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「ダークソウルII プレスカンファレンス」を開催

キーワードは“GO BEYOND DEATH〜死の向こうへ〜”

会場:バンダイナムコゲームス 未来研究所内 ファンシアター

会場であるファンシアターの入口には、リアルサイズの篝火オブジェが飾られていた

 フロム・ソフトウェアおよびバンダイナムコゲームスは、プライベートショー「Global Gamer’s Day in JAPAN」にて、プレイステーション 3/Xbox 360/PC向けに発売される「DARK SOULS II」のプレスカンファレンスを開催した。

 「DARK SOULS II」は、前作「DARK SOULS」が全世界累計236万本を売り上げ、“心が折れそうだ”と表現されるシビアさと、それを乗り越えた先の達成感をウリにしたダークファンタジーRPG作品の正当続編。本作の続報を心待ちにしていたというゲームファンの人はたくさんおられることだろう。

 「DARK SOULS II」については、昨年にロサンゼルスで開催されたVideo Game Awards 2012にて正式に開発が発表され、ティザートレイラーが公開されたが、それ以降は大きな発表はなかった。だがもちろん、開発はその後順調に進んでおり、いよいよこれからは徐々にその姿を現わしていくということで、今回のカンファレンスが開催された。今回、新映像、新スクリーンショット、実機によるデモプレイが披露された。

【公開された最新プロモーション映像】

キーワードは“GO BEYOND DEATH〜死の向こうへ〜”

フロム・ソフトウェア代表取締役の中島英一氏。「DARK SOULS II」のタグラインとそこに込めた意味を紹介した

 まずはじめに壇上に登場したのは、フロム・ソフトウェア代表取締役の中島英一氏。中島氏からは挨拶とともに、「DARK SOULS II」がどんなゲームなのかを表すコンセプトキーワードが明かされた。

 中島氏は、「“『DARK SOULS II』はやっぱり滅茶苦茶に難しい作品になるのか?”という点がファンのみなさんが最も気にしているところではないか」と語り、それに対して一言で表現したいとして、タグライン(製品の優れた点をわかりやすく伝えるという言葉)の入ったキービジュアルを紹介した。

 そこに記されていたのは“GO BEYOND DEATH〜死の向こうへ〜”という言葉だ。「死の向こうへ、とあるように、プレーヤーのみなさんには(向こう側へ行ってしまうほど)心の折れるぐらいに死んで頂くことになります。ファンの皆様は、覚悟してその日をお待ち頂ければと思います」と、中島氏は笑顔で語った。ファンのみなさんにとっては、この言葉だけで身が震えるような熱い想いがこみ上げるのではないだろうか。

 気になる発売日や価格については、今年6月に米国ロサンゼルスにて開催されるトレードショー「E3」以降に発表するという。また、「E3」以降にはユーザー体験会のようなイベントの開催も予定しているとのことだ。

「DARK SOULS II」のキーワードは“GO BEYOND DEATH〜死の向こうへ〜”
前作は累計236万本を販売。「DARK SOULS II」は2013年のE3以降に発売日や価格等が発表される

“誠実に殺す”。ディレクター谷村唯氏による実機デモ映像を使ったコンセプトや新要素の紹介

「DARK SOULS II」ディレクター谷村唯氏。実機デモプレイの映像を交えながら、コンセプトや新要素を紹介した

 続いて壇上に上がったのは、フロム・ソフトウェア「DARK SOULS II」ディレクター谷村唯氏。谷村氏からは、開発中の画面を上映しつつ、本作の新要素やそのコンセプト、開発テーマが紹介された。

・シリーズコンセプト
 達成感のための、乗り越えるべき高い難易度
 苦しみや喜びを他のプレーヤーと体験できる、ゆるい繋がり

 シリーズを通してのコンセプトは2つ。ひとつは「達成感のための、乗り越えるべき高い難易度」というもの、もうひとつは「その苦しみや喜びを他のプレーヤーと体験できる、ゆるい繋がり」というものだ。この2点は今作でも揺るぎない信念を持って守り、開発を続けているという。

・コンセプトポイントその1「新開発したグラフィックスエンジン」

 「DARK SOULS II」の開発において最初に目指したのは“表現力の向上”で、1から作り直したグラフィックスエンジンを用いて開発が行なわれているという。重要な要素として“世界の没入感”があり、世界に深く没頭し、孤独を感じながらも、他のプレーヤーとゆるく共感しあう。その没頭のためにも表現力の向上が必須であり、空気感や光や影の表現に特に力を入れているそうだ。

