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【特別企画】いまさら聞けない「LINE」の魅力を徹底紹介!

超便利無料通話アプリを超えて、ゲームプラットフォームに進化する!


7月4日サービス開始(LINE Game)



 NHN Japanが開発したスマートフォン向けのメッセンジャーアプリ「LINE」が若者を中心に爆発的なブームになっている。

 「LINE」は2011年6月にサービスがスタートして以来、瞬く間に世界中に広がり、現在は世界で4,500万人、日本だけでも2,000万人が利用している。なんと3月時点の数字では、日本のスマートフォンユーザーの44%が使用しているという計算になる。

 7月3日に東京で開催された「Hello, Friends in Tokyo」では、LINEのプラットフォーム化に向けた戦略が発表され、その中には自社やパートナー企業が開発したネイティブアプリのゲームを遊べる「LINE Game」も含まれていた。今後、「LINE」は、ポスト「Skype」のポジションを超えて、ゲームプラットフォームビジネスもスタートさせるという。

 そんな躍進中のLINEだが、あまりゲームとは関係ないところで広がっていたため、ゲームファンの中には「名前は知ってるけど一体なんなんだろう?」という人もいるのではないだろうか。今回のレポートでは、いまさら聞けないと焦っている人に贈る「LINE」を大紹介する。基本的な機能から、「LINE」ゲームタイトルの紹介まで。これを読めば今日からドヤ顔で会話に加われること請け合いである。



■ 便利でお手軽な通話機能で世界に広がった「LINE」

フキダシでチャットができる便利なサービス
アドレス帳に登録している友達が「LINE」を使っていれば、自動的にリストに現われる

 「LINE」はSkypeと同じようにネット回線を使って相手とやり取りするメッセンジャーアプリ。NHN Japanが開発した日本初のアプリだが、今や世界230か国で利用されている。実は筆者は「LINE」の存在を、海外の人がFacebookに投稿していたスクリーンショットで知った。だからこのアプリが日本で開発されたと知って驚いた。

 基本はスマートフォン向けのサービスだが、現在はPCやフィーチャーフォンからも利用できるようになっている。スマートフォンでの利用はアプリをダウンロードするだけでよく、あとはアカウントを作成するだけで利用できる。

 フキダシ型のチャットを使ってテキストでやり取りとする「トーク」と、普通の電話のように使える音声通話がある。「LINE」同士ならどちらも無料で利用できる。手持ちの動画や写真をチャットに添付することも可能だ。

 「Skype」はお互いにアプリを起動していなければ通話ができないが、「LINE」は起動していなくても着信する。これらのお手軽さがスマートフォンで「LINE」が「Skype」を圧倒した理由の1つだ。

 そして最大の特徴は、スマートフォンに入っているアドレス帳から名前と電話番号を取得して、相手も「LINE」を使っていれば登録なしでも相互に名前が表示されるようになることだ。

 例えば、誰かから着信があり、その人を新規にアドレス帳に登録した時、もしその人が自分のスマートフォンに「LINE」を入れていれば、「LINE」に名前が載る。さらに、LINE内にも独自の検索で「知り合いかも?」と候補者を紹介する機能がある。

 友達の追加は設定でオンオフをすることができる。相手に自分を表示させないようにしたり、個別にブロック設定することもできる。

 LINEの友達紹介機能を経由して、まだ「LINE」を使っていない友達に招待を送ることもできる。QRコードを読み取って友達に追加する機能もあり、こちらは「公式アカウント」のプロモーションなどにも活用されている。

 また、現状の「LINE」には広告が出ない。代わりに「スタンプ」というチャットに張り付けるイラストで収益をあげる構造になっている。



■ スポンサードスタンプやゲーム限定スタンプも

チャット画面にスタンプを張りつけて、エモーションを表現する

 その「スタンプ」とはチャットに張りつける小さなイラスト。無料で使えるもののほかにも、「秘密結社 鷹の爪」、「どーもくん」、「バカボンのパパ」、「なめこ」、「地獄のミサワ」など様々なキャラクターの有料スタンプを販売するスタンプショップがある。

