ベクター、「ドラゴンクルセイド」を含む7タイトルのサービスを終了

「ドラゴンクルセイド2」「ドラゴンクルセイド2F」はサービス継続


1月24日発表



 株式会社ベクターは、ブラウザ型のシミュレーションRPG「ドラゴンクルセイド」を含む7タイトルのオンラインゲームのサービスを終了すると発表した。対象となるのは、「ドラゴンクルセイド」、「レインボーアーチ~童話王国~」、「FULL METAL RIDE」、「DEMONS CODE」、「ブラウザ原人」、「三国志牧場」、「無敵! 料理王」の全7タイトル。それぞれ3月から4月にかけて順次サービスを終了する予定としている。

三国志武将を“収穫する”という凄まじいコンセプトの村ゲー「三国志牧場」(アマツ)も終了となる

 ベクターは本日、第3四半期の決算短信を発表し、ビジネスの柱となっているオンラインゲーム事業が前年比3.2%の減少となり、中でもブラウザゲームやモバイルゲームの大幅減となったことを明らかにした。合わせてサービス終了に伴う特別損失も発表され、通期での赤字転落も確実となっている。

 現在、同社でサービスされているオンラインタイトルは14タイトルにも及ぶが、現況をふまえ、うち10タイトルを占めるブラウザゲームを中心に不採算タイトルの大胆な整理を実施する運びとなった。なお、同社のユニークな制度として注目されていた株主優待制度についても、対象タイトルについては終了となる。

 中でも印象的なのは、同社のブラウザゲーム事業の柱となっていた「ドラゴンクルセイド」のサービス終了だろう。2009年には「ブラウザ三国志」(マーベラスAQL)と並ぶ二枚看板として大ヒットを記録し、日本におけるブラウザゲームブームの牽引役を担った。2010年と2011年にかけては続編の「ドラゴンクルセイド2」、「ドラゴンクルセイド2F」、モバイル版「ドラゴンクルセイドMOBILE」を相次いでリリースしたが、肝心のコンテンツアップデートがなかなか行なわれず、ユーザーをつなぎ止めることができなかった。「ドラゴンクルセイド2」、「ドラゴンクルセイド2F」のサービスについては今後も継続するとしている。

 「ドラゴンクルセイド」のサービス終了までのスケジュールについては、3月21日をもって仮想通貨「ダイヤ」の販売を終了し、4月20日にすべてのサーバーの稼働を止め、サービスを終了する。購入したダイヤの移管や返金については、昨年のサーバー終了の際と同様に、行なわないとしている。


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(2012年 1月 24日)

[Reported by 中村聖司]