NHN「Dragon Nest」、「Battle Tournament 2011 in Osaka」開催
タイムアタック競技はデストロイヤーが優勝。次回アップデートで「ペット」を実装
9月11日開催 会場:NEW NEW戎橋店 |
NHN Japan株式会社は、オンラインアクションRPG「Dragon Nest(ドラゴンネスト)」のオフラインイベント「Battle Tournament 2011 in Osaka」を大阪・心斎橋のネットカフェNEW NEW戎橋店で開催した。
この「Battle Tournament 2011 in Osaka」では、ダンジョンをクリアするタイムを競うタイムアタックモードで勝敗を競った。会場には100人前後のユーザーが集まり、その内の60人がトーナメントに参加し、タイムを競った。本稿ではその模様をレポートしたい。
■ ソロプレイでクリアタイムを競う。冷房故障のアクシデントの中、元気いっぱいにプレイ
実況を担当するのは「ドラゴンネスト」運営スタッフの山縣周一氏 |
山縣氏と共に実況を行なった運営スタッフの星山頼祥氏 |
「Battle Tournament 2011 in Osaka」では4人を1グループとしてタイムを競い、1位になったプレーヤーのみが勝ち進むというトーナメント方式で行なわれた。参加者は事前登録制になっており、参加プレーヤーとその同伴者1名が会場に入れるという形だったが、当初予定していた参加者より少し少なかったため、急遽参加枠を拡大し60名でのトーナメントが行なわれた。
会場には12台のPCを設置し、前方のスクリーンで選手達の戦いを映し出した。実況を担当するのは「ドラゴンネスト」運営スタッフの山縣周一氏と、星山頼祥氏。さらに会場にはゲーム内でユーザーにアドバイスする案内役のNPCの「アイリーン」に扮したコンパニオンが登場した。
今回のイベントでは開催するにあたり、どのようなものにするかスタッフで議論が行なわれたという。PvP大会にしようという意見も出たが、多くのユーザーになじみ深いダンジョン攻略を、高レベルキャラクターによるソロプレイで行ないタイムを競おうと言うことになったという。このためか参加者に女性の姿も多く、和やかな雰囲気のゲーム大会となった。小学生の参加者もいた。
トーナメントのルールは、まずプレーヤーが使用するのは現在のレベルキャップであるレベル50の3次職キャラクターで、装備する武器や紋章、アクセサリーなども事前に公開されたものの中から選ぶことになる。参加者はゲームがスタートする5分間でセッティングを行なう。参加者はキーセッティングや、画面の解像度、マウス感度なども細かく設定していた。「ドラゴンネスト」はゲームコントローラーでプレイするユーザーも多いが、会場でもコントローラーに持ち込むユーザーもいた。
参加者はあらかじめ使用するキャラクターを申請しているが、1番人気はソーサレス系の「マジェスティ」、2番人気がウォーリアー系の「ムーンロード」だった。ソーサレス系は火力が高く、ウォーリアー系はダッシュによる足の速さがクリアタイムの短縮に有利だという評価のようだ。ちなみに実際のゲームではプリースト系の「パラディン」が人気が高い。ウォーリアー系に劣らない攻撃力と、回復を含めたスキル構成が魅力だという。
イベントはNEW NEW戎橋店のあるビルの別フロアのイベントスペースで行なわれたのだが、会場の冷房装置が故障し、急遽数台の大型扇風機と大型冷風機を設置したものの、蒸し暑い環境でのイベントになってしまった。スタッフ達はクーラーボックスに氷を詰め、そこで冷やした水と濡れタオル配る形で対応した。特に大変だったのは通気性の悪いコスチュームに身を包んだコンパニオンだったが、笑顔を絶やさず、来場者に積極的に水を配るなどユーザーをサポートしていた。会場で彼女は大人気で、終始ユーザーに囲まれ、記念写真に応じていた。
「アイリーン」に扮したコンパニオンは会場で大人気だった | ||
