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GDC 2014、日本人講演セッションの概要を発表

「Mighty No.9」稲舟敬二氏、「新生FFXIV」吉田直樹氏、「とび森」江口勝也氏らが登壇

3月17日~21日開催

会場:Moscone Convention Center

 3月17日より米国サンフランシスコで開催されるGame Developers Conference(GDC 2014)の日本関連セッションの概要が公開された。

 今年の日本関連のセッションは、2月20日時点で、8組12名。昨年の6セッション(小島秀夫監督の「MGSV」サプライズ登壇も含めると7セッション)と比較すると若干増加している。

 北米のイベントであるGDCとして大いに話題を集めそうなのは、昨年クラウドファンディングで新規プロジェクト「Mighty No.9」を、ローカライズ会社の8-4と共同で立ち上げた、comcept CEO稲船敬二氏の講演「Meanwhile, In Japan」。稲船氏はGDCの常連だが、日本のメーカーによる、クラウドファンディングを使ったフリーミアムビジネスへの取り組みが語られるということで高い注目を集めそうだ。

 また、日本のゲームメディアとして嬉しいニュースとしては、長年グローバルの分野でリーダーシップを取ることができなかったMMORPGの分野において、ついに成功事例をグローバルに向けて発信することができることだ。

 「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」プロデューサー/ディレクターの吉田直樹氏のセッション「Behind the Realm Reborn」は、成功の影にあった壮大な失敗を踏まえ、そこからのリローンチ作業の裏側が語られるという。2012年に実施された「スクウェア・エニックス オープンカンファレンス 2012」で実はすでに1度語ったテーマではあるものの、当時はリローンチ前で、今回はリローンチ後の商業的な成功を踏まえての講演となるため、より具体的で説得力のあるセッションとなりそうだ。

 GDC恒例のポストモーテム系のセッションでは、日本を代表するゲームクリエイターである鈴木裕氏が「シェンムー」を語る。そのほかには、任天堂の大ヒットタイトル「とびだせ どうぶつの森」や、SCEらしいクリエイティビティに溢れた佳作「rain」、そして子供も楽しめるファンタジーアクション「パペッティア」などのセッションが予定されている。

 また、「Exploring the Human Element of BitSummit」では、日本のインディーゲーム事情が語られるほか、GDCを牽引するIGDAの日本支部からは、IGDA日本副代表の中林寿文氏から、福島ゲームジャムに関する取り組みについて語られる予定となっている。

・Meanwhile, In Japan
comcept CEO稲船敬二氏、8-4 Executive Director Mark MacDonald氏

・Behind the Realm Reborn
スクウェア・エニックス コーポレートエグゼクティブ吉田直樹氏

・Classic Game Postmortem: Shenmue
Ys Netプレジデント鈴木裕氏

・Exploring the Human Element of BitSummit
BitSummit director James Mielke氏

・How to Turn a New Leaf at the Animal Crossing
任天堂「とびだせ どうぶつの森」プロデューサー江口勝也氏、ディレクター京極あや氏

・Come Rain or Shine: rain Postmortem
SCEジャパンスタジオ「Rain」プロデューサー 鈴田健氏、ディレクター池田佑基氏

・Revival From the Great East Japan Earthquake by Fukushima Game Jam
IGDA日本副代表中林寿文氏

・Opening a Creative Pandora's Box: Puppeteer Postmortem
SCEジャパンスタジオクリエイティブディレクターGavin Moore氏

(中村聖司)