ガンホー、「ラグナロクオンライン10周年プロジェクト発表会」開催
10周年に向けて様々な施策を発表、最新アップデート情報も


3月10日開催

会場:秋葉原UDXシアター



 ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社は3月10日、秋葉原UDXシアターにてMMORPG「ラグナロクオンライン」のオフラインイベント「10周年プロジェクト発表会」を開催した。

 このイベントでは、10周年を迎える「ラグナロクオンライン」のこれまでと、今後が語られた。なお、今回発表される要素に関しては、弊誌は事前に説明会で内容を取材しており、各要素に関してはこちらで紹介している。本稿では、10周年イベント以外の紹介内容や、会場の雰囲気、今後のアップデート、そしてブラウザゲームの「ラグナロクオンライン ギルドマスターズ」の今後などを紹介していきたい。



■ まだ半分という10周年イベント。「マランアイランド」は3月27日に実装

挨拶を行なったガンホー取締役常務執行役員オンライン本部上席本部長の越知政人氏
司会を務めた執行役員ゲーム事業部オンライン本部長の飯野平氏
10周年記念イベントを説明した、第1パブリッシング部第1企画課課長代理の千葉亮一氏(右)と、第1企画課主任の中村聡伸氏
質疑応答では、来場者から積極的に手が上がった

 「10周年プロジェクト発表会」は、公式ページでユーザーの参加枠は120名とアナウンスされていた。参加を希望するユーザーは朝9時に会場前で配布される整理券をもらうという形だったのだが、スタッフによると9時の時点で長蛇の列ができており、120名以上の希望者が集まったという。今回のイベントはニコニコ生放送でも実況中継されていたのだが、来場者からは「ラグナロクオンライン」への熱意を強く感じさせられた。

 開場は13時からだったが、ユーザー達ですぐにいっぱいになった。イベントでは最初にガンホー取締役常務執行役員オンライン本部上席本部長の越知政人氏が、「10周年という節目に、これからさらに、10年、20年と『ラグナロクオンライン』を楽しんでもらうために施策発表をしていきたいと思います。よろしくお願いします」と挨拶した。

 10周年を記念プロジェクトは、第1パブリッシング部第1企画課課長代理の千葉亮一氏と、第1企画課主任の中村聡伸氏によって発表された。発表されたのは以下のものとなる。これらの詳細は、別項にまとめてあるのでこちらを参照して欲しい。

・イラストコミュニケーションサービス「pixiv(ピクシブ)」とのコラボレーション
・10周年記念「ポリンカー」
・「アクエリアンエイジ」とコラボレーション
・10周年記念メモリアルブック・アンソロジーコミック
・記念イラストシリーズ
・ワールド対抗戦
・アニバーサリーイベント
・ワールド統合
・騎乗システム

 これらの要素で、最も会場のユーザーが反応したのが、「ワールド統合」だ。この施策により、これまでの25ワールドから、PK可能な1ワールドをのぞき、2ワールドづつ統合させて13ワールドとなる。この発表の際、司会を務めたガンホー執行役員ゲーム事業部オンライン本部長の飯野平氏は、「このことは実際に皆様の前で発表したいと思いました。僕が統合に踏み切ったのは、1年前のイベントでユーザー様に問いかけたときに『統合して欲しい』という意見を聞き、それから検討をして、今後の『ラグナロクオンライン』にプラスになるように施策を進めていきます」と語った。

 この統合は4月中旬を予定されている。この実施時期の発表と、「キャラクタースロットが6枠から12枠になる」という事が発表された際は、会場からどよめきのような声が上がった。この大きな変化で、「ラグナロクオンライン」はどのように変わっていくのだろうか。

 発表会の後の質疑応答では、ユーザーが積極的に手を上げ質問を行なっていた。「統合前の生産職のトップランカーに恩恵はあるか?」という質問には千葉氏は「恩恵などはなく、皆と同じスタートラインでの勝負になる」と答えた。ブラックスミスの生産の不具合は引き続き課題となっているという。また、「チャンネル制は導入できないのか」という質問には、基幹システムの問題で対応できないとのこと。カートの持ち運びの増加といったところも同じ理由で難しいとのことだ。

 この他にも、ワールド対抗戦が、実況中継のために、作戦がばれてしまったことを問題提起したユーザーもいた。中村氏は前回の中継や進行に様々な問題があることを認め、今後修正していくと語った。サーバーの不安定さを指摘する質問もあった。課金アイテムとなる「騎乗システム」に関しては、現在は価格は発表できないとのことだ。

 今回の発表会ではさらに3月27日に予定されるアップデートの紹介と、ブラウザゲームの「ラグナロクオンライン ギルドマスターズ」の今後が説明された。アップデートでは、第1パブリッシング部第1企画課の長澤誠吾氏と、満田健太郎氏が登壇。3月27日には、“猫人”が住む島「マランアイランド」と、周辺のダンジョンが実装されることを発表した。

 同時に強力なアイテムもモンスターがドロップするようになったり、これまで収集したアイテムを使って強力なアイテムが作れるようになるとのこと。また同日既存のアイテムがさらに強力になる「スロットエンチャント」も実装される。こちらは対象のアイテムのグラフィックスが紹介された。スロットエンチャントは公認ネットカフェで、先行体験でき、ゲーム内での手数料が半額になる。詳細は今後公式ページで発表されるという。

 「ラグナロクオンライン ギルドマスターズ」を発表したのはオンライン本部第1パブリッシング部制作課課長の廣瀬高志氏。基本的な要素は前回のインタビューをより具体的にしたものだが、国を挙げて戦う「ストーリークエスト」に加え、開発中のコンテンツとして、ラストダンジョンに登場するオリジナルモンスター、さらに“あくまでもイメージ”としながら、マップ上に広範囲に攻撃できる「MAP兵器」の存在をあきらかにした。

 「ラグナロクオンライン ギルドマスターズ」では今後、国家間で争うこととなるラストダンジョンの実装が予定されているが、実装時には「ラグナロクオンライン」本編にも影響がでる企画が進行しているという。ラストダンジョンは世界全体にも影響を及ぼすコンテンツとして、今後の実装が楽しみだ。

 飯野氏は、今回発表された要素は、まだ“半分以下”で、10周年プロジェクトはまだまだ多くの施策が企画されており、次は4月30日の「ファン感謝祭」で明らかにするという。10周年を記念してどういったことが行なわれるのか、今後の発表を待ちたい。


【これまでの「ラグナロクオンライン」】
千葉氏と中村氏が振り返るこれまでの「ラグナロクオンライン」。様々なイベント、アップデートが行なわれた10年だ

【今後のアップデート】
第1パブリッシング部第1企画課の長澤誠吾氏(右)と、満田健太郎氏によるアップデートの説明。合成に必要なアイテムなども確認できる。下中央はスロットエンチャント可能になるアイテムだ

【ラグナロクオンライン ギルドマスターズ】
オンライン本部第1パブリッシング部制作課課長の廣瀬高志氏による「ラグナロクオンライン ギルドマスターズ」のアップデートプラン。ラストダンジョンは、本編にも影響をもたらすという


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(2012年 3月 10日)

[Reported by 勝田哲也]