トーナメントは12台のPCでスムーズに進行した。自分のコントローラーを持ち込むプレーヤーも。右は日本運営プロデューサーの杉浦俊輔氏、今回はサポートに徹し細かいフォローを行なっていた。スタッフが着ていたTシャツには新職業「アカデミック」が使役する「メカダック」のイラストがプリントされていた |
■ タイムアタックはウォーリアー系有利!? ボスを一撃で倒して突き進む
解像度からマウス感度まで、細かくセッティングを行なう。特にスキルのショートカットはプレーヤーごとに大きく異なる |
実況モニターでは4人のプレイを同時に見たり、1人をピックアップすることも可能だった |
タイムアタックの予選で参加者達が挑むダンジョンは「離れ島-中央- ノーマル」。レベル32の中級者向けダンジョンで、フィールドと洞窟で構成されている。ボスは「ノクホーンラフ」という半漁人型モンスターだ。レベル50のキャラクターにとってこのダンジョンは楽勝であり、さくさく進めることができる。運営側の検証でも3~5分でクリアできるという。
参加者にとって課題になるのは、「どこまでタイムを短縮できるか」。離れ島-中央の場合は必ず全てのチェックポイントで敵を全滅させる必要はなく、トリガーとなるイベントを進めればショートカットできる。また敵を全滅させる場合は1度のスキルでどれだけの敵をしとめられるかも問題となる。ボスは倒したものの生き残った取り巻きの発見に手間取り、他のプレーヤーに僅差で負けてしまう人もいた。また、グループ内にうまい人がいれば好タイムを出しても勝てないこともある。
面白いのはボスバトルで、本来クライマックスになるところだが、高レベルキャラクターということもあって、出た瞬間ボスは一撃で倒される状況が多かった。ボスはスパイクのついた盾で突進してきたりと本来は多彩な技も見せてくれるのだが、タイムアタックで勝つためには、何もさせず強力なスキルで一撃というのがコツのようだ。
「ドラゴンネスト」は派手なスキルと、職業ごとのキャラクター性が愉しいゲームだと今回改めて感じた。ド派手な魔法を使いこなすソーサレス系の「セレアナ」、重く強力な技を使うウォーリアー系の「デストロイヤー」、華麗な連続攻撃で敵を切り刻むアーチャー系の「ウインドウォーカー」、クレリック系の「クルセイダー」で予選を勝った人もいた。
クリアタイムは2分30秒が最速で、そのタイムに迫るプレーヤーも多かった。全体的にやはりウォーリアー系が有利で、ダッシュの有効さが目立った。離れ島-中央では砲台を破壊するのに丘を登り洞窟を越えるルートを進む必要があるのだが、遠距離攻撃が得意のウォーリアー系「ムーンロード」がスキルで崖の下から砲台を破壊し、ルートそのものをショートカットすると「そんなやり方があったのか!」と会場から驚きの声が上がる場面もあった。
「離れ島-中央- ノーマル」での戦い。ウォーリアー系が多かったが、予選では様々な職業のプレーヤーが活躍した。会場で追加の参加者を募った際には、本作をプレイするのは初めてという人も、スタッフにレクチャーを受けて参加した |
■ 1位はデストロイヤーに。アーチャ-系のテンペストも2位と大活躍
「古代武器庫-西- ノーマル」ではトラップが行く手を阻む |
「ケルベロスネスト ノーマル」で最後に待ち受けるボスケルベロス |
中央が1位、右が2位、左が3位のプレーヤーだ |
準決勝は60人の参加者から、一気に15人に絞られたプレーヤーで行なわれた。対象となるダンジョンは「古代武器庫-西- ノーマル」。6月に実装されたばかりのダンジョンで推奨レベルは48と上級者向けだ。さらにトラップがいやらしく、冒険者達は困難な道を進まねばならない。
狭い足場の一本橋で、上からはプレーヤーを突き落とそうと石柱がつきだしてくるといったタイミングが重要になるトラップも多い。しかも普段のプレイではレアなアイテムや経験値目当てでわざと足場から落ちたり遠回りする人も多いという。準決勝戦のフィールドは事前発表されていなかったので、驚くプレーヤーもいた。
運営スタッフは「5~7分かかると思う」というダンジョンを、この試合で勝ち残ったプレーヤーは4分5秒前後で通過してしまった。予選と違い、はっきりとプレーヤーの力の差が出るダンジョンだと感じさせられた。早いプレーヤーは一見複雑な構造のダンジョンを迷うことなく進んでいくのだ。ボスの強力な攻撃をすいすいとかわしたり、ゲームのやり込み度を感じさせられた。
