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MMORPG「リネージュ2」、7年ぶりの新種族「アルテイア」を先行体験

特殊でアグレッシブなバックグラウンド、戦闘スタイルを紹介

6月24日実装予定

 エヌ・シー・ジャパンのWindows向けMMORPG「リネージュ2」では、6月24日に大規模アップデート「Epic tale of Aden~Ertheia~」を実装する。

 このアップデートの目玉は7年ぶりに実装される新種族「アルテイア」だ。女性キャラクターしか存在しない種族で、独特な形をした耳がチャーミングポイントだ。見た目は可愛らしいが、キャラクター性能はかなり強く、パーティプレイはもちろんソロプレイでも活躍できる。

 今回は実際に、「アルテイア」をプレイできた。サービス開始10周年となる節目にふさわしいキャラクターとなっていたので、そのインプレッションをお伝えしていく。

【「アルテイア」 「グラビティ アンカー」動画】
【「アルテイア」 「サイハズ シーアー」動画】

見た目からは想像できない超アグレッシブなダメージディーラー

「アルテイアファイター」
「アルテイアメイジ」

 「アルテイア」は、女性キャラクターのみが存在しているという「リネージュ2」では異色の種族だ。風の神である「サイハ」が作った種族で、風の精霊の世界の住人だったが、何かしらの異変があり村ごと「リネージュ2」の物質世界に転送されたという設定だ。

 そういう設定もあり、他の種族のスタート地点は「話せる島」だが、「アルテイア」は「ベノン村」というエリアからスタートする。位置関係で言えば、ちょうど「話せる島」の横に「ベノン村」という島が登場した形になる。ちなみに「ベノン村」は、「アルテイア」にとっては初期村だが、他種族にとってはレベル99のキャラクターが入場できるインスタンスダンジョン「ディメンションバリア」の入り口の役割も担っている。

 もう1つ、設定上この種族がユニークなのは、物質世界に転送される過程で能力が封印されてしまったという点。他の種族はレベルを上げ、転職(覚醒)をすることで成長していくが、「アルテイア」はレベルを上げ、能力を“解放”することで成長していく。本来の力を取り戻すため戦うという特殊な設定からも、特別感が漂っている。

「アルテイアファイター」

相手を殴りつけ、物理防御力も下げられる「ダブルサイドアタック」

 「アルテイア」が選択できる系統は、「アルテイアファイター」と「アルテイアメイジ」の2種類。「アルテイアファイター」は、近接戦闘系のダメージディーラーで、格闘武器と軽装備の扱いに特化している。1次解放で「モラウド」、2次解放で「ランカー」、3次解放で「グラビティランカー」と成長していく。

 “ファイター”という名前の通り、拳を使って相手に攻撃を浴びせるという戦闘スタイルだ。例えばレベル5で習得できる「ダブルサイドアタック」というスキルは、相手を殴りつけダメージを与え、更に物理防御力を低下させるデバフを付与する。

 更に1次解放で「モラウド」になるとターゲットを解除して対象の左側に移動しスタンを与える「レフトサイドステップ」、2次解放で「ランカー」になると、同じくターゲットを解除して後ろに下がりHPを回復するスキル「バックサイドステップ」を習得し、右に左に後ろにと軽快なステップで敵を翻弄しながら戦えるクラスだ。

 3次解放で「グラビティランカー」になると30秒間HPが1から減らなくなる「マインドオブスティール」や遠距離攻撃を無効化させる空間を作る「スポレーション」という強力なスキルを覚えるので、PvPでも高い性能を発揮しそうだ。

【スクリーンショット】
遠距離攻撃を無効化する空間を作る「スポレーション」など時空を操るスキルを持っている

「アルテイアメイジ」

「メナス」のスキル「ストームアイ」。自己バフをかけながら戦うのが特徴だ

 一方の系統、「アルテイアメイジ」は両手魔法鈍器を装備しており、ローブの扱いに特化しているクラスで、これまでの「リネージュ2」には登場しなかった、強力な“近接魔法攻撃”ダメージを相手に浴びせるクラスだ。「アルテイア ウィザード」から1次解放で「メナス」、2時解放で「ストームメナス」、3次解放で「サイハズシーアー」へ成長する。

