SCEE、Gamescomでプレスイベント「SCEE Press Event」を開催
ヨーロッパらしいこれまでにない新しいタイトルが続々と発表される
Sony Computer Entertainment Europeは現地時間の8月14日、「SCEE Press Event」をドイツ・ケルンのStaatenhaus am Rheinparkにおいて開催した。ドイツで15日から開催されるゲーム関連の展示会「Gamescom」に先駆けて行なわれたもので、様々な発表が行なわれた。
基本的にはソフトの新規ラインナップが中心となっていたが、その中心はPlayStation Vitaだった。またEuropeでの展示会と言うことで、現地で人気の高いPlayStation Move、Wonder Book、ソフトで言えば「Little Big Planet」といったタイトルが中心となっていたところとがE3と違い、その地域性が出ていて面白いところだった。
注目すべきタイトルとしては、「Little Big Planet」の次のフランチャイズとして期待されるPS Vita用タイトル「IOTA」がその1つ。“紙”と言う素材にヒントを得て作られており、キャラクターもフィールドも紙でできている。紙でできているから、背面タッチパッドに指をタップするとフィールドに指が突き刺さり、画面上に出てくるのだ。このシステムで敵を倒したり、フィールドに用意されたギミックを作動させたりする。また、太鼓のようにはじくと、その上に乗ったキャラクターが跳ね上げられたりするギミックも見られた。指を使うことでゲーム内に直接関与できる、これまでにないシステムが注目される。
また、「Little Big Planet 2」のCross Controllerがより進化。PS Vitaを使用したデモを披露。テレビのディスプレイには通常のゲーム画面が表示されており、PS Vitaの画面にはトラップが表示され、両方の画面を見ながらトラップの位置は避けていく。また、PS Vitaの画面に表示されたダイヤルをくるくる回すとテレビ画面のギミックのドアが開いたり、助けるべきお姫様の行けないところにあるスイッチを作動させるために、PS Vitaのディスプレイからのみ行ける通路を通り先に進んでいき、トラップを解除してお姫様をロケットの似せるなど、非常に凝ったゲームに仕上がっていた。
このほかにも、年末に向けてプレイステーション 3のラインナップがより充実すること、PS Vitaのラインナップが60タイトルを突破すること、PlayStation Plus、PlayStation Mobileなどの話題が矢継ぎ早に発表された。
プレイステーション 3では、Moveを使用したフランチャイズとしてWonder Bookがさらに進化し、BBCの「WALKING WITH DINOSAURS」、そしてタイトルなどは発表されなかったが、ディズニーがWonder Bookのシステムを使用してタイトルを制作中である旨が明かされた。また「FIFA13」がMoveに対応しており、実機によるデモプレイが行なわれ、サッカー好きな地域という事もあってか大きな拍手が会場を包んでいた。
E3からのアップデートとしては、PS3「BEYOND」についてはデモがなく、PS3「THE LAST OF US」に関してもムービーが上映されたのみ。ただ、Moveを使用したタイトルとしてPS3の「UNTIL DAWN」が会場の反応も良かった。一寸先も闇といった森の中を舞台に、懐中電灯などを頼りに彷徨うホラーの横道な展開で、不気味な雰囲気が大人のゲーマーには受けそうな雰囲気だった。
SCEジャパンスタジオが制作中であるという2タイトルも発表された。1つは人形に変えられた主人公の不思議な冒険を描いたPS3「パペッティア(仮)」。もう1つは水のあるところだけでプレーヤーキャラクターの存在を知ることができるPS3「rain」。通常キャラクターは透明人間なようで画面に表示されない。ところが雨が降ると水がはじかれてキャラクターがいることがわかる。また、水たまりのあるところを歩くと水たまりがはじかれてどこにキャラクターがいるかわかるといった具合で、独特なグラフィックスセンスと相まって大きな拍手が鳴り響いていた。
(2012年 8月 15日)