「東京ゲームショウ2011」コーエーテクモブースレポート
「真・三國無双6 猛将伝」、「Ninja Gaiden 3」などの注目作、4作品をプレイレポート


9月15日~9月18日 開催(15日、16日はビジネスデー)

会場:幕張メッセ1~8ホール

入場料:当日1,200円、小学生以下無料


 株式会社コーエーテクモゲームスのブースでは、発売を間近に控えたプレイステーション 3「真・三國無双6 猛将伝」をはじめ、TEAM NINJAが制作を担当しているPS3/Xbox 360「Ninja Gaiden 3」など、多彩なプレイアブル出展が行なわれていた。本稿では前述の2作品に加えて、PS3/Xbox 360/Wii「Champion Jockey: Gallop Racer & GI Jockey」と3DS/DS「FabStyle」の計4作品のプレイレポートをお届けする。



■ PS3「真・三國無双6 猛将伝」

発売日:9月29日 発売予定

価格:5,040円(通常版)
   8,190円(プレミアムBOX)
   9,800円(プレミアムパック)

ジャンル:タクティカルアクション



■ 新たに2つのモードが追加された「三國無双」シリーズの最新作が登場!

 コーエーテクモゲームスの看板タイトル「三國無双」シリーズの最新作のプレイアブル版が出展された。今回のプレイアブル版では新モードの1つである「レジェンドモード」を楽しむことができる。さまざまな施設を利用して武将を強化したりイベントをこなすことのできる「居城」エリアと、武将たちの激動のドラマを体験できる「シナリオ」エリアを体験できるのが今回のプレイアブル版レジェンドモードのおもな内容だ。

 まず、ゲーム開始時にはプレーヤーが操作する「太守」キャラクターと、太守をサポートする「副官」キャラクターを選択する。プレイアブル版では、本作から新たに追加される3人の武将「郭嘉」、「ホウ徳」、「王異」のほか、前作に登場したほぼすべてのキャラクターを選択することができた。副官は、今回のプレイアブル版ではおもに居城エリアなどの解説役だが、製品版では任命した副官によってさまざまな特典が発生するようだ。

 居城エリアでは、おもに武器屋や交易商などのNPCとの取引、太守や副官の交代、都督府でシナリオを受諾する、装備の変更などの要素を5分の制限時間付きで体験することができた。都督府でシナリオを選択することで次のエリアへ移行する。都督府で選択できるシナリオは「皇帝支援戦」、「宣城防衛戦」、「袁家討伐戦」、「濡須口の戦い」、「西平関の戦い」の5つ。どれもシナリオ選択時に難易度も選べるため、プレーヤーの腕前にあったシナリオと難易度を選択すると良いだろう。

 シナリオ選択後は、「三國無双」シリーズではおなじみの爽快感あふれるアクションパートを7分という制限時間付きで楽しむことができた。シナリオをクリアするのには少し物足りない時間設定だが、シネマティックに展開していく英傑たちのやり取りを楽しんだり、雑兵をなぎ倒していく派手なアクションを体験するには十分な時間だったと言える。

【真・三國無双6 猛将伝】

(C)コーエーテクモゲームス All rights reserved.

■ PS3/Xbox 360/Wii「Champion Jockey: Gallop Racer & GI Jockey」

発売日:9月22日 発売予定

価格:7,560円(PS3/Xbox 360版)
   7,140円(Wii版)

ジャンル:ジョッキーアクションゲーム


■ 操作法の異なる3機種のプレイアブルが勢ぞろい!

 「ギャロップレーサー」と「ジーワンジョッキー」の開発チームがタッグを組んで誕生させた新たなる3Dジョッキーアクションゲーム「Champion Jockey: Gallop Racer & GI Jockey」。TGSではPS3、Xbox 360、Wiiの3機種によるプレイアブルが1台ずつ設置されており、各機種のモーションコントローラーを駆使した興奮の騎手体験が味わえた。