今作でも、プレーヤーの拠点となる「篝火」は健在

 ここからは実機デモプレイの映像を交えながら紹介された。まずは前作からの継承要素。画面にはまず、“篝火”があった。前作でも重要な存在であり、唯一の心安まるポイントだったが、その役割は変わらず。プレーヤーの冒険の拠点になるという。

 画面を見ると、表示類は基本的に前作と共通していてスッキリしている。左上に体力とスタミナのゲージ、左下に上下左右の装備品のアイコン。右下にソウル獲得量と思われる表示もある。

 篝火から進みハシゴを下りると、薄暗い中から敵が迫ってきた。戦闘の様子は、基本的には前作と大きな違いはなく、シンプルかつ駆け引きのあるアクションだ。表現力の向上の一環として、モーションを全てモーションキャプチャーを使って作り直しているという。

 この点について筆者が見た限りだと、そうは言えども動きそのものやリズムなどプレイ感までが前作と大きく違うということは感じられず、前作からのユーザーが悪い意味で驚いてしまうようなことは無さそうだ。細かな部分のリアリティが増したというように思える。また、この映像では両手に剣を持つ“二刀流”で戦う姿も確認できたので、新しい武器種やスタイルにも期待が高まる。

 立体的なステージ構成も前作から引き続いて重要視しているという。篝火からすぐにハシゴを下りたのもそうだし、細い通路を行くプレーヤーの眼下には、マグマのような地面とそこを徘徊する“火のトカゲ”の姿があった。この後に登場するが、坂道やトンネルのような場所もあり、ロケーションの豊富さ、高低差のある立体的な作りに期待できる。

【新スクリーンショット】
巨大な城壁を前に佇む騎士。これから絶望の連続が待ち受けている
朽ち果てた砦を登る。鳥たちが上空で騒ぎ出す。なにやら不吉な予感を受ける
冒険のやすらぎの場所として今作でも篝火は健在
砦内を探索。眼下には、巨大な炎の蜥蜴がうろついている。今作でも立体的なマップ構造は特徴のひとつ
篝火から扉を開けて砦の中へ。ハシゴを下りて進み敵と戦っていた。立体的な作りはより凝ったものになっているようだ

 続いては新要素。映像ではプレーヤーが進もうとしている通路が暗闇で、視界の全く効かない場所になっていた。そこで手前に置かれていた灯火台で松明に火をつけ、松明を片手に持つ。暗闇が照らされ、まともに進めるぐらいには先が見えるようになった。「DARK SOULS II」では、前作よりもさらにリアルな工夫や試行錯誤が求められるのかもしれない。

 明るくなったとは言っても、松明の灯りだけでは周囲が明るいだけでその先は完全な闇のまま。そこに何が潜んでいるかはわからない。慎重に進むプレーヤーの前に、暗闇から沸き上がったかのように敵が迫ってきた。

 敵との距離を保ち、左右に動いて背後に回り込もうとするプレーヤー。背後から致命の一撃を決めてやろうというわけだ。それは前作においても戦いの定石だった。プレーヤーはうまく敵の背後に回り込んだ。あとは致命の一撃を決めるのみ……と思いきや、敵が背後に向かって倒れ込み、プレーヤーは押しつぶされてダメージを受けてしまった。「DARK SOULS II」では大きな隙を突かなければ致命の一撃も防がれてしまうということだろうか。

 気を取り直して戦おうとするプレーヤーの背後に、何か影が動くのが見えた。通り過ぎた暗闇の中を、いつの間にか背後に別の敵が迫っていたのだ。応戦するも松明を片手に持ちながらでは厳しいと判断したのか、松明から盾に持ち変える。途端に周囲はまた暗闇に戻ってしまった。暗闇の中で応戦している様子が見て取れたのだが、挟まれては為す術がなかったのだろう。プレーヤーは息絶えた。

【新スクリーンショット】
暗闇の探索には松明を灯して歩くことに。明かりを確保するか、左手の盾を維持するか、その選択はプレーヤー次第
不気味な深い闇に包まれた長く朽ち果てた階段の廊下。松明を手に慎重に歩く
腐敗した亡者犬。暗がりから騎士へと襲い掛かる
巨漢の鎧をまとった騎士との戦闘。振り下ろされる巨大なメイスの一撃は致命傷必至
灯火台で松明に火を付け、その灯りを頼りに暗がりの地下へ進んでいく。少し先も闇で、潜んでいた巨大なメイスを持った騎士にも、だいぶ近づくまで気づけなかった。応戦するも、もう1体の騎士に挟まれてしまう。最後の2枚の画像は松明を盾に持ち替えたところで、真っ暗になってしまっている

