バンダイナムコ、PS3「機動戦士ガンダム バトルオペレーション」
βテスト版での意見・要望を反映した変更点を公開
株式会社バンダイナムコゲームスは、6月下旬にリリースを予定しているプレイステーション 3用ダウンロード専用タイトル「機動戦士ガンダム バトルオペレーション」の新情報を公開した。
「機動戦士ガンダム バトルオペレーション」は、ネットワークに繋いでソフトをダウンロードするだけで、ガンダムの世界を体験できるガンダムオンラインバトルアクションゲーム。今回は、3月29日から3月31日の3日間で実施されたクローズドβテストに参加したユーザーからの意見・要望に応じた修正点を紹介する。
特に意見の多かったラグの問題やマッチングルーム仕様、ゲーム内の様々なアクション要素の再調整により、より快適なプレイを楽しむことが可能になった。また、正式リリース時に反映されなかったものについても、随時アップデートで対応していく。
正式リリース版では、MS(モビルスーツ)は「格闘」、「汎用」、「支援」の3種類のタイプのいずれかに割り振られることになる。格闘型のMSは、ビームサーベルやヒートホークといった近距離用武器を使った戦闘を得意とするパワータイプ。汎用型のMSは、状況に応じて戦い方を変えることができるオールラウンダー。支援型のMSは、後方から味方を支援するのに適しているタイプ。
それぞれのタイプは3すくみの関係になっており、どれか1つのタイプのみに偏ると大敗してしまう恐れもあるという。チームメンバーが搭乗するMSタイプのバランスを考え、それぞれのタイプ毎に得意とする役割を果たすことがポイントになるようだ。
【格闘】 | 【汎用】 | 【支援】 |
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近距離用のパーツスロットが多く、近距離での戦闘で威力を発揮するタイプ | 中距離での戦闘を得意とするが、特化した性能がない器用貧乏なタイプともいえる | 遠距離用のパーツスロットが多く、威力の高い長距離射撃で味方機をフォローする |
同じMSでも装備のバリエーションでタイプが変化する |
【βテストからの修正項目】 | |
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項目 | 説明・備考 |
ラグの緩和 | 各種通信処理(通信内容の最適化、動作予測制御、位置補間など)の強化により、通信ラグとそれに伴うゲーム上の誤差を緩和し、βテストより快適なプレイを提供します。 |
緊急回避の見直し | 「緊急回避」をスキル化して、一部のMSのみが行なえる特殊アクションに変更しました。 併せて使用制限により連発できないようにすることで、見た目とバランスを調整しました。 なお、このスキルを持たないMSにもカスタムによって後付け可能としています。 |
緊急回避見直しに伴う操作改訂 | 緊急回避を「×」ボタンの標準操作から外し、「L1」ボタン2度押しだったダッシュを「×」ボタンに変更しました。 ジャンプとボタンを切り分けることで誤動作が軽減し、長押しで簡単に継続的なダッシュも可能になりました。 ※緊急回避については特殊アクションとして実行可能なMSのみ、「×」ボタンの2度押しで実行されます。 |
回避行動(ダッシュ)の最適化 | 緊急回避の見直しと操作改訂に伴い、「×」ボタンで実行するダッシュが通常の回避運動となります。 意味合いの変更により、スラスターゲージのヒート率を軽減と、接地時の硬直の緩和を行い、全体的な戦闘速度や テンポ感が上昇しました。 |
タックル~グラップルの改訂 | βテスト時の、タックル~グラップル状態での組み合い&三択による成否判定~グラップルアクション実行……のシークエンスは、ゲームテンポを阻害していたことから廃止としました。 代わりに、通常のタックル自体を敵をよろけさせることのできるアクションとし、さらに、敵の格闘攻撃にタイミングを合わせてタックルを決めた際に「カウンターアタック」として以前のグラップルアクションの大技が即実行されるように変更しました。 |
ヒットマークの修正 | 攻撃ヒット時のヒットマークを修正し、視認性を向上させました。 同時に攻撃ヒット時には少しの間、対象の頭上にHPバーを表示するようにしました。 |
