」の応募作品、「ニコニコ超会議3」のステージでも盛り上がった「ニコニコ超大富豪」など60タイトルとなっている。

 ちなみに、「ニコニコ自作ゲームフェス」は、「ニコニコ生放送」という媒体を通じ、「ゲームを作るひと」、「遊ぶひと」、「二次創作をするひと」を繋ぎ、インディーズタイトルならではの面白いタイトルを、より広くアピールする場として作られた。

 「ニコニコ自作ゲームフェス3」は2013年12月から2014年4月まで開催され、全299作品もの応募が寄せられた。受賞作の作者には賞金が贈られ、大賞だけでなく、様々な視点で選ばれた多くの賞が設けられているのも特徴の1つ。第4回目を迎える「自作ゲームフェス4」における作品の募集も7月17日よりスタートとなった。東京ゲームショウの同社ブースでは応募作品の紹介が行なわれ、11月には受賞作が発表されることとなっている。

 ということで、僭越ながら「ニコニコ生放送」さんの要請に応える形で、今回の番組配信にあわせ、GAME Watchでも60タイトルの中からオススメのタイトルを選んでみた。今回、選出した基準は好みによるところが大きいため、万人の人が楽しめるかどうかはわからないが、いずれのタイトルもレベルは高いことだけはここに記しておく。

 ということで、GAME Watch編集部記者を務める船津が選択した5タイトルを紹介する。

「InvisibleFear」

作成者:ハイム氏

 宇宙船の中で目に見えないエイリアン相手に死闘を繰り広げるホラーゲーム。

 エイリアンに近づくと音声で知らせてくれる、音声レーダーを頼りに探索。エイリアンに近づけば近づくほどビープ音の間隔が短くなる、神経質な音にビビりながら暗い宇宙船の中を歩いて行くのは非常に恐い。音楽もノイジーで雰囲気抜群。探索していると、廊下の果てで仲間がエイリアンに応戦するもむなしく、無残にやられ床に伏しているといったシーンも描かれ、絶望的な状況に拍車をかける。

 実際の所、音声データを頼りに戦うのは映画やゲームでも定番と言えるが、Unityでこれだけのものを作り上げているのはすごいと感じた。ぜひクーラーの効いた部屋で、ひとりでビビりながらプレイしていただきたい。

・同作のホームページ
http://saix.onmitsu.jp/IF.html
・紹介動画
http://www.nicovideo.jp/watch/sm22948988

「マージカルマン イトア」(Margikarman ItoA)

作成者:ゆうやけ氏

 幽霊となった自分が自覚がないままに、いまだ現世に縛られている原因を探っていくRPG。現世にもどり、家族や友人達の会話から自分の居ない世界を知らしめられる展開は胸に響くものがある。

 幽霊としての時間も限られている中、死者の世界と現世を行き来しながら、己の死と向き合って行かなければならない。シナリオが非常に秀逸なので、色々と考えながらプレイして欲しい1作。

・同作のホームページ
http://yuyak106.wix.com/area106
・紹介動画
http://www.nicovideo.jp/watch/sm22807927

「オトノハコニワ」

作成者:CreaGameProject

 3D空間に点在する「点(ボールのようなもの)」をほかの「点」に当て、庭と曲の要素となる「線」を作っていく。……こう聞くと今ひとつピンとこないが、「点」をほかの「点」に当てると音が発生する。これをどんどん繰り返すことで、音楽を奏でることができる。ある意味、新しいタイプの音ゲーとも言えるシステムだ。

 圧倒的に音色が美しく、また、「点」をほかの「点」に向かって投げると草が生えたり蝶が舞ったり、面が変われば鳥居や灯籠ができあがるなど、シュールながらも美しいグラフィックスで見た目にも気持ちいい。

 とにかくインターフェイスがこれまでに無いこともあって、一瞬戸惑うが、美しい音色とグラフィックスに酔いしれていただきたい。

・ダウンロードサイト
https://drive.google.com/file/d/0ByK4W9OIpzLmc3YtbENyQnJUMlE/edit?usp=sharing
・紹介動画
http://www.nicovideo.jp/watch/sm22996480

「雲を掴むような話」

作成者:ブラウンシュガー氏

 絵本のように独特なアートセンスと、作風にどっぷりと引き込まれる2Dアドベンチャー。

 師匠を殺した犯人を時間制限内に捕まえるのが目的。膨大な数が存在する扉をくぐり抜けて逃亡する犯人の行く先をヒントから推理し、そこにトラップを仕掛けて捕まえる。ただ、全体的にダークなおとぎ話の側面を持ったファンタジックな物語で、とにかく雰囲気たっぷり。たぶん好きな人にはたまらない作風だ。

 なかなか推理が難しいようで、自分には手強かったが、それでも充分楽しめる作品だ。スクリーンショットを見て美麗なグラフィックスにピンと来た人は、ぜひともプレイして欲しい。

・「雲を掴むような話」のページ
http://kerogbell.wix.com/mygallery
・紹介動画
http://www.nicovideo.jp/watch/sm23002575

「積層グレイブローバー」

作成者:Kanawo氏

 人類が滅亡し、文明が廃退。ゆっくりと終焉を迎える地で、「あるもの」を探すために墓荒らしの職に就くプレーヤーの物語。一癖も二癖もある仲間達と、入るたびに変わるダンジョンに潜り、スキルを磨くことで宝箱からお宝を盗み出していく。

 凝った作品世界を作り上げただけでなく、ハック&スラッシュのおもしろさをコンパクトに実現している点が良い。プレイ時間は約10時間からとなっているが、コツコツと長く遊べるタイトルに仕上げられている。

・「積層グレイブローバー」のページ
http://teritoma.blog.fc2.com/
・紹介動画
http://www.nicovideo.jp/watch/sm23002838

(船津稔)