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「ミニ四駆ジャパンカップ2013」東京大会開催

ナイアガラスロープの攻略完了! ギリギリのスピード勝負に

7月15日開催

会場:品川シーサイドフォレスト・オーバルガーデン

 タミヤは6月23日、品川シーサイドフォレスト・オーバルガーデンにて、ミニ四駆全日本選手権「ミニ四駆ジャパンカップ2013」のエリア代表決定戦・東京大会を開催した。エリア代表決定戦は東京や大阪だけでなく、日本全国14の会場で行なわれる。今回はその最初の代表決定戦であり、優勝者は10月27日に行なわれる「チャンピオン決定戦」に出場できる。

 「ジャパンカップ」は昨年13年振りに復活を果たし、今年は2,035人という過去最大規模の参加者が集まる盛況ぶりとなった。採用コース「スーパークライムサーキット2013」は、昨年選手達を苦しめた「ナイアガラスロープ」に加え、急勾配のロングカーブという「スーパーデルタバンク」が配置され、昨年以上の難コースとなっている。しかし、選手達はこのコースを攻略しており、完走者の多い、セッティングの腕が問われる熱い戦いが繰り広げられた。

昨年苦戦したナイアガラスロープも楽々攻略! 難関コースをクリアしていく選手達

スーパーデルタバンクが目立つ今回のコース「スーパークライムサーキット2013」
他にも様々な要素が盛り込まれている、難易度の高いコースだ

 「ジャパンカップ2013」東京大会では参加選手数2,035人という非常に多くの選手が参加した。コースの周りは常に黒山の人だかりで、女性や家族連れも多かった。シートを広げセッティングを行なっている人は多く、ミニ四駆人気の盛り上がりを感じさせた。

 2,000人を超える参加選手のため、昨年のエリア代表決定戦のように午前と午後で2回挑戦できるという形ではなく、今回は1回だけの挑戦となる。しかも今回の東京大会が「ジャパンカップ2013」の最初となる。選手達はぶっつけ本番という形で難関コースに挑戦することとなった。

 今年のコース「スーパークライムサーキット2013」は昨年よりさらに難易度を上げたコースとなった。最大の特徴は角度30度で斜めに駆け上がる「スーパーデルタバンク」である。角度が急な上距離もあり、マシンのパワーを必要とする。しかも曲がりきった後は一気に下り坂となり、しかもそこからすぐに上り坂があり、その先に急角度の下り坂「ナイアガラスロープ Ver.2」が待ち構えている。

 挑戦するマシンには急角度の上り坂を登り切るパワー、ナイアガラスロープを無事に越えられる安定性が求められる。極めて難易度の高いコースとなっている。しかも今回が最初の大会のため、コースに関する情報はほとんどない。選手達にとって今回の大会での出走の経験や、様々な情報がその後の大会、そしてチャンピオンを目指すための重要なものとなる。

 大会は年齢制限なしのオープンクラスと、中学生以下が参加できるジュニアクラスでの競技が行なわれた。大会は午前と午後で、トーナメント形式で行なわれ、1つのレースでは5人が同時にスタートし、1位の選手だけが勝ち進むことができる。参加希望者は午前の部と午後の部に分けられ、それぞれ予選と予選2まで行なわれた。その後準々決勝、準決勝、決勝となったが、午前の部で予選2まで勝ち進んだ選手は結果として、準々決勝に参加するためにはかなりの時間を待たされることになった。

 昨年のエリア代表決定戦・東京大会では、ナイアガラスロープに多くの選手が苦戦し、完走率が極めて低かった。今回はさらにスーパーデルタバンクが追加されている。昨年以上に完走率が下がり、安定重視のスピードを抑えた車だけがコースをクリアできるのではないか、という予想もあった。

 しかし実際には完走車続出のセッティングでの腕が問われる濃い内容の戦いが繰り広げられた。コースに合わせたセッティングがきちんと行なわれているという印象を受ける車が多かった。特にナイアガラスロープを地を這うように華麗にパスする車が多かった。「いかに完走するか」ではなく、「どこまで速さを追求するか」という、本来のミニ四駆らしい戦いが繰り広げられていると感じた。

 成功率が上がっている理由について運営スタッフに聞いてみたところ、「選手達が昨年でナイアガラスロープを研究しているからだ」とのことだ。選手からも電池量や、ブレーキなどでうまく速度を調節し、コースから飛び出さないように工夫しているという答えが返ってきた。セッティングそのものは「安全重視」の人が多かったようだ。「とにかくスーパーデルタバンクを登り切れるかが心配」といって、ギア比やタイヤの大きさで、最高速度を抑えめにトルクと加速を重視しているという人もいた。

 一方でできるだけ速さを追求し、1回のジャンプで前の上り坂で飛び出し、そのままナイアガラスロープそのものを飛び越えるという大胆な作戦に出る人もいた。小さなジャンプを何度もしてバランスを崩すより、大ジャンプで一気に飛び越えてしまおうというのだ。これはとても見応えがあった。しかし大ジャンプは着地が難しい。かなりハイリスクハイリターンの走りだと感じた。選手達は昨年1年でコースの攻略を考え、今回のコースに自分なりのマシンを組み上げ「スーパークライムサーキット2013」に挑んでいた。

 スーパーデルタバンクは上り坂はもちろん、下り坂に大きな難関がある。特にレーンによって走る距離が違い、外縁だとかなりの距離を下ることになり、ミニ四駆に想像以上の加速を与えてしまう。そうなると、ナイアガラスロープでの安定性に大きな影響を及ぼしてしまう。大ジャンプをしてしまう車の何台かは、この加速で意図しないジャンプをしてしまった車もいたようだった。

 昨年に比べナイアガラスロープでのコースアウトが少なくなっていたのは、攻略が進んだという部分に加え、ナイアガラスロープの直線部分が前回のものの半分になっているところも大きいようだった。前回は登り切ってから急勾配の坂までの距離が長いため、その間に加速されかなりの速度で下り坂に突っ込む設計となっていた。今回はここが短くなったため、加速がそれほど増す前に坂に入るようになっている。難易度を上げている一方で、完走しやすいコースとしても前回以上に検討されていると感じた。

 公式ページでは車載カメラによるコースを走る映像に加え、運営スタッフによるコース解説を見ることができる。さらにタミヤは学研から「タミヤ公式ガイドブック-ミニ四駆-超速ガイド2013」という本を出しており、ここに運営スタッフが「ジャパンカップ 2013」のためのセッティング例を提示しているという。大会を盛り上げるため、運営側も様々な工夫をしていると感じた。

【"スーパークライムサーキット2013"車載カメラの映像】

【ジャパンカップ2013 東京大会 予選】

【ジャパンカップ2013 東京大会】
多彩なギミックの詰まったコース。完走者は多かったが、やはりコースアウトが最も多かったのがナイアガラスロープだった
中学生以下のジュニアクラスも同時に行なわれた

(勝田哲也)