 1セットのスタンプには、色々な感情表現に使える40種類のイラストが含まれている。これを状況に応じて選んでチャットウインドウに張り付けることで、自分の気持ちを表現することができる。

 スタンプショップは2012年4月にスタートして6月末までに総額で3.5億円を売り上げ、現在も毎月5,000万円ずつ売り上げを伸ばしている「LINE」収益の柱だ。

 7月10日からは、企業によるスポンサードスタンプの第1弾となるチキンラーメンの「ひよこちゃん」と、ローソンの「ローソンクルー♪あきこちゃん」が公開されたほか、LINE Gameの第1弾「LINE BIRZZLE」をダウンロードするとオリジナルスタンプをもらえるというキャンペーンも開催中だ。

 そのほかにも、現在「LINE camera」と「LINE Card」という公式アプリがサービスされている。「LINE camera」はLINEの友達に写真を送れる公式のカメラアプリ、「LINE Card」は、LINEの友達とメッセージを入れたグリーティングカードを送りあえるサービスだ。

 「公式アカウント」はフレンド登録すれば、BENIさん、出岡美咲さん、中川翔子さんらの有名人やアーティストからメッセージが届くサービス。お得なクーポンやオリジナルスタンプがもらえる企業の公式アカウントや、「LINEニュース」、「LINEお天気」といったコンテンツ、チャットに打ち込んだ日本語を英語、韓国語、中国語に自動翻訳してくれる「LINE通訳」などのサービスも公式アカウントから利用することができる。

 なお、くせになるほど便利な「LINE」だが、そのお手軽さゆえに犯罪に利用されるケースも発生している。外部の友達募集サイトなどで知り合った人間が「LINE」を通じてやり取りして、出会い系や援助交際に使われており、「LINE」を利用して未成年を呼び出して乱暴したりといった事件も実際に発生している。

 こうした社会現象についてNHN Japanは、未成年保護に力を入れると発表している。AppleやGoogleに対して、アプリのレビュー欄に書き込まれた不適切な友達募集のコメントをモニタリングして、該当する書き込みに対しては削除を求めるとともに、5月に、非公認の出会い系サービスを公開し、注意喚起を行なっている。

【スタンプ】
「おさわり探偵なめこ栽培キット」の人気キャラクター「なめこ」 「地獄のミサワ(格下のやつに送る用)」。謝罪用もある 「秘密結社 鷹の爪」




■ 無料通話アプリ「LINE」からゲームプラットフォーム「LINE Game」へ

今後、NHN Japanのスマートフォン向けゲームは、基本的に「LINE Game」のブランドでサービスされる

 これまでも「LINE」は人気のサービスではあったが、ゲームとの直接的な関わりはなかった。しかし今回のイベント「Hello, Friends in Tokyo」で、「LINE」をゲームプラットフォームにするという発表が行なわれ、ハードとソフトが入り乱れるプラットフォームの覇権争いに参戦することとなったのは大きな驚きだった。

 GAME Watchの読者にとっては、NHN Japanと言う名前は「ハンゲーム」や「TERA」といったオンラインゲームを提供するゲームパブリッシャーというイメージが強いだろうから、ある意味必然の流れに思えるかもしれない。事実、NHN Japanは昨年からスマートフォン向けの無料アプリを多数展開してきたが、それはすべてハンゲームのブランドで世に送り出されてきた。しかしNHN Japanは今後スマートフォン向けのゲームを「LINE Game」というブランドに統一し、LINEのソーシャルグラフを基本にゲームを展開していくことを発表した。

 既存のソーシャルグラフの中にゲームを投入するという形は、日本ではMixiが代表的だ。グリーやMobageなどはすべて、ゲームで遊ぶために集まってきたユーザーによって作られるソーシャルグラフを基本にしている。LINEはアプリ内に広告を入れず、スタンプや公式アカウントによるマネタイズを行なっていると上で説明したが、LINE Gameもオリジナルのスタンプを報酬にするなど、LINEで成功したシステムを組み込むことで、既存のハンゲームアプリよりもダウンロード率を高める狙いがあるようだ。

