【Gamescom 2012】Bethesda、「Dishonored」プレスプレビュー

仮面パーティーに潜入し、大胆にホストを殺害する「The Boyle Estate」にチャレンジ


8月15日~19日開催(現地時間)



 米Bethesda Softworksは、Gamescom 2012では「Dishonored」と「DOOM III BFG Edition」の2タイトルを出展。「Dishonored」の開発元Arkane Studioはフランスのデベロッパーでお膝元のヨーロッパのショウということもあり、ダークなタイトルながら人気を博していた。メディア向けにはE3とはまた異なるステージ「The Boyle Estate」をプレイすることができたので紹介しておきたい。

主人公
仮装パーティーの風景。仮面が悪趣味
彼女がLady Boyle。彼女がターゲットだ
人物を透過表示できる「Dark Vision」。スキルをうまく使うことで有利に進められる

 「Dishonored」のプレスプレビューは、4月のプライベートイベント6月のE3に続いて3回目ということで、プロデューサーらによるプレゼンテーションはナシで、最初から試遊することができた。しかも、ヨーロッパということでPC版だ。

 今回は5つ目のミッション「The Boyle Estate」をプレイできた。主人公の復讐の相手であるLord Regentの支援者であるLady Boyleを殺害するというもの。しかもこのLady BoyleはLord Boyleの妻と、その姉妹の計3人いて、常に邸宅の中に身を潜めている。Boyleファミリーが仮装パーティーを開く機会を狙って施設に侵入し、殺害しなければならない。ミッションを経る度に、状況が複雑化していき、スニークアクションとして難易度が上がっていくのがおもしろい。

 ミッションは川から船を使って邸宅の近くまで届けられるところから始まる。月明かりは曇り空に遮られ、川には靄が降りている。鉄の橋には監視兵がおり、侵入者をこれ見よがしに撃ち殺している。まずはこうした監視体制の中を突破し、The Boyle Estateへの侵入ルートを確保しなければならない。もちろん、彼らに発見されてしまうと1対多のバトルに発展してしまう。

 基本は瞬間移動スキル「Blink」を使って、川の向こう岸に渡ったり、建物の2階に飛び移ったりしながらThe Boyle Estateの正面玄関を目指していく。邸宅の場所は矢印で示されるため迷うことはないが、そこまでどう行けばいいのかぱっと見ではわからない事が多い。そのルート探索がこのゲームの楽しみのひとつだ。

 正面玄関にたどり着くと、イベントに参加するタキシードやドレスを着た男女が仮面を被って雑談しており、入場するためにはインビテーションが必要なことを知る。参加者全員が仮面を被っているため、主人公の格好が問題視されることもない。ヒントを得ようと雑談を盗み聞きしていると、間抜けなことに女性の1人がインビテーションの紙を風で飛ばしてしまう。こうして主人公はインビテーションを手に入れ、正面から堂々と侵入に成功した。鍵穴から覗くと、門番の詰め所のガードマンがカギを所持していたりするので、このシーンはほかにも複数の進入路が用意されていそうだ。

 中に入ると広大な庭となるが、邸宅から逆の庭に行くと、サブミッションがスタートした。前後の経緯は不明だが、仮装パーティーの参加者のひとりに所持していた手紙を手渡すと、ピストルによる決闘がスタートする。ガードマンも黙認の決闘で、所定の場所から移動したり、別の攻撃手段を使うなどのズルをすると、ガードマンから攻撃を受けてしまうが、正々堂々と相手を倒せば、そのまま何事もなかったように進行していく。

 建物の中に入ると、建物の広さもさることながら、食事の豪華さやワインが絶えず吹き出している噴水など、贅沢な内容に驚かされる。庭からは花火が打ち上げられ、非常に豪華なパーティーだ。Lady Boyleはホストとしてパーティー会場を歩き回っており、気軽に話しかけることもできる。このまま武器を使って殺害したり、後ろから首を絞めることもできるが、施設の内外には屈強なガードがひしめいており、正面突破は難しそうだ。

 そこでパーティー会場からいったん離れ、上層の居住エリアや、地下の使用人エリアに赴き、情報収集をすることに。ここからは実に様々な選択肢が用意されていそうだが、今回採用したプランはLady Boyleの寝室に侵入して彼女のプライベートに関する情報を集め、それを彼女に問い詰めるというもの。予想以上に効果覿面で、2人でベッドルームまで行き、2人以外誰もいない空間で易々と殺害することができた。誰にも見つかっていないため、脱出も楽々で、あっさりクリアすることができた。

 この解法がどの程度の水準にあるのかはよくわからないが、何も聞き出さずにいきなり殺してしまって良かったのか、残る2人のLady Boyleをそのままにして良かったのか。クリア後にあれこれ考えさせられた。1度のプレイでは全体像が見えてこないところも本作の魅力のひとつだ。途中からのプレイではストーリーがよくわからないところがあるため、最初からプレイしてみたいところだ。


【The Boyle Estate】
これが今回の試遊の舞台となった「The Boyle Estate」。レトロフューチャーの世界観が好きな人にはたまらないゲームだ

【スクリーンショット】

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(2012年 8月 19日)

[Reported by 中村聖司]