 まずは自由な設定でレースを行なえる「フリーモード」でドバイにある競馬場の芝コースを舞台にした1,600mの直線レースを体験しながら操作を練習。ゲームに収録されているコースはすべて実在する競馬場を再現しており、出走するサラブレッドたちも一部を除いて、実際に活躍した名馬たちが実名で大量に登録されている。もちろん、それぞれの馬の性格や特性もしっかりと再現されており、何を選べばいいか迷ってしまったが、まずはゲームオリジナルの1頭を使用することになった。

 出走前には、今回のレースで使用する騎乗システムとBGMが選択できる画面が出現。ゲームモードは、「ギャロップレーサー」をベースにしたカジュアル志向の「GR」、「ジーワンジョッキー」をベースにした本格志向の「GIJ」、双方から好きなシステムをカスタマイズできる「CUSTOM」の3種類から選べるようになっていたが、プレイアブルではよりシンプルなゲームが楽しめる「GR」が選択されていた。

 設定が終わり、ファンファーレとともにムービーが流れるとついにレースがスタート。画面に表示されたタイミングにあわせて馬の手綱を振り、ゲートを抜けると、あとは左下に表示される馬のスタミナを管理しながらさまざまな操作を入力してコースを走り抜けていく。プレイアブルでおもに使用した操作は、馬を加速させる「追い」、水平にコースを移動して優位な位置を取る「ライン移動」、馬のスタミナが大きく消費されるが急加速できる「追いムチ」の3種類だが、ほかにもムチの打ち方や追いの方法など、多様なアクションで馬をコントロールできるようだ。

 ここで気になる各機種の操作方法の違いを、上記3つのアクションを例に紹介しておこう。

 まず、Kinectを使用するXbox 360版では、両手を前に突き出して前後に動かすことで追い、両腕を突き出した状態から移動したい方向の腕を手前に引くことでラインの移動が行なえ、追いムチでは片腕で追いの動作をしながら、実際にムチを馬に打っているような動きをとることで操作することができた。3機種のなかでは1番リアリティを感じられるおもしろい操作法だが、会場の状況のせいか、筆者がプレイした際には動作が正確に入力されないことも多く、思い通りに馬を動かすにはコツを覚える必要があるような印象だった。

 Playstation Moveのモーションセンサーを2本使用するPS3版も、操作方法はKinectとほとんど変わらなかったが、こちらの追いムチに関してはMoveボタンを押しながら追いと同じ動作をして入力する形となっている。試遊した限りでは入力の認識もまずまずといったところで、初回プレイでもほとんど入力ミスをすることなく馬をコントロールすることができた。なお、PS3とXbox 360の2機種では、コントローラーでの操作にも対応している。

 最後にWiiリモコンとヌンチャクを使ったWiiの操作だが、こちらは他2機種と大きく異なり、追いがヌンチャクの上下運動、ライン移動がヌンチャクの傾き、追いムチが追いの動作をしながらWiiリモコンを左右に振るという、手綱とムチの操作を左右のコントローラーで分担させた操作方法となっていた。動きの幅が小さくてもしっかりと反応してくれるのでとても遊びやすかったが、リアリティの面では他2機種の方が秀でている印象だ。ただし、今回の試遊はヌンチャクとリモコンのみを使用したものであり、製品版ではWiiバランスボードにも対応しているとのことなので、さらに違った操作が楽しめそうである。

 肝心のレースの結果だが、追いで先行馬との距離をじりじりと縮め、ラインをずらして追い抜かし、追いムチのラストスパートで一気に引き離す! ……という上記の操作法を駆使したレース展開となるように健闘したものの、操作に苦心したこともあって戦闘馬群から大きく離された6着に。しかしながら、長大なコースを駆け抜けていくサラブレッドの躍動感やテクニカルに調整された高いゲーム性はしっかりと感じ取ることができた。

 リベンジとばかりに続けてプレイさせてもらったのが、歴史に残る世界の賞金レースを好きな馬を使って遊ぶことができる「ヒストリカルモード」。こちらは現在から過去まで20年以上にわたるレースと出走馬のデータが、出走枠にいたるまで忠実に再現された状態で用意されており、好きなレースを好きな出走馬で戦うことが可能となっていた。さらに、レースには実際に出走していない馬で参加することもできるので、時代を超えた名馬同士の対決を実現させることも夢ではない。