無敵状態の明示 | 自分が無敵の時は、画面左上に表示されている自機情報パネル内のHPバーが白く発光するようにし、いつまで安全なのかを明示するようにしました。 また、敵が無敵状態の場合は、対象の頭上に白く発光したHPバーが表示されます。 これらによって、敵から1度離れたり、無駄な攻撃を行なわない……といった駆け引きがしやすくなります。 |
ダメージリアクションの緩和 | ダメージ効果による「よろけ」や「倒れ」の発生頻度を下げ、操作不能状態を軽減することで、ストレスなくテンポのよい戦闘を行なえるよう調整しました。 |
オンラインルームでの出撃準備設定の変更 | オンラインルーム内では、ペイント、オプション、データベースへの移行を禁止としました。 これにより、準備が遅い人がいて出撃できないことに対する不満を緩和します。 ペイントなどの時間のかかる行為は、メインメニューであらかじめ行なっておくようにしてください。 |
MSに「タイプ」を導入し戦略性を向上 | MSに、「格闘」、「汎用」、「支援」の3種類のタイプを適用。 同タイプでの相性をイーブンとし、別タイプでは攻撃力の補正が発生します。 <攻撃力の補正> ■格闘は、汎用に対し威力低下、支援に対し威力上昇(大) ■汎用は、格闘に対し威力上昇、支援に対し威力低下(小) ■支援は、汎用に対し威力上昇(大)、格闘に対し威力低下 相関としては→ 格闘>支援>汎用>格闘 ※格闘、支援と異なり、汎用は突出した攻撃補正を得られない分、双方に対処しやすいタイプとなります。 これにより戦闘中の役割が明確化し、チーム内の連携、機体の強弱を超えての駆け引きなどが生まれます。 |
MSのコスト概念の導入 | MSにコストの概念を導入しました。 MS機種を問わず撃墜時に一律の戦果ポイントとなっていましたが、強MS(=高コスト)は高得点、弱MS(=低コスト)は低得点とすることで、強MSにリスクを持たせ、弱MSは気楽にプレイできるようになり、プレイ時間や取得MSの差によるゲーム内でのバランスをとりました。 |
MS撃破時のアシスト実装 | βテストでは、トドメをさしたプレイヤーのみ戦果を取得していましたが、撃破されたMSに一定以上のダメージを与えた複数のプレイヤーにも「アシスト」として、戦果ポイントを得られるようにしました。 撃破MSに対し、アシスト者が多いほど総合的にチームで得られる戦果ポイントが増すので、敵に対しては可能な限り複数人で攻撃をおこなった方が有利となります。 逆に単独行動で複数の敵に囲まれると失点が増すので、チームでの連携の重要性が増します。 |
各部位破壊の浸透率の見直し | βテストでは、MSの部位(頭、脚)にヒットした攻撃ダメージは一定割合のみを本体HPに浸透させていましたが、これにより攻撃を当てているのになかなかMSが破壊できないという印象が高かったため、どの部位にヒットしても同量のダメージを本体HPにも与えるように改訂し、MSを撃破しやすくしました。 ただし部位へのダメージ補正分は本体へは影響しません。 |
パイロット兵装の変更 | 「電磁地雷」を廃止し、よりアクティブに戦闘で運用できる「スタングレネード」を標準装備としました。 投擲後に炸裂し、強烈な閃光を発して、影響範囲にいる敵の視界、レーダー、行動を一定時間麻痺させます。 MSから逃げる際や、足止めに有効です。 |
パイロット兵装の明確化、調整 | バズーカは対MS用として特化した性能とし、MSの部位(頭、脚)を破壊しやすく調整しました。 弱いMSならば3発程度で脚部を損壊させることができます。 これに伴い、発射後のウェイト時間延長による連射の抑制なども行いました。 また、歩兵のレーダーへの反映条件をさらに厳しくし、ステルス性を向上させました。 |
拠点の効能アップ | 拠点によるユニット回復支援効果を上昇させました。 拠点の価値を高め、拠点をめぐる攻防がより熱くなるように調整しました。 |
SEの最適化 | 各種効果音を正式実装し、全体的な距離による減衰や音質の調整を行なうことで、より臨場感のある戦場演出を行ないます。 |
リスポーン時間の変更 | コストにより、強MSへのリスクが別途発生し、ゲーム全体もテンポアップしたのに伴い、MSごとのリスポーン時間は短めに再設定しました。 |
リスポーン時の無敵時間の最適化 | MS、パイロット共にリスポーンによる戦場復帰後の無敵時間を再設定しました。 また、自軍拠点での復帰の場合は、更に無敵時間が若干延長されるようにし、敵軍が拠点に居座っている状態への対処を行いました。 ※ただし、どの場合も攻撃実行により無敵効果は無効となります。 |
