カプコン、「イクシオン サーガ」ジャパンプレミア開催
24日からのプレOBT以後の予定を発表。アニメの声優陣も大盛り上がり
東京制作部部長の杉浦一徳氏 |
株式会社カプコンは9月23日、Windows用オンラインチーム対戦アクションRPG「イクシオン サーガ」、およびテレビアニメ「イクシオン サーガ DT」の発表会「イクシオン サーガ ジャパンプレミア」を開催した。
この発表会では、9月24日14時から開始される「イクシオン サーガ」のプレオープンβテスト以降の情報に加え、「イクシオン サーガ DT」の第1話・第2話の試写会や声優陣によるトークショーが行なわれた。
最初に壇上に現われたカプコン CS開発統括 東京制作部部長の杉浦一徳氏は、「オンラインゲームは色々な考え方の人が集まるので、アクション以外の場所にも魅力を持たせようと頑張った。声優さんもスパイスになっているし、アバターもハイエンドなものを用意した。カプコンブランドに恥じないよう作りこんでいる。10月からスタートするが、2カ月間で必ずさらに進化するので、そこも楽しんで見て欲しい」と挨拶した。
【トレーラームービー】 |
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■ プレOBTの後、約2カ月の長期間OBTを実施
プロデューサーの早川泰彦氏 |
まずゲームに関する情報について、「イクシオン サーガ」プロデューサーの早川泰彦氏が説明した。これまで4回のユーザー参加型テストを行なったことを紹介するとともに、そこでの要望の反映率が60%であることを明かした。「オンラインゲームは続ける限り、ご意見はどんどんいただけるので、100%はありえない。また正反対のご意見をいただくこともあるので、そこはきちんと説明していく。今後もこの要望反映率を維持していきたい」と述べた。
今後のスケジュールについては、まずは9月24日14時から27日22時までの約3日間、プレOBTを実施。さらに10月4日からはOBTが行なわれるが、この期間は約2カ月とかなり長期間の予定となっている。この間、11月に「国家戦」アップデートを行なうなど、ゲーム内容を拡張していく。なおOBTのデータは、2012年内に開始予定の正式サービスに引き継がれる。その後も2013年2月に大型アップデートを行なうとしている。
続いてプレOBT以降に追加される新要素が発表された。まずプレOBTでは、イベント戦「天承の儀」が追加される。「承者」と呼ばれるキャラクターをユニオン(ギルド)単位で支持し、同じ承者を支持するユニオンが共闘して、他の承者を支持するユニオンと競い合う。また別のイベント戦として、2大国家が争う「国家戦」が11月に実装される予定。
キャラクターの成長要素としては、従来はキャラクターレベルだったものが、「スタイルスロット」というシステムに変更される。これは武器と、特定のステータスに特化した成長要素を組み合わせたもので、スタイルごとに個別のレベルが設定される。こちらはプレOBTから実装される。
パーティー関連では、プレOBTの段階で、ロビーでチームを組める「パーティーマッチング」機能が搭載される。これにより、予め組んでおいたチームでバトルに参加できるようになる。またOBTでは、実力が近いプレーヤーと戦える「バトルグレード」システムも用意され、どんなチームを編成しても近い実力の相手と戦えるように調整される。さらにバトル時のレベル差によるパラメーター補正も加わり、なるべくイーブンなコンディションで戦えるように調整される。
他にも、ロビーの改修やチュートリアルの実装もプレOBTで行なわれる。チュートリアル用の狭くて丸いステージは、今後は少人数での対戦フィールドなどにも使いたいとしている。
11月の「国家戦」アップデートでは、外見と性能の組み合わせが自由になり、好きな見た目でバトルできる仕組みが導入される。さらに先となる正式サービス時には、CPU相手に戦うストーリーモードも追加。アニメとも絡んでくるさまざまなストーリーや新キャラクターも登場するという。このほかにも、さまざまな部分で改良が加えられる。