 今回の試遊では1986年開催の「天皇賞(秋)」を選択。史実のレースでは2着に終わった「ウィンザーノット」に騎乗して参加することとなったが、フリーモードでの練習と馬の持つポテンシャルが幸いして、大きく後続を引き離した1着の座を勝ち取ることができた。こうした歴史を覆す“if”の世界が味わえるシステムは、競馬ファンにはたまらないものとなっているはずだ。

 今回プレイアブルで試遊できた2つのモードのほかにも、1人の新人騎手から世界の舞台へと進出していく「ストーリーモード」や、オンラインに対応したマルチプレイモードが用意されているとのこと。ジョッキーの激しさを身体で体感できる興奮のゲームは、さらに白熱した内容となりそうだ。

【Champion Jockey: Gallop Racer & GI Jockey】
障害競走のコースや勾配のあるコースでは、細かな高低差まで忠実に再現しているとのことなので、レースの内容にも期待が高まる

※掲載しているスクリーンショットはPlaystation3版となります。
(C)コーエーテクモゲームス All rights reserved.

■ PS3/Xbox 360「Ninja Gaiden 3」

発売日:2012年春 発売予定

価格:未定

ジャンル:アクション



■ 年齢制限も納得のバイオレンスアクション! 「絶技」を超える「忍法」を解き放て!

 コーエーテクモゲームスの贈る最新3Dアクションゲーム「NINJA GAIDEN 3」が今回の東京ゲームショウにプレイアブル出展されている。「NINJA GAIDEN 3」は同シリーズや「デッドオアアライブ」シリーズで世界中から高い評価を受けている開発チーム、TEAM NINJAによって製作されている。

 今回はブースに8台の試遊台を設置、日本で初めてのプレイアブルとなる。遊べるステージは主人公、リュウ・ハヤブサを知る謎の武装勢力によって攻撃され、無法地帯となった『ロンドン』。難易度はノーマルとハードの2段階から選ぶことができ、ハードモードは開発者も苦戦するほどの難しさを誇るとのことなので、腕に自信のあるシリーズのファンはぜひとも挑戦してみてもらいたい。なお、試遊時間は20分から30分で、また本作のバイオレンス性からか、17歳以上の来場者のみプレイ可能となっていた。

 この年齢制限に関して、実際に試遊機に触れる前は疑問を持っていたが、実際に触ってみたところ、それも納得のゲームに仕上がっていた。

 本作ではXボタンで弱攻撃、Yボタンで強攻撃が可能で、Xボタンを連打することで続けざまに敵を切り倒すコンボに発展する。しかし、敵を切っていると突然画面がプレーヤーキャラクターであるリュウ・ハヤブサにクローズアップ。ここでYボタンを押して強攻撃を繰り出すことで、敵に刀を突き刺し、骨ごとねじり切るように振りぬいた。これが本作の特徴の1つである「断骨アクション」で、血を噴出し倒れる敵の様子だけでなく、刀で突き刺す瞬間、骨をねじ切る瞬間の音が非常に生々しく、独特の迫力を持つ「決め」の感覚を味わえる。

 また、今回ストーリー中でも重要な役割を担うと思われる、毒々しい赤に染まったリュウ・ハヤブサの右腕だが、これを使ったアクションも用意されている。Yボタンを長押しすることで発動する「絶技」がそれだ。ボタンを押している間、右腕のまわりに赤くまがまがしいオーラが集まり、ボタンを放すことで周囲の敵すべてをなぎ倒すことができる。こちらも発動中はリュウ・ハヤブサにカメラが寄り、恐ろしい力で次々と敵を切り伏せていく姿を拝むことができる。

 さらに、今回はゲージを貯めるなど特定の条件を満たすことで放てる「忍法」も使用することができるようになっていた。忍法を使うとリュウ・ハヤブサが印を切ると同時に、巨大な龍が出現、炎を撒き散らしながら天空へ飛翔していくというもので、迫力は満点だ。ここで少し微笑ましかったのは、からくも忍法から逃れた敵が腰を抜かし、戦意を喪失してへたり込んでいる描写があったことだ。海外で高い評価を受けている本シリーズだけに、海外ユーザーの持つ「NINJA」に対するイメージをよく表しているのではないかと感じた。