・コンセプトポイントその2「豊富なリアクション」

敵が投げてきた斧を攻撃で叩き落とす
各地にあるという「口の鍵」。この装置に限りある鍵を使うかどうかはプレーヤー次第とのこと

 次はマップや敵で“豊富なリアクション”を生み出すというもの。先ほどの篝火の場所から、今度は別のルートを進んでいく。ルートの自由度も前作以上にありそうだ。前作以上にプレーヤーは“こういう場所はどうやって攻略するのだろう?”と考えたり、プレーヤー間での情報交換をより活発にしてもらえるよう重視しているということだ。

 白い霧を抜けると、屋外の細い坂道の通路のような場所に出た。坂の上には巨大な斧を持った敵が待ち伏せていた。プレーヤーの姿を見るや、その斧を投げてくる。それをプレーヤーは“剣を振ってはじき飛ばした”。武器で叩き落とすというアクションができる。だが、2度目に投げられた斧を叩き落とすのには失敗し、斧がプレーヤーに突き刺さって、息絶えた。

 映像が切り替わって別のマップへ。竜の研究が行なわれていた「竜の実験場」という場所だそうだ。この施設は既に使われておらず、朽ち果てた場所だという。階段を降りると、巨大な古竜の骨があった。その巨大さに圧倒されているかのように眺めていると、その骨が動き始めた。プレーヤーは急ぎその場所を離れていく。これは“マップが生み出すリアクション”の一例ということだ。

 この「竜の実験場」のコンセプトは“静と動”。最初のうちは敵が現われず、「いつ敵が出てくるのか」という静けさからの緊張を感じながら探索していく。

 通路には、人の顔のレリーフのようなものがあった。「口の鍵」という装置だという。この口の中に石をはめ込むと、施設の照明がついて明るくなった。この装置はこの場所だけではなく、各地にあるそうで、それらに対してプレーヤーは“手持ちの鍵を使うかどうかを選択しながら進む”ようなイメージとのこと。全ての装置を万全に活用できるというわけではないのかもしれない。

 危険な雰囲気だけを漂わせる静けさの中、魔物のうなり声が響いた。通路を見ると、扉の格子の奥に魔物の姿が見えた。そこに“格子の隙間から弓矢で攻撃する”。矢は隙間を抜け、魔物に刺さった。怒りに満ちたうなり声をあげる魔物。扉を激しく叩いている。何度も、何度も。すると壁が崩れ、扉が破られて魔物が出てきた。これもまた、敵のリアクションの一例だ。

 このステージのコンセプトは“静と動”だが、この敵との戦いを皮切りに“動”へと変わっていくという。次々に敵が押し寄せ、激しい戦いの連続になるようだ。そのギャップも刺激的なステージとのことだ。

【新スクリーンショット】
巨大な竜の骨が横たわる。ここで待ち受けるプレーヤーの運命とは?
炎で周囲が赤く照らしだされる長い廊下。左右の壁面には絵画のようなものが掲げられている
放った矢が巨大なオーガの腹部をとらえた
白い霧を越えた先で待ち構えていた騎士。投げてきた斧を1つ目は叩き落とすものの、続く2つ目が頭に刺さり、息絶えた
“静と動”がコンセプトという「竜の実験場」。白骨化した巨大な竜がフロアの中央にいる。それを眺めていると、突然動き出し襲いかかってきた
扉の奥に魔物が閉じ込められているのを発見。鉄格子の隙間越しに矢を浴びせると、怒りの声とともに扉をぶち破って襲いかかってきた

 ステージや“死に方のバリエーション”の紹介。まずはトレーラー映像にも登場する「竜の祭祀場」という場所。強い風が吹きすさぶ中、先に見える竜が祭られている塔を目指して吊り橋を渡っていく。周囲の空を無数のワイバーンが飛んでいる。

 吊り橋を渡っているとワイバーンが騒ぎ出し、次々に襲いかかってきた。吊り橋が揺れ、縄が切れ、橋が落ちる。プレーヤーは必死に何かに掴まろうともがくが、そのまま落ちていき息絶えた。谷村氏によれば「ひどい死に方だと思われるかもしれませんが、これにも解法は用意されています」という。

