キュー、WIN「BraveSongOnline」大型アップデート「闇月の章」
変身する3人の主人公、仲間ユニットの成長機能などを追加


12月14日 アップデート実施


 キューエンタテインメント株式会社は12月14日、Windows用MMORPG「BraveSongOnline」にて、アップデート「闇月の章」を実施する。

 「BraveSongOnline」は、2D見下ろしタイプのファンタジーMMORPG。行動を設定すれば自動的に敵と戦って経験値を稼いでくれる「ねじ巻きシステム」、自分だけの庭を作って知人も遊びに来られる「荘園システム」といった特徴的で多彩なコンテンツが揃っている。

 今回のアップデートでは、キャラクターとストーリーに力を入れている。特にアップデートの中では、主人公キャラクター3人の追加が大きく目立っており、これまでの主人公たちとは違った魅力が打ち出されている。全キャラクター共通で楽しめるメインストーリーについても、これまでの第1部に加え、主に新主人公が中心に話が進む「闇月の章」と呼ばれる第2部が開始される。

 また他にも味方ユニットの成長要素追加など、従来コンテンツへのサポートも考えられている。正式サービスから半年が経ち、初の大型アップデートとなるこれらのアップデート要素の注目点について、詳細をお伝えしたい。




■ それぞれが違う一族の血を引く3人の主人公。特徴は戦闘時の変身能力

 今回のアップデート「闇月の章」では、新たな主人公として女性キャラクターに「カグヤ」、男性キャラクターに「グリフィス」と「アシュリ」の合計3人が追加される。この3人は、ゲーム開始時に選択できるプレーヤーキャラクターになる。

 3人には共通して、人間ではない一族の血を引くという特徴がある。本作では主人公がそれぞれに特殊能力を持っているが、この3人は全て変身能力を備えており、プレイ中にスキルとして使える。変身能力を使えばステータスは強化され、巨大な外見に変化する。しかし30秒という変身時間を終えると、次に変身ができるまでしばらく時間が必要になってしまう。いざという時に変身が解けないよう、使う場面を見極めるのも重要だ。

 「アスラ帝国」に所属する「カグヤ」は、隠れ里に住む龍族の姫。世界の救済、そして新しい世界へのあこがれから、「アスラ帝国」へと足を踏み入れることになる。変身能力を使えば、巨大な尻尾を持った龍と人間の合いの子のような姿になって、周りの味方の体力を回復できる能力が備わる。


【スクリーンショット】
「カグヤ」は龍族の姫。変身すると人間と龍の間のような姿になって周りの味方の体力を回復させる

 「イレネース連合」に所属する「グリフィス」はヴァンパイア血族の若き王子。落ちぶれてしまった一族の地位を高めるため、世界を脅かす「魔王アルカス」に挑む。変身後は短髪だった髪が長髪になり、こうもりの羽を持ったヴァンパイアになる。能力は周りの敵の体力を吸い取るというもの。


「グリフィス」はヴァンパイアの王子。変身後は空中に浮かぶヴァンパイアとなり、周りの敵の体力を吸収する能力を得る

 「セト王国」に所属する「アシュリ」は「セト神」の護衛を代々務めてきた狼族の戦士。一族と故郷を「魔王アルカス」の手によって失った彼は、打倒「魔王アルカス」を誓う。能力を使ってエジプト神話風の狼に変身すれば、敵のステータスに関係なく全ての攻撃ダメージが固定になるという特殊能力を得る。


「アシュリ」は「セト神」の護衛をしてきた狼族の戦士。エジプト神話風の狼となる変身後は、敵へ固定ダメージを与える攻撃となる

 本作の主要なストーリーは指定されたインスタンスダンジョンによって進んでいくが、世界を巻き込んだメインのシナリオは「世界バトルフィールド」のインスタンスダンジョンで楽しめる。第2部は、ここに加えられている。

 また上記の3人はストーリーにも関係しており、プレーヤーが違う主人公を選んでいても、第2部でNPCとしてインスタンスダンジョンに登場する。今までのユーザーはストーリーよりも他のコンテンツを楽しんでいる傾向が強かったそうだが、物語は第2部より段々と核心に迫っていくという。




■ より幻想的になった新マップ。ボスはパーティープレイを推奨

「理選の庭」は遺跡のような場所が中心になる

 今回はマップ「理選の庭」とそれに合わせたクエストが多数が追加される。レベルキャップもレベル85から100まで引き上げられる。

 このマップには神殿の遺跡や森のような場所があり、マップに付随するインスタンスダンジョンには、月夜の崖上の暗い雰囲気のものや、赤みがかった雲の上など幻想的なフィールドが入っている。また敵には通常モンスターでも天使や悪魔のような姿をした、ゲーム中でも上位クラスの魔族が数多く登場するため、これまでのフィールドよりも派手な印象がある。特にインスタンスダンジョンに登場するボスはパーティープレイを推奨するほど強めに設定されている。その分いいアイテムが入手できるので、倒しがいがある。