 敵を倒す以外にも、高所から滑空し着地する、迫り来る大型車両の下を潜り抜けるなどさまざまなアクションが可能。Lトリガー、Rトリガーを交互に押してクナイを建物の壁にピッケルのように打ち付け登っていく新アクション「クナイクライム」も追加されており、アクロバティックな操作を楽しむことができる。

 従来のシリーズが備えていた雰囲気や独特の爽快感はそのままに、演出面やアクション性にさらに磨きをかけている本作。ひと時たりとも気の抜けない緊迫感と、バイオレンス性に惹きつけられたなら、ぜひプレイしてみてほしいと思える作品だった。

※紹介している操作方法はXbox 360版のものです。

【Ninja Gaiden 3】
血風舞う本作。見せかけの暴力性ではなく、本当に刀で切り、突き、裂く感覚を味わうことができる。また、人だけでなく巨大な機動兵器も登場し、リュウ・ハヤブサの行く手をふさぐ

(C)コーエーテクモゲームス/Team NINJA All rights reserved.

■ 3DS/DS「FabStyle」

発売日:11月24日 発売予定

価格:5,800円(3DS版)
   4,800円(DS版)

ジャンル:ファビュラス



■ おしゃれも仕事も恋も楽しみたい女性に贈る「すばらしい生き方」を体験できる新しい形のゲームソフト

 「FabStyle」は姉から受け継いだアパレルショップを経営しながら、オシャレやロマンスを楽しんでいくうちに、ビジネススキルやマナーがいつのまにか身についていく「ファビュラス」と銘打たれた新ジャンルの作品。今回のゲームショウでは、プレイアブルとして6台が用意されており、約10分ほどの間、ほぼ製品版同様のものをプレイできた。

 ゲームを開始すると、自分の分身となるキャラクターのメイキング画面となる。名前や愛称、店名や、ショップのスタイルの他にキャラクターの見た目もカスタマイズすることが可能だ。それらの準備がすんだら、ゲームのスタートとなりアパレルショップの経営がスタートする。

 操作方法は全てタッチペンによるもので、普段あまりゲームをしない人でも気軽に楽しめる作りとなっている。販売はミニゲームのようになっているので、テンポ良く進められる点にも好感を持った。ゲームの最終的な目的であるビジネスアワード・プラチナ大賞の受賞を目指してゲームを進めていこう。

 なお経営以外には、オシャレもこのゲームの重要な要素の1つ。バリエーションに富んだ服やアクセサリーを自由に組み合わせて、自分好みのコーディネートが楽しめる。また内面を磨いていくのも「FabStyle」な生活には重要。アカデミーに通ってビジネスマナーを身につけよう。アカデミーの成績次第では、経営にもいい影響を及ぼすので、ゲーム的にも重要なポイントとなりそうだ。

 もう1つの要素として、ゲームを進めていくにうちに出会えるイケメン達も本作の魅力だろう。「ネオロマンスシリーズ」の開発を担当したルビー・パーティが開発を担当しているだけに、主人公の幼なじみで財閥の御曹司であるジンをはじめ、魅力的なキャラクターが多くそろっている。また彼らを担当する声優として、有名声優を多く起用しているので、ファンには見逃せない要素となりそうだ。

 さまざまな要素を併せもった本作は、ただのゲームとして止まらず、自分の生き方のヒントにもなり得るなど、かなり深い作品になっている。言葉ではなかなか説明しづらいゲーム性を持つので、興味をもった人は1度手にとって遊んで欲しい。

【FabStyle】
お客の求めるアイテムにうまく接客できれば、高い評価をえることが可能だ服やアクセサリーだけでなく、髪型やメイクの変更をすることもできる男性キャラクターとの信頼度を高めることで、恋に発展することも

(C)コーエーテクモゲームス All rights reserved.

(2011年 9月 18日)

[Reported by 御橋尭言(ねこひげ合同会社 )/パンチョ(ねこひげ合同会社)/小倉響記(ねこひげ合同会社)] ]