サービス面では、プレOBTからハンゲームからもプレイが可能になる。またカプコンの自社サイトであるCOGでは、Twitter、Facebook、Google+、mixiの各オープンIDでもゲームに参加できるようになる。さらに10月4日から公認ネットカフェの展開も開始。取得経験値がアップしたり、アイテムと交換できる「Nコイン」を入手できたりといった特典が用意される。
キャンペーン情報としては、推奨PCがG-TuneとGalleriaの各ブランドから11月中旬に発売される。購入特典としてゲーム内アイテムが付属する。
プレOBTで「天承の儀」に参加者したプレーヤーには、特典武器がプレゼントされる。またOBTでスタイルレベルが10に達したプレーヤーにも、別の特典武器が用意されている。
ゲームの話題に引き続き、コラボレーション企画についても紹介された。アニメやコミック、ライトノベルへのメディアミックスについて、「イクシオン サーガ プロジェクト」と呼称して展開される。これらはいずれも時代や舞台が少しずつ異なる。「それぞれの分野で最も面白い形で展開してもらう」というのが狙いだという。
アニメ「イクシオン サーガ DT」は10月7日よりテレビ東京系にて放映が開始される。以前のイベントで声優当てクイズが行なわれていた「マリアンデール」の声は、福山潤さんが担当していることが明かされた。
コミックは2種類が同時に展開。別冊少年マガジンでは、小宮山優作氏の「イクシオン サーガ」が10月9日発売の11月号より開始。また月刊コミックZERO-SUMでは、双葉はづき氏による「イクシオン サーガ ED」が、9月28日発売の11月号より開始される。こちらはアニメを原作としたコミカライズ作品となる。
ライトノベルは、講談社ラノベ文庫で秋口ぎぐる氏の「イクシオン サーガ 盗賊の傭兵団」が11月2日に発売される。イラストレーターはみやこかしわ氏。
さらにコラボレーション企画として、漫画家がデザインした武器を特典として付属する。10月9日の別冊少年マガジン11月号には、雷句誠氏のコミック「どうぶつの国」とのコラボレーション武器が付属。10月10日発売の週刊少年マガジンNo.45には、吉河美希氏のコミック「山田くんと7人の魔女」とのコラボレーション武器が付属する。
アニメ「イクシオン サーガ DT」のBD第1巻にも特典が付属。「イクシオン サーガ」と「モンスターハンター フロンティア オンライン」の2つのゲームで使用できるコラボレーション武器に加え、「イクシオン サーガ」で使用できる「DTシャツ」が付属する。このほか正式サービス時に、アニメのキャラクターボイスが実装されることが発表された。
■ 声優陣がゲームをプレイ。盛り上がりすぎて2戦目も
ゲームに関する発表が一通り終わったところで、アニメ「イクシオン サーガ DT」に出演する声優陣がステージに上がった。この日登壇したのは、主人公の火風紺役の江口拓也さん、エレクパイル・デュカキス役の神谷浩史さん、エカルラート姫役の三上枝織さん、バリアシオン役の梶裕貴さん、ギュスターヴ役の鈴村健一さん、KT役の斎賀みつきさんの6人。さらに監督の高松信司氏も姿を見せた。
壇上ではアニメの話に入る前に、声優陣によるゲームの対戦プレイが行なわれた。
江口さん、三上さん、鈴村さんの3人と、神谷さん、梶さん、斎賀さんの3人という2チームに分かれての対戦。今回は特別に正式サービスで実装予定のボイスを先行実装しており、江口さん演じる紺の「DTって呼ぶな!」といった思わせぶりなセリフも聞けた。
ゲームが始まると、ゲーム好きの神谷さんが早速「王冠のついてるやつ倒そうぜ!」(ルールで王冠の付いた敵リーダーを倒すと高得点)と宣言して突っ込んでいった。全員がほとんどプレイ経験がないため乱戦になる中、鈴村さんは「やたら神谷が来るんだけど!」と声をあげ、この2人だけはかなり早く順応して、飛び切り熱中している様子だった。
結果は神谷さんの奮戦(ひたすら鈴村さんを狙っていただけともいう)も実らず江口さんチームの勝利。しかしあまりに盛り上がった声優陣が「もう1回やらせて!」と言い出し、急遽2戦目も行なわれることになった。ちなみに2戦目は逆転を繰り返す接戦となり、残り時間僅かのところで自分のチームが勝っているのを知った江口さんが「みんな逃げてー!」と主人公らしからぬセリフを連呼する場面もあった。
