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【E3 2014】純国産Xbox Oneタイトル「D4: Dark Dreams Don't Die」試遊レポート

Kinectでもコントローラーでも楽しめる本格サスペンスアドベンチャー

6月10日~6月12日開催(現地時間)



会場:Los Angeles Convention Center

 「Xbox Media Showcase」2報目は、純国産Xbox One専用タイトル「D4: Dark Dreams Don't Die」の試遊レポートをお届けしたい。「D4」はダウンロード専用タイトルで欧米、日本で2014年発売予定。ビジネスモデルは昨年の発表時点から若干変化があったということで、1エピソードずつの小売りではなく、まず始めにプロローグと1章、2章の3本のエピソードをセットにして発売する予定で、その先は、エピソードごとの個別販売となる。価格は未定。

「D4: Dark Dreams Don't Die」試遊コーナー。数少ないKinect対応タイトルのひとつだ
記憶の籠もったオブジェクトに触れると、“過去がやってくる”。この感覚が新鮮でおもしろい
謎のヒロイン アマンダ。敵ではないようだが、味方とも言いがたい雰囲気

 「D4」は、日本のデベロッパーアクセスゲームズが開発しているサスペンスアドベンチャー。ディレクターは「レッドシーズプロファイル」や「ロード オブ アルカナ」などを手がけた日本人ゲームデザイナーSWERY氏。

 今回のプレイアブルデモではプロローグの1部分を切り取ったE3専用バージョンを日本語版でプレイすることができた。Kinect、コントローラーのどちらでもプレイできるということだったので、せっかくなのでKinectでプレイしてみた。

 「D4」は、妻を殺害され、その死をきっかけに記憶喪失となった主人公が、“記憶の籠もったオブジェクトに触れることで過去に飛べる”という特殊能力を駆使して事件の謎に迫っていくというストーリーになっている。

 デモでは、風呂の浴槽に寝転がっているところからはじまり、部屋のオブジェクトに触れながら、少しずつ主人公の感覚と、プレーヤーの感覚をシンクロさせていく。両手をおでこに当てることで、シーン内でアクセス可能なオブジェクトがわかるようになっており、それをヒントに様々なオブジェクトに触れていく。

 戸棚を空けたり、ドアを開けたり、あるいは体(視点)の向きを変えるのは、すべて手を横に払ったり、上から下へ、下から上へと手を動かすことで行なう。酒瓶やアルバム、テレビなどのアクセス可能なオブジェクトは、まずカーソルをオブジェクトに合わせて、次に手を握り込むことで選択となる。あまり前例のないUIのため、戸惑うかなと思ったが、実際に操作してみると、まったく迷わず直感的に操作することができた。ただ、ずっと手を中空にぶらぶらさせておくのは疲れるので、体に肘を密着させる感じで操作すると疲れずにプレイできた。

 今回のデモで特に印象的だったのはカットシーンだ。先述した“記憶の籠もったオブジェクトに触れることで過去に飛べる”特殊能力は、特別な機会に限らず、結構頻繁に使用機会があり、たとえば酒瓶に触れると、妻の記憶が蘇り、あたかもその場に妻がいるかのように、そのビンにまつわる妻のエピソードがカットシーンで紹介される。

 これは筆者が勝手に勘違いしていたことだが、“主人公が瞬間的に過去に行く”のではなく、オブジェクトを触媒に“過去がこちらにやってくる”という演出になっている。この現在と過去が現実世界でオーバーラップしながら物語が進んでいく感覚が何とも奇妙で不思議な味わいがある。

 デモは、自宅に勝手に居候しているという謎の女「アマンダ」が家に来て、ドアを開けると襲いかかられ、QTE(Quick Time Event)でこれを退けると終わりとなる。QTEは、彼女の動きに合わせて、手を斜めに動かしたり、両手を上げたりすることで対処していく。トドメは、右手を前に突き出して彼女の髪を掴み、右手を手前に引き戻す動作で彼女を捕まえる。

 SWERY氏によれば、これはプロローグシーンのほんの序盤で、チュートリアルは別途用意されるため、操作を学びながら遊んでいけるという。エピソード毎の小売りから、3エピソードまとめて発売する形にしたのは、ある程度見せないと物語がわからず、魅力が伝わらないからだという。ローカライズの仕様は音声は英語のままで、字幕とメニュー周りのみが日本語化される。

 SWERY氏は、Kinect無しモデルについて苦笑しながら「できればKinectで遊んで欲しいんですけどね」と答えながらも、すべての操作はコントローラーでも可能なようになっており、Kinect無しモデルを購入しても遜色なく遊べることを説明してくれた。日本でも2014年発売予定ということで、発売が楽しみなタイトルだ。

【スクリーンショット】

(中村聖司)