 次は「拷問場」という、地下に罪人が閉じ込められている場所。薄暗いトンネルのような道をプレーヤーが進んでいる。すると何か灯りが音を立てて近づいてきた。何か車輪のついたそれにプレーヤーはひかれて息絶えてしまう。谷村氏によれば、ステージ途中で乱入してきたボスにひき殺されたのだという。「DARK SOULS II」ではこのように、ステージの最後にボスがいるという定型化した構成を崩し、道の途中にボスが乱入してきて、それを倒すこともできるそうだ。また、進む道が別れていて、それぞれの先にボスがいるというような、変則的でバリエーションに富んだ構成を試みているという。

【新スクリーンショット】
ワイバーンが多数に飛び交う吊り橋を渡る騎士
背後から凄い勢いで襲い掛かるシルバーチャリオッツからの逃走。轢かれるとひとたまりもない
騎士が繰り出すレイピアでの一撃。亡者騎士を貫く
亡者となった騎士との戦闘。油断すると、確実に死が待ち受けている
「竜の祭祀場」に続く吊り橋を渡ろうとすると、飛び回っていたワイバーンが襲いかかってきて橋が崩れてしまう。もちろん落ちた先は死だ
前方から突然迫ってきたボス「シルバーチャリオッツ」。避けきれずにひかれ、息絶えた

・開発テーマは「誠実に殺す」

開発では“誠実に殺す”という言葉を共有しているという

 ここまでの紹介を終えて谷村氏は、「“プレーヤーの人にいかに楽しく死んでいってもらえるか”ということをモットーにしている」と語った。それは全て、苦しみを乗り越えた先の達成感のため。開発ではそれらを“誠実に殺す”という言葉で表現し、共有しているということだ。なんとも恐ろしくて楽しい話であり、それこそが求められているコアな部分だと思える。

 また谷村氏は、「フロム・ソフトウェアというのはとにかくいじわるなゲームを作っていると思われがちなのですが、目指しているのは、そこを乗り越えて喜びを感じてもらえる作り。喜んで欲しいから、難しくて手応えのあるゲームを作る。これをモットーにしております」とコメントし、バンダイナムコゲームスと一丸となって、より多くの人に喜ばれることを目指していると締めくくった。

最後にサービスショットとして紹介されたシーン。ジェスチャーの「エイエイオー」をすると、近くにいた獸が一斉に飛びかかってきて突き落とされていた。今作における“リアクション”は、こうしたジェスチャーによっても引き起こされるということかもしれない

今作でも「シールドデザインコンテスト」を実施。秋には「ダークソウル・カフェ」が西麻布に

 フロム・ソフトウェアの宣伝部部長である小倉康敬氏からは、キャンペーン等が紹介された。

 まずは前作でも企画された「シールドデザインコンテスト」が、今作でも行なわれる。ユーザーの方に盾の模様をデザインした作品を応募してもらうというもので、優秀な作品の中でも上位2作品はゲーム中に実際にそのデザインの盾が登場する。また、実際にリアルサイズの盾も制作されプレゼントされる。

 作品の募集は世界中で行なわれ、日本では1種類2作品、海外からは2種類4作品が採用されるとのこと。募集は4月12日〜5月14日まで行なわれる。投稿は4月12日にオープンする公式サイトより、そこにあるデザインテンプレートを元に作成したデザインを送るという流れになる。

前作でも行なわれた「シールドデザインコンテスト」を今作でも実施。優秀作はゲーム中に実際のアイテムとして登場する。4月12日よりコンテストのページが公開されているので、詳しくは公式サイトをご覧頂きたい

 もうひとつは「ダークソウル・カフェ」。西麻布にある老舗カフェ「OZ cafe」の協力のもと、内装やオリジナルメニューなどで「DARK SOULS」の世界を再現する公認カフェだ。この日に紹介された一部メニューでは、キノコ人を連想させるエリンギの丸焼きや、エスト瓶の中身を思わせるドリンクがあった。オープン時期は、2013年秋頃を予定しているとのことだ。

西麻布「OZ cafe」にて今年秋頃に行なわれる「ダークソウル・カフェ」。店内の内装からメニューまで「DARK SOULS」づくしの空間を楽しめる

(山村智美)