 突然4,000万人ものユーザーを抱えるプラットフォームが生まれることになるわけで、グリーとMobageの一騎打ち状態だったスマートフォン市場が、第3極の登場で面白くなりそうだ。



■ 「LINE Game」が7月上旬から続々と登場予定! 第1弾タイトルは「LINE BIRZZLE」

鳥を消していくパズルゲーム「LINE BIRZZLE」

 LINE Gameは7月上旬から順次スタートする予定だ。スマートフォン向けのネイティブアプリで、基本的には無料で提供され、アイテム課金などのビジネスモデルで運営される。LINEのフレンドリストから友達を誘って一緒に遊ぶことができ、プッシュ機能で今遊んでいるゲームの情報を友達に通知したり、友達を招待することもできる。

 現在は、パズルゲーム「LINE BIRZZLE」が一足早くサービスを開始している。「LINE BIRZZLE」には無料版と170円の有料版があり、有料版には無料でダウンロードできるスタンプと、ゲーム内で使えるコイン5,000(170円相当)がついてくる。

 「LINE BIRZZLE」は、上から降ってくる5種類の鳥を3つ隣合わせて消していくパズルゲームだ。操作は鳥にタッチしてドラッグするだけの簡単操作。鳥は4つ、5つ、6つを同時につなぎ合わせると、合体してより爆発力の強い鳥になるので、それを使ってコンボを作り大爆発を起こすと一気に得点を稼げる。

 時折、檻に入って動かせない鳥が落ちてきたり、大爆発で手に入るコインが落ちてくる。コインではいざという時に便利なスキルを購入することができる。スキルは1回500コイン、他に1日使用権と1週間使用権も販売されている。

 ステージごとにボーナスの入る達成目標があり、ステージを進めていくとだんだん難易度が上がっていく。途中で中断した場合、つづきから始めることもできる。有料版にはタイムトライアルで点数を競う「Ghost」モードもある。こちらは下からせりあがってくる鳥を、制限時間内にどれだけ消すことができるかを競うモードとなる。

 「LINE BIRZZLE」はサービス初日だけで200万ダウンロードを突破し、日本、台湾、タイ、ベトナム、香港、マレーシア、マカオ、インドネシアのApp Storeで無料総合ランキングの1位を達成した。ローンチタイトルとしては上々の滑り出しと言えるだろう。

【「LINE BIRZZLE」】
上から鳥が降ってくる「クラシックQ」モード 下から鳥がせりあがってくる「Ghost」モード コインを使って便利なスキルを購入することができる

 また今後、以下のゲームも順次サービスが開始される。NHN Japanが運営するスマートフォン向けのゲームは基本的にはすべて「LINE」ブランドでサービスされることになる。オープンプラットフォーム化するLINE Gameに名前を連ねているパートナー企業には、コナミデジタルエンタテインメント、スクウェア・エニックス、グラスホッパー・マニファクチュア、タイトー、そして「Angry Birds」のRovioなど。当面は一般向けにはAPIを公開せず、自社やパートナー企業が開発したアプリを提供していくことになる。

「Project-JC」
NHN Japan開発のトレーディングカードゲーム。グラフィックスもゲームの攻略性も高い。

「Easy Diver」
グラスホッパー・マニファクチュア開発の環境系ゲーム。3Dの美しい海を散策することができる。自分だけの水中水槽を作ったり、巨大生物と戦うこともできる。

「Project-TS」
NHN Japan開発のゲーム。自分が町長になって、街を育てていくシミュレーションゲーム。絵本のように美しい街を作ることができる。

「Dragon Combat」
人間とドラゴンが住む美しい街を作って、ドラゴンを育てて戦わせたり協力したりするソーシャルゲーム。

「ELGARD」
スマートフォンの本格的なオンラインゲーム。4人でパーティーを組んで敵と戦う、やりこみ要素の強いゲーム。

「Retake Japan」
パートナーとの共同開発ゲーム。3Dのグラフィックスを使って、47都道府県を友達と一緒に制覇していく。

「Project-AR」
本格的なアクションRPG。操作は簡単だが、やりこみ要素がある。


【今後サービス予定のゲーム】




■ 7月からソーシャルプラットフォーム「LINE Channel」に進化

様々なサービスを提供するソーシャルメディアへと進化する

 LINE Gameの章でもちらりと触れたが、LINEは今後「LINE Channel」という形でプラットフォーム化を進めていく。現状のLINEに「Home」と「Time Line」が追加され、個人が情報を発信し、それをフレンドのフィードに通知するSNSへと進化していく。

