ニュース

史上最大の“コンテンツ”でF1を楽しめる「F1 2013」プレビュー

シリーズの集大成がここに。ドラマたっぷりのシナリオモードもチェック!

9月19日~22日 開催(一般開催日:21日~22日)

会場:幕張メッセ 1ホール~9ホール

入場料:1,000円(中学生以上・前売)

1,200円(中学生以上・当日)

入場無料(小学生以下)

 10月10日発売予定のプレイステーション 3/Xbox 360用F1レースゲーム「F1 2013」は、これまでのコードマスターズ製F1ゲームの中でも特に贅沢なつくりの作品になる模様だ。

 本作品については東京ゲームショウ2013の開幕に合わせ、追加のクラシックサーキットやボーナスカーの情報を公開しているが(関連記事)、今回さらにTGS 2013の会場にて本作の出来栄えを細かく見ることができたので本作でお伝えしたい。

 本作の紹介をしてくれたのはコードマスターズのシニアプロデューサーで、国内向けローカライズを担当する大庭将司氏。本作では「F1 2010」以来、コードマスターズがPS3/Xbox 360向けに製作してきたF1ゲームシリーズの集大成的な作品であると説明してくれた。

 なお本作はTGS2013のセガブース内、パートナー企業ゾーンのコードマスターズコーナーにてプレイアブル出展されている。2013シーズンとクラシックモードの好きなほうで、自由にマシン・コースを選んで走ることができるので、ファンのみなさんは是非いちどご体験を。

「F1 2013」体験コーナー
セガブース内のパートナーズコーナーにプレイステーション3版をプレイアブル出展。理想的なレーシングシート環境で3ラップのレースを体験できる。好きなコースを選べるので、是非得意なコースでチャレンジしてみよう

コンテンツの大幅拡大でF1の魅力を多角的に楽しめる

コードマスターズの大庭将司氏
「F1 2013」のイメージ
新搭載となったクラシックモード
拡充されたシナリオモードで多彩な状況にチャレンジ
各ドライバーの姿も緻密に描かれる

 まずはゲーム内容から見てみよう。「F1 2013」では、最新の2013シーズンのF1シーンを完全再現した上で、1980年代のクラシックシーンも搭載し、F1を多角的に楽しめるゲームになっている。その双方でグランプリモード、シナリオモードといった各種のシチュエーションでレースを楽しめるサブモードが搭載されており、遊びのアプローチはとても柔軟だ。

 走りの質としては、今回改めて製品に近いバージョンを触らせてもらったが、前回始めて触った際にお伝えしたのと同じく、とても気持ちよく走れるドライビングモデルに調整されている印象だ(関連記事)。もちろんリアリズムが犠牲になったわけではなく、各種のアシスト機能を切った状態では、ハンドルコントローラーの必要を強く感じるほど繊細なコントロールが必要になることは変わらない。むしろ、ある程度各種アシストを効かせた状態でのゲームパッド操作の感触に変化があって、前作以上にスムーズに行なえ、とても気持ちがいい。

 その上で、本作の強化点は「コンテンツ」そのものだと大庭氏はいう。特に今シーズンのF1は、来年の大幅レギュレーション変更を控え、昨シーズンとほぼおなじレギュレーションをとっている。そのため非常にコアなファン以外には違いがつかみにくい面があるために、今作ではシリーズの制作を通して準備してきた新コンテンツを投入し、誰もが楽しめる違いを出すことが目標になってきたのだそうだ。

 それが、1980年代をはじめとするかつてのF1シーンを体験できる「クラシックモード」であり、多彩なシチュエーションのレースを体験できる「シナリオモード」の拡充だ。

 クラシックモードについてはかつてお届けした記事でテイストをご紹介したので、今回はシナリオモードを実際に試してみた。

 前作までのシナリオモード、チャレンジモードに比べ、本作のシナリオモードは確かに遊びの幅が広がっている。難易度別に「ルーキードライバー」、「チームメイトバトル」、「チャンピオンシップタイトル」、「ファイナルシーズン」というカテゴリーがあり、それぞれに1ダース程度の個別のシナリオが収録されているのだ。

 各シナリオはどれも勝利条件が違っていて、たとえばあるものは下位コンストラクターのマシンで最後尾グループの脱出を目指したり、あるものはチームドライバーよりも上位を目指したりと、1位を狙うものばかりでないことが特徴だ。

 スタート状況もそれぞれ違う。あるシナリオでは当初からペナルティを受けていたり、ラスト数周でのピットストップが必要な状況が与えられたり、あるいは何らかのマシントラブルを抱えていたり、あるいは天候の問題が存在したりするのだ。いわば、普通にレースをしているだけではなかなか遭遇しにくい、興味深い状況を手軽に体験できるというモードになっている。

 筆者もチャレンジしてみたが、例えば「ライバルに10秒差をつけろ」という感じでゲーム的な目標がハッキリしているだけに、プレイにも力が入って面白い。難易度は結構手強い感じで、最も簡単な「ブロンズレベル」でのクリアも、少しは練習しておかないと達成できない感じだ。「シルバー」、「ゴールド」以上はもっとやりこみが必要になりそう。

 とはいえ1つのシナリオで走る距離は3ラップ程度であり、5分~6分程度で完結するので何度も何度も繰り返しチャレンジできる。毎回同じ条件からスタートできるので、テクの練習にも最適。これを通じてワザを鍛えていくのはとても楽しそうだ。

 そして「クラシックモード」。大庭氏によれば、これは実は何年もかけて苦労して準備してきたコンテンツなのだそうだ。F1関係は権利の管理が非常に厳密で複雑であることがその理由のひとつだが、コードマスターズとしては本作をF1ゲームのバイブル的な存在にしたかったこともあり、本モードの搭載は長年の念願であった。

 これについては発売後にもさらに拡充されていく。第1弾として本作の発売日に2つの有料DLCを用意。ひとつは、過去のF1で使われていたコース、「ESTRIL」、「IMORA」を追加する「クラシック トラック パック」だ。もうひとつは、90年台のクラシックマシンを多数追加する「90年代 クラシックパック」と、いずれもクラシックF1シーンに注目したコンテンツとなっている。

 90年代は空力的・メカニカル的に大きく進化した時代で、F1マシンのデザインは80年代から大きく変化、洗練されている。日本でも90年代はF1の人気が高く、地上波での放送も行われていたので、愛着のある方も多そうだ。

 といった、幅広いF1ファンの琴線に触れるコンテンツを大幅に拡充してきている「F1 2013」。もちろん、最新の2013シーズンはシリーズの伝統として完全再現され、「キャリア」をはじめとする各種モードでじっくり遊ぶことができるので、F1ファン・レースゲームファンの皆さんは本作の発売を楽しみにしていて欲しい。

Amazonで購入

(佐藤カフジ)