ユニットの特殊効果の実装と明示 | ゲーム内の特別な状況で各種パラメータが変動する特殊効果を実装し、自機情報パネル内のインジケータにも明示しました。 MSのアクション:伏せ中、カバーアクション中→攻撃力や防御力が上昇 MS&戦車の装備「スモークディスチャージャー」の射出→一定時間防御力が上昇 |
コールサイン(左)のシグナル発行に機能追加 | 方向キーで発行されるコールサイン(簡易メッセージ)機能を 右入力: 「定型チャット」(プレイヤー間のコミュニケーションメッセージ) 左入力: 「シグナル」(機能軸をもった各種要請メッセージ) と機能軸で分けました。 また、シグナルを発行したプレイヤーの位置を一定時間友軍に示し、誘導を行う機能を追加したことにより、救援や集合などの連携がしやすくなりました。 |
中継地点のマーカーの改訂 | ゲーム内で表示される中継地点のマーカーに、個別のアルファベット表示を追加しました。 これによって、ボイスチャットなどを用いることで「Aまで下がろう」「Bを制圧にいく」などの、より戦術的に連携を行ないやすくしました。 |
カバーアクションの修正 | カバーアクションを「拠点防衛用」の特殊アクションとして明確化し、拠点周辺の効果的な場所のみに再配置しました。 カバーアクション中は、攻撃&移動(攻撃時のアクションや左右のスイッチ)によるレーダー反映を無効とし、特殊効果の防御力上昇も適用され、拠点の守りを固くするために効果的なものとなります。 |
MSの「伏せ」による効果を実装 | 伏せている間は、攻撃を行なってもレーダーに反映しないようになりました。 これにより、狙撃の位置取りの重要性、有効性があがります。 また、安定した射撃姿勢による攻撃力上昇、被弾面積の低下による防御力上昇の2つの特殊効果も発生し、すぐに退避行動ができない&照準範囲が狭いといったリスクとのバランスをとりました。 |
各種パラメーター調整 | 連射系武器の発射間隔短縮などに始まり、各武器の意味合いに応じた威力&射程の調整、MSの各種性能の調整など、全面的に手を入れて、ゲームバランスを調整しています。 |
デカール機能の実装 | ペイント内の機能の1つとして「デカール」機能を実装。 プレイヤーが入手したデカールをMSやパイロットスーツの規定の場所に貼り付けることが可能です。 |
汚れ表現の実装 | 同じMSを連続で使用した際に、徐々に汚れていくという表現を実装しました。 機体性能に影響はありません。 汚れは、出撃していない時間によって自動的に落ちていきます。 |
各種リスポーン位置の調整 | 各リスポーン点の再配置座標データを調整し、より遊びやすくバランスをとりました。 |
強制リスポーンの実装 | リスポーン画面に移行した後、一定時間後に強制的にリスポーンが行われるようにしました。 その際、歩兵とMSはアクティブなものが選択されていればそのまま、ノンアクティブなものなら強制的に歩兵で再出撃。 リスポーン位置もアクティブなものが選択されていればそのまま、ノンアクティブなものなら強制的に自軍拠点が選択されます。 |
■ リアルなMSの表現&カスタマイズ要素
MSは使用頻度に応じて機体の表面が汚れていく(時間経過で汚れは落ちていく)ことで、よりリアルな戦場を体験することができる。さらにβテスト版でも好評だったカラーチェンジはリリース版でも健在。デカールとの組み合わせによって、世界に1機しかない自分だけのオリジナルMSを作ることもできるという。
【汚れ演出】 | ||
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汚れ0% | 汚れ50% | 汚れ100% |
【カラーチェンジ】 | |
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お気に入りの機体を自分の好きなカラーにすることができる | |
【デカール】 | |
デカールは肩や腰などに貼り付けることが可能! |
■ 新マップ「砂漠」
砂漠マップは、遮蔽物がほとんど存在しない砂漠地帯と両側を岸壁で遮られた渓谷で構成されている。マップの大半が広大な砂漠地帯となっており、無理な進撃は即撃墜に繋がってしまう。砂漠マップでは今回紹介したカラーチェンジを使って、デザートカラーにカスタマイズして挑むといいかもしれない。