 こちらは系統の名前に“メイジ”と入っているものの、敵に接近して近接魔法を使って戦うので、一般にイメージされる魔法使いらしくない戦い方になる。メインになるのは「ハイドロアタック」というスキルで、電撃が流れる風の球体を割って相手にダメージを与える。1度使うと通常攻撃の様に相手との戦闘が終わるまで連続で発動し続ける攻撃スキルだ。

 1次解放で「メナス」に成長すると物理、魔法クリティカル確率を上げる「ストームアイ」や、物理、魔法クリティカルの被ダメージを減少する「アルティメットスコール」というスキルを習得するので、自己バフを掛けながら戦うというスタイルになる。

 「アルテイアメイジ」系統は打たれ弱いという弱点はあるが、姿を隠しつつ移動速度を上げて移動できる「アシミレイト」というスキルがあるので、危なくなったら姿を隠し敵から離れて体制を立て直すことも可能だ。

 3次解放で「サイハズシーアー」へ成長すると全てのデバフを解除し、一定時間ターゲットされなくなる「イリュージョンウィンド」や、ハイド状態になりながら自身のHP、MPを回復する「ウィンドハイディングプレイス」など、姿を消して自由自在に動き回れる。こちらもPvPで活躍できそうだ。

 「アルテイア」は実際にプレイしてみると、両クラスとも見た目からはとても想像できないくらいの超攻撃的なキャラクターだった。全体的に派手なスキルが多く、爽快感もあるのが印象的だ。特に既存プレーヤーは「今から新しいキャラクターを育成するのはちょっと……」と思われるかもしれないが、それに見合うだけの魅力を持っている種族だと感じた。

【スクリーンショット】
「ウィンドハイディングプレイス」などのスキルでハイド状態になれる。敵と距離を撮ったり、偵察したりと使い方次第で活用の幅が広がる

新ステータス「CHA」、「LUC」が追加に。「アルテイア」のみが扱える新能力「錬金術」

 今回のアップデートでは、全てのキャラクターに「CHA」(CHARISMA)と「LUC」(LUCKY)というステータスが新たに追加される。

 「CHA」は戦闘能力全般に影響をあたえるステータスで、「攻撃力」、「防御力」、「攻撃速度」、「魔法力」、「魔法抵抗」、「魔法速度」、「最大HP」、「最大MP」、「最大CP」を上昇する効果がある。

 一方の「LUC」はパラメーターが高ければ高いほど「幸運」が発動する。「幸運」はゲーム内の様々な場面で効果を発揮し、例えばアイテムエンチャントなど制作時に「幸運」が発動すれば100%の確率で成功したり、「スポイル」、「スウィーパー」、「プランダー」使用時に幸運が発動すると2倍のアイテムが獲得できる。

 「CHA」、「LUC」は共に、アイテム「染料」を使用することで成長する。新しいステータスの「染料」は「アルテイア」のみが使用できるスキル「錬金術」で作成できるが、逆に言うと「アルテイア」が居ないと「CHA」や「LUC」のパラメーターを上げることはできない。

 「錬金術」は「調合」と「変換」に分かれており、「調合」では何らかのアイテムを組み合わせて「ウィンドストーン」というアイテムを生成する。組み合わせるアイテムは一部のクエストアイテムなどを除き、「アデナ」からポーションまで価値をもったあらゆるアイテムの組み合わせが可能だ。

 「変換」では調合で入手した「ウィンドストーン」とアイテムを組み合わせることで新たなアイテムを入手する。「変換」でしか作成できないアイテムもあるそうで、先ほど登場した「染料」もこの方法でしか入手できない。「アルテイア」はプレーヤーキャラクターとしても魅力があると同時に、他のキャラクターのステータスアップにも役立つので、まずはチェックしてみるといいだろう。なおこれらのレシピは、「アルテイア」の初期エリアの「ベノン村」で習得できる。

(八橋亜機)