プレイ中はとにかく盛り上がり、終わった後も「これは面白い!」、「もっとやりたい」、「普通に遊んじゃった」と口々に好評が聞かれた。江口さんは「今日初めて操作したけれど、すんなり遊べた」、神谷さんは「攻撃が当たらなくても見ていて格好いいので満足」と感想を語った。女性の三上さんも「燃えますね。攻撃が当たった時が気持ちいいです。女の子でもやれますよ」と話していた。
■ ゲームとは対照的、30分間とにかく笑えるアニメ
話題はゲームからアニメへと移り、声優陣と監督によるトークショーが開かれた。現場の雰囲気はどうかという質問に、三上さんは「役者さんたちの魂と魂がぶつかり合うような……熱の入った現場だなと思いました」とコメント。他の声優陣からも「情熱的な現場」という声が聞かれたのだが、そういったコメントが出るたびに、なぜか他の出演者が含み笑いを見せるという妙な空気に。最後に高松監督が「私なりのファンタジーを作りました。お楽しみください」と語り、アニメの第1話・第2話の試写へと移った。
アニメでは、最初に「モンスターハンター フロンティア オンライン」をプレイしている紺が、ゲーム内で女の子に声をかけられ、力になってほしいと頼まれる。それを紺が承諾すると、いきなりシーンが変わる。
エカルラート姫一行が何者かに襲われ、危機に陥っていたところで、紺が空から降ってきて、偶然にも敵のリーダーであるバリアシオンを倒してしまう。エカルラート姫達とともにその場から逃げる紺は、そのまま一行に巻き込まれるように、行動を共にすることになる。
……といった概要は既にアニメの公式サイトなどでもある程度公表されているとおり。話の内容についてはネタバレになるので極力控えるが、1つ重大なことをお伝えするならば、本作は決してシリアスなバトルアニメではない。大半はギャグ要素で占められていて、会場からも度々笑い声が聞こえていた。良し悪しについては2話程度では述べられないが、少なくともアニメに対する期待も不安も、両方まとめて裏切ってくれる内容だ。
試写会の後、再びステージに姿を見せた声優陣。江口さんは「ゲームの壮大なPVや格好いいアクションを見て、(アニメは)どうしてこうなったんでしょうか……」と漏らしていたくらい、シリアスな印象のゲームとのギャップはすごいものがあった。
神谷さんが演じるエレクには、1話目からとんでもない、ある種笑える展開が待ち受けている。それを受けて神谷さんは、「アニメもふざけているわけではないんですよ。お気に召さなかったらどうしようかと思いましたが、毎週1本、こんな時間が皆さんに訪れたらと思います」とコミカルな部分をしっかりとプッシュした。
アニメの世界観について尋ねられた高松監督は、「いろんなメディアミックスの中で、アニメを私に任せてくれたというのは、心が広いなと思った」とコメント。さらに「最終的にはゲームの世界に繋がるはずなんですけど、まだ制作中なのでどうなるかわかりません。さっきゲームのPVを見て、こうなってるんだ、って思いました」と語った。このコメントとアニメの第1話を見ていただければ、かなりやりたい放題なアニメになっているのがわかっていただけるはず。
出演者からは、「1週間に1回腹の底から笑ってもらえるはず」(鈴村さん)、「コメンタリーの収録で、キャストが1番盛り上がったのは4話。そこを目指して見てください」(梶さん)、「この先、びっくりするくらいどうでもいい話が……何でこれで30分持つんだと思う、ばかばかしく笑える番組」(神谷さん)、「先輩方のこの様子を見ていただければ、この作品がどれだけ面白いのかが一目瞭然。次のセリフがわかっているのに笑ってしまう」(江口さん)といったコメントも。とにかく笑える内容であることを全員が繰り返し強調していた。
なお、アニメは2クール(6カ月)に渡って放映される予定。テレビ東京では10月7日深夜(8日)1時5分からの放送となる。
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(2012年 9月 24日)