砂漠マップ全体図 | 遮蔽物が少ないため、支援型による狙撃攻撃が効果大! |
遮蔽物を利用した絶好のポジションを、どう確保するかが攻略の鍵になりそうだ |
■ 登場MS紹介(地球連邦軍)
■ ジム・キャノン
ジムの拡張性を活かし、後方支援を目的として、右肩に240mmキャノン砲を増設、下半身を中心に増加装甲を施したジムの砲撃戦仕様機。本来であればガンキャノンタイプの量産が予定されていたのだが、早期に実戦投入する必要性に迫られ、大量生産されたジムのパーツ流用による支援機の生産へと方針転換されて生み出された。
機動性や運動性が犠牲になり、格闘戦は事実上不可能となっているが、他の機種との連携によって、支援機として十分な活躍ができるMSである。装備の性質上、長距離狙撃より、中距離での砲撃と移動を駆使した戦法が有効。
■ ジム・ライトアーマー
各部の装甲をギリギリまで削り、機体を軽量化することで、重力下での高機動戦を可能としたジムのカスタム機。グフやドムなどの重装甲をもつ新型機と交戦したパイロット達から、それらへの対抗手段として、高機動と運動性を向上させた一撃離脱戦法のとれる機体が必要であるとの声が上がり、試験的に少数が生産、配備された。
軽量化と出力強化の相乗効果は、予想を上回る機動力と運動性を実現させたが、防御力はないに等しく、前線での継続的な戦闘や混戦には向かない。長所の移動力を活かし、一撃離脱、迂回からの奇襲、陽動などとトリッキーな戦法による活躍が期待できる。
■ 陸戦型ガンダム
v作戦からのフィードバックで、着々と主力量産MS開発計画が進行される中、前線からの再三のMS早期配備の要求に応えるべく、ガンダム開発の余剰パーツを使用して少数ながらも陸戦仕様のMSとして先行量産したもの。
開発経緯だけ聞くと、余り物でやっつけ仕事した粗悪品のような印象だが、規格外的に高性能なガンダムの余剰部品を使用しただけあり、予想以上の高性能MSとなった。特徴らしい特徴に欠けるが、全体として基本性能が高く、装備の変換によっては直接戦闘から後方支援まで幅広く活躍が可能な高い汎用性をもつ。
■ 登場MS紹介(ジオン公国軍)
■ ドム
ツィマット社が開発した陸戦用MS。脚部に熱核ジェット・エンジンが搭載され、地上でのホバー走行による高機動を実現した傑作機。標準主兵装であるジャイアント・バズの攻撃力と、重装甲による防御力の高さを併せ持ち、さらにホバー走行による高速移動まで実現したこの機体は、陸戦において最強クラスの強さをもつ。
しかし、小回りが効きにくいクセのある操作性から、障害物の多い市街地や密林などの戦場では、その性能を発揮するのは困難である。ひらけた地形での、持ち前の突撃力を活かした機動戦で最も活躍できる汎用機。
■ ザク・キャノン
中距離支援を目的とし、ザクiiの肩部に180mmキャノンを搭載したバリエーション機。地球への侵攻開始後、ジオン地上制圧軍が最も警戒していたのは、地球連邦軍の保有する航空戦力であった。当初は対空戦闘用だった本機だが、対地MS戦闘においても中距離支援機として十分な活躍が可能である。
武装と装甲強化により、機動性が低下したことで格闘戦は不可能。スモーク・ディスチャージャーによって展開される煙幕は、有視界戦闘において敵の攻撃精度を減衰させ、一時的に機体防御力を高める効果を発揮した。
■ グフ
連邦軍のMS投入を警戒して開発された対MS格闘戦を重視した陸戦用のMS。ザクiiをベースに、徹底的な陸戦仕様の改修を行ない、接近戦を想定した内装兵器を新規実装、装甲強化も行なわれた。結果、ザクiiの持ち味であった汎用性は失われたが、総合性能は大幅に向上し、新型の名に恥じない性能を持った。
標準装備の、ヒート剣、ヒート・ロッド、フィンガー・バルカン、専用シールドといった特殊な装備からも、本機が格闘戦に特化していたことがうかがえる。熟練パイロットには好まれたが、練度の低いパイロットが乗りこなすのは困難。
(c)創通・サンライズ
□バンダイナムコゲームスのホームページ
http://www.bandainamcogames.co.jp/
□「機動戦士ガンダム バトルオペレーション」のページ
http://pgdp.channel.or.jp/gundam/ps3/
(2012年5月18日)