 さらに講談社をパートナーに小説を配信していく「LINE Talk Novel」、200種類の占いを提供する「LINE Fortune」、リクルートのクーポン誌「ホットペッパー」と共同でクーポンを配信する「LINE Coupon」、レコチョクをパートナーに「LINE」内で着信音などに使える音楽を配信する「LINE Sounds Shop」などのサービスも7月上旬から順次スタートする。

 また「Comics/Books」、「Location」、「News」、「Search/Q&A」、「Shopping/Gift」、「Music」などすべての情報が集積するポータルサイトを目指していく。これらのサービスは「LINEコイン」という専用の通貨で決済されることになる。

 まさにFacebook的な展開だが、Facebookと大きく違うところがある。LINEは基本的にクローズドなサービスで、他のソーシャルメディアとの連携を取らないと言うことだ。FacebookにはTwitterのつぶやき、Flickrの写真、YouTubeの動画と様々なソーシャルメディアからの情報が集まってくる。

 Facebookアカウントがあれば、いちいち新しいアカウントを作らなくてもこれらのサービスを気軽に使用することができる。この複数のソーシャルメディアの集積がFacebookの利便性に繋がっていることを考えると、自社だけのサービスでポータル化していくという「LINE」は、NTTドコモのiモードにも似た、きわめて日本的なサービスだと言える。

 もともと「LINE」は日本で受けるサービスを模索するなかから生まれてきたものが、たまたま海外でもヒットしたので、グローバル展開という位置づけになったと、NHN Japan代表取締役社長の森川亮氏はカンファレンスで語っていた。現在も会員数の半分は日本人だ。この日本人好みのサービスが、どれほど海外で受け入れられるのか。NHN Japanは今年下半期からはアメリカと中国でも「LINE Channel」を展開する予定だ。カンファレンスも、使われたスライドはすべて英語で書かれており、多数の外国人メディアも訪れていたようだ。もともと韓国NHNの子会社だけに、純粋な日本企業よりもグローバル市場への視野は広く感じられた。

 無料通話できる便利なアプリとして広く認知された「LINE」だが、その顧客がソーシャルプラットフォームとしての「LINE」にも満足するかどうかは、まだ不確定な要素も強く、「LINE」が次世代の覇者になるという確証はない。むしろシンプルさが売りだっただけに、付加価値をつけることで逆に顧客離れを起こす可能性もある。そこはNHN Japanも考慮しているようで、できるだけ当初のシンプルさを失わないようにサービスを追加していきたいと語っていた。

 ゲームに関しては、毎月毎月大量にスマートフォン向けのゲームがサービスされている中に参戦することになるため、ゲームで客を呼ぶと言うよりは、LINEの顧客のマネタイズにゲームを利用すると言う側面が強いように思える。当初は遊んでもらうためにガチャのような仕組みはいれないということだが、将来にわたって導入しないとは言及しなかった。もちろん、オンラインのカジュアルゲームに豊富なノウハウを持つ会社だけに、それなりのクオリティのものをしっかりと仕上げては来るだろう。そこにどれほどのイノベーションがあるかは、プレイしてみて見極めていきたい。

【「LINE Channel」のサービス】
個人ページ「Home」 友達とニュースを共有する「Time Line」 携帯小説の新しい形「LINE Talk Novel」
ホットペッパーのクーポンが使える「LINE Coupon」 200以上の占いができる「LINE Fortune」

COPYRIGHT (c)NHN Japan CORP. ALL RIGHTS RESERVED.

(2012年 7月 19日)

[Reported by 石井聡]