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NVIDIA、ティアリングやカクつきから完全解放する「G-SYNC」を発表

SHIELD経由でPCゲームをリビングに持ち込む「GameStream」ほか

SHIELD経由でPCゲームをリビングに持ち込む「GameStream」ほか

「GameStream」のアーキテクチャ概念図
PCゲームをSHIELD経由、大画面TVで遊ぶ
閉じたSHIELDは据え置き機ライクにテレビに横付け、操作は別途Blutoothコントローラーで行なう
SHIELDが既に発売されている北米ではバンドルキャンペーンを展開

 日本ではまだ発売されずヤキモキさせるNVIDIA発の携帯ゲーム機「NVIDIA SHIELD」だが、NVIDIAが提案する包括的なストリーミングゲームソリューション「GameStream」の発表とともに更に使い道が広がってきた。

 「GameStream」は、NVIDIAによるクラウドゲーミングのサーバー技術「NVIDIA GRID」と、Kepler世代以降のNVIDIA GPUを搭載したPC、それから件の「SHIELD」と、リビングルームのTVを柔軟につなぎ合わせ、PCゲームのプレイ様式に新たな自由度をもたらそうとするシステムアーキテクチャだ。

 その中で今回、具体的な使い方として紹介されたのが、家庭内のPCで動作するゲームをSHIELD経由でリビングに持ち込む方法だ。

 SHIELDにはもともと、PCで動作するゲームをWiFi経由でリモートプレイする機能が備わっている。今回紹介された方法は、それにひと味加えて、SHIELDが受け取った映像をさらに大画面TVに出力し、ゲーム操作は別途用意したBlutoothコントローラーで行なう、という形だ。この際、SHIELD本体はモニタを閉じ、「コンソールモード」と呼ばれる状態で使うことになる。

 このケースでは、PC→SHIELDの接続はWiFiまたは有線で、SHIELD→テレビの接続はHDMIケーブルを経由する。PC→SHIELDの接続がWiFiの場合、最高解像度は720p@60fps、有線なら1080p/60fpsが出力できる。まあ、全部を有線でつなぐなら、そもそもPCを直接TVにつなげばいいので、実際にはWiFi経由での使用において、書斎のPCゲームをリビングルームに持ち込む、といったメリットが出てくることになる。

 このスタイルではPCをBlutoothゲームコントローラーで間接的に操作することになるため、ゲーム外の操作はどうするか、という問題が出てくる。それはSHIELDでのPCゲームリモートプレイと同様、NVIDIAではSteam Big Pictureの使用を推奨。会場では実際にSteam Big Pictureを使いゲームをブラウズ、「Batman: Arkham Origins」をプレイする様子がデモされた。

 筆者も触ってみたが、多少の入力遅延はあるものの、カジュアルなプレイにおいては許容できるレベルだった。遅延の大半はSHIELD→TV→表示の段階で生まれているとのことで、WiFi経由のネットワークラグや、Blutoothコントローラーの無線遅延等は実際は無視できるレベルにあるという。ハードコアなプレイは無理だが、ある程度リラックスしながらゆるめのゲームを遊ぶなら全く問題なさそうだ。

 といったわけでNVIDIAではGeForce普及戦略の一環としてSHIELDの活用範囲向上に努めており、北米では10月28日より「Holiday Bundle」と題するキャンペーンを展開予定。GeForceを買うとUbisoftの最新ゲームがついてきて、しかもSHIELDを優待価格で買える権利まで付いてくるというものだ。日本では、まずSHIELDが発売されないことには始まらないので、この点は別途NVIDIAジャパンからの続報を待ちたい。

【4K Surround】
4Kテレビのサポートに力を入れるNVIDIAだが、今回は何と4Kテレビ3画面出力機能をアナウンス。会場には「GeForce GTX 780」がたくさん刺さった暖房器具みたいなPCに、4Kモニターを3台つなげた環境で「Assasin's Creed IV: Black Flag」が動作する様子を見ることができた。解像度は6480×3840(およそ2500万ピクセル!)、常時30fpsくらいは出ていて十分にプレイアブルだった。

【GeForce GTX 780 Ti】
発表の最後に、おまけ的な感じで新GPU「GeForce GTX 780 Ti」を披露。性能、発売時期などの詳細情報は全く明かされなかったが、今世代の最上位モデルとしてよりよい消費電力/パフォーマンス効率を実現するものになるという

(佐藤カフジ)