 また今後のレベルキャップ開放のタイミングは、大型アップデートとは別に順次開放していく予定だという。ストーリーも、その都度進むことになるそうだ。


【スクリーンショット】
フィールドはインスタンスダンジョンも含めて、月夜の崖や、雲の上など幻想的な場所に富んでいる。敵も神秘的なモンスターが多く、これまでよりも画面の印象は派手



■ 転職機能で味方部隊が「英雄」並の強さに成長

「サモンシステム」は「兵営」のレベルをあげると追加機能が使えるようになる

 主人公とマップの追加のほかに面白いポイントとして、モンスターなどのキャラクターを仲間にできる「サモンシステム」の追加機能がある。これはギルドで作った街を発展させていく機能「公国城」の中の「兵営」に追加されるもの。これまでの「兵営」はユニットを作り出すだけだったが、「兵営」のレベルを上げれば、仲間にしたり、作り出したキャラクターを転職させ、大幅にステータスを上げられる。

 味方ユニットには、「普通」、「熟練」、「英雄」という3種類のランクがあり、「英雄」が最も強くなっている。これまでこのランクは固定となっており、さらに「英雄」ユニットは全体のごく僅かであったため、「色々なキャラクターも強くして遊びたい」との意見がユーザーから多く寄せられていたという。

 転職は「普通」から「熟練」、「熟練」から「英雄」へと2段階に可能となっている。転職には、ユニット全体の経験値「部隊熟練度」を使って特定ユニットの「転職熟練度」を高める必要があるほか、キャラクターごとに指定されているアイテムが必要となる。

 他のユニットを「英雄」まで転職できるようにすることで、既存の「英雄」キャラクターと遜色ないほどまでステータスを強化できる。これにより、プレーヤーは色々なキャラクター集めを楽しみながら、お気に入りのキャラクターを育てて、戦闘にも役立てられるようになる。将来的には転職に加え、「英雄」の合体など、よりモンスター集めを楽しめるようなものも考えているそうだ。


【スクリーンショット】
「サモンシステム」の追加機能実装により、これまでの「英雄」並の能力をすべてのユニットキャラクターに与えられるようになった



■ 日本のユーザーに合わせて独自のアップデートを目指す

ハズレの歯を抜かないように、サメの歯を順番に抜くというゲーム
神経衰弱も「勇者ゲームセンター」に実装される

 ユーザー同士のコミュニケーションを促す機能として、「勇者ゲームセンター」も実装される。これはいつでもできるミニゲームのコンテンツで、1人で遊んだり、友達と誘い合って遊ぶ、冒険の息抜きになるもの。

 今回実装されるのは神経衰弱と、10数本あるサメの歯を順番に抜いていく「黒ひげ危機一発」のようなゲームの2つ。ゲーム内の通貨を使って賭けもできるようになっている。このミニゲームは今後も続々追加されていくそうで、その中には運営から賞品がもらえる大会のようなものも企画されているそうだ。

 このほか今後の企画としては、現在タイアップしているアニメ「ギルティクラウン」とのさらなるイベントや、ユニットの販売が予定されている。2012年以降は他のアニメとのタイアップも考えているそうだ。また今年のクリスマスに向けたイベントも「熱い」そうで、サンタクロースのユニットがもらえるなどの企画があるという。

 今後のアップデートについては、しばらくはレベルキャップとストーリーの開放を順次実装していくという。また来年にも大型アップデートが予定されており、新たなシステムの実装などが考えられているそうだ。

 本作プロデューサーの椿氏は現在の状況について、「正式サービスから半年経って、やっとユーザーがどう遊ぶかがわかってきました。台湾では1日平均1回ほどしか挑戦されないインスタンスダンジョンが、日本では1日100回プレイする方もいてかなり高い利用率になっているなど、予想外の結果も出てきています」と話してくれた。

 他にも、台湾では直接操作をせずにレベルを上げられる「ねじ巻きシステム」が多く利用されているが、日本ではモンスターのコレクションに人気があるそうで、ユーザーの傾向が異なるという。椿氏はそれを踏まえた上で、「日本のユーザーに合わせて、よく遊ばれている所を伸ばすような、日本独自のアップデートを重ねていきたい」と述べた。

 椿氏はユーザーへのメッセージとして、「今回のアップデートで『BraveSongOnline』の新しい一面を見られると思います。新しい主人公やストーリーもそうですが、色々なモンスターが仲間として役立てるようになりました。自分の使っているモンスターを見せ合って、会話のきっかけとしても楽しんで下さい」と話してくれた。


(C)2011 Chinesegamer International Corp.
(C)2011 Q Entertainment Inc.

(2011年12月14日)

[Reported by 安田俊亮]