準決勝で勝ち残ったのは、「テンペスト」、「バーバリアン」、「デストロイヤー」、「ムーンロード」。アーチャー系の「テンペスト」以外の3人はウォーリアー系だ。彼らが決勝戦で挑むのは、昨年実装された「ケルベロスネスト ノーマル」というダンジョンで、画面を覆い尽くすような巨大な中ボスや、群れをなして襲いかかってくる敵と戦う、本来は4人で挑むダンジョンだ。決勝戦ではこのダンジョンを1人で挑戦する事になる。
解説では、「もしクリアできない場合にはどこまで前に進んだかで勝敗を競います」と弱気なことも言っていたのだが、ここまで勝ち進んだプレーヤーは強く、ほとんど進行速度が変わらないまま中ボスをなぎ倒し、最後に待ち受けるケルベロスまで突き進んでいった。ここでプレーヤーを悩ませたのがMPの問題だった。時間を短縮しようと大技を連発すると、ケルベロスと対峙したときスキルを使うMPが足りなくなってしまうのだ。回復するにはモンスターからのドロップアイテムにしか頼るしかなく、“運”の要素もタイムに影響を与えていた。
結果、1位となったのはデストロイヤー、2位はテンペスト、3位はバーバリアンのプレーヤーとなった。デストロイヤーのプレーヤーは「まさか優勝できると思ってなかったので、体の震えが止まらないです」とコメントした。優勝したことでの喜びや皆の前に立つ緊張で本当にふるえてしまっていたが、優勝の賞品をもらってうれしそうな笑顔を見せた。会場は大きな拍手で優勝者を祝福した。
優勝を果たしたのはデストロイヤーのプレーヤーには、好きな過去の無期限レアアバター1セット(シリーズ・能力はユーザーがが指定できる)、またはレッドテイル、ユニコーンの3つの中から1つ。アイテム強化失敗時の破壊を防ぐことができる「アイテム保護魔法ゼリー50個」、全スキルリセットが行なえる「忘却の契約1個」が贈られる。2位以下のプレーヤーにも課金通貨の「パンドラコイン」や、様々なアイテムが当たる「シュパンボックス」などの賞品が送られた。
「古代武器庫-西- ノーマル」は敵も強く、苦戦したプレーヤーも多かった。下段は巨大なボス | ||
次々と巨大なボスが襲いかかってくる「ケルベロスネスト ノーマル」。プレーヤーにとってはMPの使用バランスが課題に | ||
左から1位のデストロイヤー、2位のテンペスト、3位のバーバリアンを使用したプレーヤー |
■ 9月のアップデートではペットシステムが登場。キャラスロットは8枠に
トーナメントを終えてから山縣氏と星山氏は9月末に予定しているアップデートで実装される「ペットシステム」を発表した。冒険に連れ歩けるかわいらしいペットで、モンスターがドロップするアイテムを自動で回収するという。
拾うアイテムは設定が可能。またプレーヤーの能力値にボーナスをもたらす。ペットもプレーヤーキャラクターと同じように経験値で成長し、レベルアップする。レベルが上がるにつれボーナスが増加するとのことだ。ペットの実装日は9月に行なわれるアップデートと同時になる。価格は未定だが、ガチャではない形で課金アイテムとして販売される予定だ。
さらに先日開催されたファン感謝祭でキャラクタースロットが全部で6枠になることが発表されたが、こちらが8枠となった。こちらも同じ9月末予定のアップデートで実装される。加えて会場の質問に答える形でアップデートの目玉となる新職業「アカデミック」の重要なパラメーターが「知力」と「敏捷」であることも明らかになった。今後もさらにアップデート情報は随時追加していくと言うことで、続報に期待したい。
かわいらしいペットが実装される。ペット、キャラクタースロット追加はそれぞれ発表されると会場から喜びの声が上がった |
Published by NHN Japan Corp.
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(2011年 9月 12日)